109 / 140
第三章
第四話 幹部ゼクシスvs王国精鋭(と、俺)
しおりを挟む
勝利の為、介入する事を決めた俺がまず目を付けたのは手前側で戦っている方だった。
「おらあああっ!」
「はああああっ!」
そこでは、白金の槍斧を振るう”王国騎士団”の部隊長と、赤黒い不気味な大剣を振るう”祝福無き理想郷”幹部のゼクシスが壮絶な打ち合いをしていた。
「空間よ、爆ぜよ」
そして、時たま空間断絶結界を常時展開している”特別魔導隊”が、空間を破壊して補佐に入る。
現状はほぼ互角だが、徐々に王国側が押してきているって所かな。
「んー速いなぁ。ただ、あっちと比べればマシだ。さて、どう介入しようか……」
こっち側で戦っている奴の得物は槍斧に大剣と、どちらも重いものだ。その為、必然的に動きは他と比べると遅くなってくる訳で……まあ、それなら介入もしやすそうって事で、最初に選んだのだ。
「変異種スライムを奴の首に”召喚”し、溶かす。それで生まれる隙だけでも、多分倒せる。だが――」
何分、奴らの動きが速過ぎるのだ。
あれでは、上手く狙いが定まらない。
やれやれ。それを考えてこっちを選んだというのに……あんま意味なかったな。
「……だが、あれだけ激しい戦闘だ。必ず膠着状態になる時が来る。その時が――お前の終わりだ」
俺は視線を逸らしながらそう呟くと、眼前で行われる戦いに意識を集中させるのであった。
「はあっ!」
”王国騎士団”の部隊長――フォーゲルトが、槍斧を左から横なぎに振るう。
「ぐうっ!」
その一撃を、”祝福無き理想郷”幹部のゼクシスが、大剣を剣先が下になる形で縦に構える事で、防いで見せた。
「はあっ!」
直後、フォーゲルトは防がれたままの槍斧を前に突き出すことで、ゼクシスの右脇腹を貫こうとする。
「ぐうっ!?」
これにはたまらず、ゼクシスは急ぎ後ろへ跳んで、刺突を回避した。
そうなると、逆にピンチになるのはフォーゲルトの方だ。
何故ならこの時、フォーゲルトの腕は刺突をした事で真っ直ぐに伸ばしてしまっている。
そして、その隙を見逃す程、ゼクシスは甘い相手では無い。
「死ねぇ!」
ゼクシスは後ろへ跳ぶ過程で、大剣の柄から離した左手を自身の懐へ突っ込むと、そこから毒が塗られた長針を3本、指に挟んだ状態で取り出し、フォーゲルトの足と腕を狙うように投擲した。
「空間を開け!」
だが、そこで介入してくるのが”特別魔導隊”の空間属性魔法師――ノイ。
ノイは卓越した技量で、ゼクシスの前に大きな転移門を展開し、飛来してきた長針を防いだ。
ヒュン! ヒュン! ヒュン!
そして、転移門の出口があるのはゼクシスの背後。
自身の攻撃が、そっくりそのまま自身に帰って来る状況――だが、長針を投げたゼクシスは直ぐにフォーゲルトを仕留めるべく、低い姿勢で移動していた事もあってか、それが当たるというノイにとって最良の展開にはならなかった。
「オルァ!」
直後、低い姿勢でフォーゲルトの左側に接近していたゼクシスは、その大剣を上へと向かって振り上げた。
「はあああっ!」
だが、その時には既に腕を引っ込めていたフォーゲルトが、槍斧で突きの構えをすると、振り上げられた大剣を斧部分でしっかりと受け止める。
「おらァ!」
そして、斧と槍部分の間にゼクシスの大剣を引っかけた状態で、フォーゲルトはゴルフの如き全力フルスイングをして、大剣の剣先を明後日の方向に向ける。
「はあああっ!」
フルスイングをしたフォーゲルトは、その勢いのままくるりとその場で一回転すると、ゼクシスの右脇腹目掛けて、猛烈な一撃をお見舞いした。
「ぐっ……!」
だが、寸での所で身を引いたようで、致命傷には程遠いダメージを負わせるに留めてしまった。しかし、攻撃はこれで終わりでは無い。
「魔力よ。空間を斬れ」
「がはっ!」
放たれる空間切断。
それが、今度こそゼクシスの右半身を深く裂いた。
声を上げるゼクシスと、口角を上げるフォーゲルト――だが。
「……なんてな」
そこから噴出した血が、刃の形に変形すると、フォーゲルトに襲い掛かった。
「ぐはっ……!」
不意を突かれ、右肩から腹にかけて深く斬り裂かれたフォーゲルトは、大きく後ろへ跳んだ。
そして、ポーションをぶちまけて即座に傷を治療する。
だが、治療によって生まれた明らかな隙。
それを狙って――
「もらった」
ゼクシスは素早い動きでノイの広範囲攻撃をかわしながら、フォーゲルトに視線を向ける。
直後、持っていた大剣がぐにゃりと変形すると、まるで生き物のように伸びて、フォーゲルトとノイに襲い掛かった。
「ぐっ!」
ノイは自身の身を守るので限界で、フォーゲルトを助ける余裕は無い。
空間断絶結界を解除し、全力で戦う準備をする余裕も、当然ない。
結果――
「が、あ……っ!」
フォーゲルトの左腕が、宙を舞った。
マズいな。今ここで、それを治すのは不可能――戦力半減だ。
「俺を剣士だと思った事――それがお前らの敗因。なにせ、俺の本職は――剣士では無く、錬金術師だからな」
ゼクシスは大剣を元に戻すと、悠然と佇みながらそんな事を言った。
なるほど。錬金術師か。
錬金術師にも色々と系統があるが、奴の系統は人体系で、血液操作や肉体改造をしていた……って感じかな。
まあ、そんな事はどうでもいい。
それよりも――
「勝ちを確信したか知らんが――隙だらけだぞ?」
その戦況をずっと俯瞰して見ていた俺は、動きを止めたゼクシスを前に、冷酷にそう告げた。
直後――
「ん? ぐ、なんだぁ!?」
奴の首に召喚した変異種のスライムが、そこを溶かしたのだ。
悲鳴を上げる中、俺はすかさずその変異種スライムを撤退させると、今度は足の健を溶かす。
そして、それと同時に俺は殺気を放った。
「ぐ、はああっ!!」
ゼクシスは危機感からか、スライムが居る場所を大剣の腹で叩くと、素早い動きで後ろを向いた。
その直後。
「が、はっ……!」
奴の腹から、槍斧の先が顔を覗かせていた。
いくら左腕を失ったとて、それでフォーゲルトが無力化される訳では無い。
「オルァアア!!!!!」
その後、フォーゲルトは槍斧を上へと突き上げた。
「がっ……”主”……」
それがとどめとなり、ゼクシスは上半身を縦に真っ二つにして、命を落とした。
「おらあああっ!」
「はああああっ!」
そこでは、白金の槍斧を振るう”王国騎士団”の部隊長と、赤黒い不気味な大剣を振るう”祝福無き理想郷”幹部のゼクシスが壮絶な打ち合いをしていた。
「空間よ、爆ぜよ」
そして、時たま空間断絶結界を常時展開している”特別魔導隊”が、空間を破壊して補佐に入る。
現状はほぼ互角だが、徐々に王国側が押してきているって所かな。
「んー速いなぁ。ただ、あっちと比べればマシだ。さて、どう介入しようか……」
こっち側で戦っている奴の得物は槍斧に大剣と、どちらも重いものだ。その為、必然的に動きは他と比べると遅くなってくる訳で……まあ、それなら介入もしやすそうって事で、最初に選んだのだ。
「変異種スライムを奴の首に”召喚”し、溶かす。それで生まれる隙だけでも、多分倒せる。だが――」
何分、奴らの動きが速過ぎるのだ。
あれでは、上手く狙いが定まらない。
やれやれ。それを考えてこっちを選んだというのに……あんま意味なかったな。
「……だが、あれだけ激しい戦闘だ。必ず膠着状態になる時が来る。その時が――お前の終わりだ」
俺は視線を逸らしながらそう呟くと、眼前で行われる戦いに意識を集中させるのであった。
「はあっ!」
”王国騎士団”の部隊長――フォーゲルトが、槍斧を左から横なぎに振るう。
「ぐうっ!」
その一撃を、”祝福無き理想郷”幹部のゼクシスが、大剣を剣先が下になる形で縦に構える事で、防いで見せた。
「はあっ!」
直後、フォーゲルトは防がれたままの槍斧を前に突き出すことで、ゼクシスの右脇腹を貫こうとする。
「ぐうっ!?」
これにはたまらず、ゼクシスは急ぎ後ろへ跳んで、刺突を回避した。
そうなると、逆にピンチになるのはフォーゲルトの方だ。
何故ならこの時、フォーゲルトの腕は刺突をした事で真っ直ぐに伸ばしてしまっている。
そして、その隙を見逃す程、ゼクシスは甘い相手では無い。
「死ねぇ!」
ゼクシスは後ろへ跳ぶ過程で、大剣の柄から離した左手を自身の懐へ突っ込むと、そこから毒が塗られた長針を3本、指に挟んだ状態で取り出し、フォーゲルトの足と腕を狙うように投擲した。
「空間を開け!」
だが、そこで介入してくるのが”特別魔導隊”の空間属性魔法師――ノイ。
ノイは卓越した技量で、ゼクシスの前に大きな転移門を展開し、飛来してきた長針を防いだ。
ヒュン! ヒュン! ヒュン!
そして、転移門の出口があるのはゼクシスの背後。
自身の攻撃が、そっくりそのまま自身に帰って来る状況――だが、長針を投げたゼクシスは直ぐにフォーゲルトを仕留めるべく、低い姿勢で移動していた事もあってか、それが当たるというノイにとって最良の展開にはならなかった。
「オルァ!」
直後、低い姿勢でフォーゲルトの左側に接近していたゼクシスは、その大剣を上へと向かって振り上げた。
「はあああっ!」
だが、その時には既に腕を引っ込めていたフォーゲルトが、槍斧で突きの構えをすると、振り上げられた大剣を斧部分でしっかりと受け止める。
「おらァ!」
そして、斧と槍部分の間にゼクシスの大剣を引っかけた状態で、フォーゲルトはゴルフの如き全力フルスイングをして、大剣の剣先を明後日の方向に向ける。
「はあああっ!」
フルスイングをしたフォーゲルトは、その勢いのままくるりとその場で一回転すると、ゼクシスの右脇腹目掛けて、猛烈な一撃をお見舞いした。
「ぐっ……!」
だが、寸での所で身を引いたようで、致命傷には程遠いダメージを負わせるに留めてしまった。しかし、攻撃はこれで終わりでは無い。
「魔力よ。空間を斬れ」
「がはっ!」
放たれる空間切断。
それが、今度こそゼクシスの右半身を深く裂いた。
声を上げるゼクシスと、口角を上げるフォーゲルト――だが。
「……なんてな」
そこから噴出した血が、刃の形に変形すると、フォーゲルトに襲い掛かった。
「ぐはっ……!」
不意を突かれ、右肩から腹にかけて深く斬り裂かれたフォーゲルトは、大きく後ろへ跳んだ。
そして、ポーションをぶちまけて即座に傷を治療する。
だが、治療によって生まれた明らかな隙。
それを狙って――
「もらった」
ゼクシスは素早い動きでノイの広範囲攻撃をかわしながら、フォーゲルトに視線を向ける。
直後、持っていた大剣がぐにゃりと変形すると、まるで生き物のように伸びて、フォーゲルトとノイに襲い掛かった。
「ぐっ!」
ノイは自身の身を守るので限界で、フォーゲルトを助ける余裕は無い。
空間断絶結界を解除し、全力で戦う準備をする余裕も、当然ない。
結果――
「が、あ……っ!」
フォーゲルトの左腕が、宙を舞った。
マズいな。今ここで、それを治すのは不可能――戦力半減だ。
「俺を剣士だと思った事――それがお前らの敗因。なにせ、俺の本職は――剣士では無く、錬金術師だからな」
ゼクシスは大剣を元に戻すと、悠然と佇みながらそんな事を言った。
なるほど。錬金術師か。
錬金術師にも色々と系統があるが、奴の系統は人体系で、血液操作や肉体改造をしていた……って感じかな。
まあ、そんな事はどうでもいい。
それよりも――
「勝ちを確信したか知らんが――隙だらけだぞ?」
その戦況をずっと俯瞰して見ていた俺は、動きを止めたゼクシスを前に、冷酷にそう告げた。
直後――
「ん? ぐ、なんだぁ!?」
奴の首に召喚した変異種のスライムが、そこを溶かしたのだ。
悲鳴を上げる中、俺はすかさずその変異種スライムを撤退させると、今度は足の健を溶かす。
そして、それと同時に俺は殺気を放った。
「ぐ、はああっ!!」
ゼクシスは危機感からか、スライムが居る場所を大剣の腹で叩くと、素早い動きで後ろを向いた。
その直後。
「が、はっ……!」
奴の腹から、槍斧の先が顔を覗かせていた。
いくら左腕を失ったとて、それでフォーゲルトが無力化される訳では無い。
「オルァアア!!!!!」
その後、フォーゲルトは槍斧を上へと突き上げた。
「がっ……”主”……」
それがとどめとなり、ゼクシスは上半身を縦に真っ二つにして、命を落とした。
428
お気に入りに追加
1,230
あなたにおすすめの小説
治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
自害したら転生して、異世界生活??~起きたら貴族になっていた~
棚から牡丹
ファンタジー
東軍と西軍と戦があった。その時東軍は完敗し、その責任をとって自害した武士は転生した。
転生するときに神(じじい)は魔法が使える異世界と呼ばれるところに行かしてくれるらしい。
魔法は全属性にしてくれた。
異世界とはなんだ?魔法とはなんだ?全く意味不明のまま、飛ばされた。
目を覚ますと赤ちゃんからやり直し、しかも貴族でも上のほうらしい。
そんなドタバタ、行き当たりばったりな異世界生活を始めた。
小説家になろうにも投稿しています。
完結に設定するのを忘れていました。
(平成30/09/29)
完結した後もお気に入り登録して頂きありがとうございます!!
(平成31/04/09)
アイテムボックスで異世界蹂躙~ただし、それ以外のチートはない~
PENGUIN
ファンタジー
気付いたら異世界だった。そして俺はアイテムボックスが使えることに気付き、アイテムボックスが何ができて何ができないのかを研究していたら腹が減ってしまった。
何故アイテムボックスが使えるのかわからない。何故異世界に来て最初にした俺の行動がアイテムボックスの研究だったのかわからない。
第1章
『ただ、腹が減ってしまったため、食い物を探すために戦争をアイテムボックスで蹂躙する。』
え?話が飛んだって?本編を10話まで読めばわかります。
第2章
15話から開始
この章からギャグ・コメディーよりに
処女作です。よろしくね。
婚約破棄され逃げ出した転生令嬢は、最強の安住の地を夢見る
拓海のり
ファンタジー
階段から落ちて死んだ私は、神様に【救急箱】を貰って異世界に転生したけれど、前世の記憶を思い出したのが婚約破棄の現場で、私が断罪される方だった。
頼みのギフト【救急箱】から出て来るのは、使うのを躊躇うような怖い物が沢山。出会う人々はみんな訳ありで兵士に追われているし、こんな世界で私は生きて行けるのだろうか。
破滅型の転生令嬢、腹黒陰謀型の年下少年、腕の立つ元冒険者の護衛騎士、ほんわり癒し系聖女、魔獣使いの半魔、暗部一族の騎士。転生令嬢と訳ありな皆さん。
ゆるゆる異世界ファンタジー、ご都合主義満載です。
タイトル色々いじっています。他サイトにも投稿しています。
完結しました。ありがとうございました。
ハズレギフト『キノコマスター』は実は最強のギフトでした~これって聖剣ですか? いえ、これは聖剣ではありません。キノコです~
びーぜろ@転移世界のアウトサイダー発売中
ファンタジー
孤児院生まれのノースは、十歳の時、教会でハズレギフト『キノコマスター』を授かってしまう。
他の孤児院生まれのルームメイトたちは『剣聖』や『魔法士』『鍛冶師』といった優遇スキルを授かったのに、なんで僕だけ……。
孤児院のルームメイトが国に士官されていくのを横目に、僕は冒険者として生きていく事を決意した。
しかし、冒険者ギルドに向かおうとするも、孤児院生活が長く、どこにあるのかわからない。とりあえず街に向かって出発するも街に行くどころか森で迷う始末。仕方がなく野宿することにした。
それにしてもお腹がすいたと、森の中を探し、偶々見つけたキノコを手に取った時『キノコマスター』のギフトが発動。
ギフトのレベルが上る度に、作る事のできるキノコが増えていって……。
気付けば、ステータス上昇効果のあるキノコや不老長寿の効果のあるキノコまで……。
「こ、これは聖剣……なんでこんな所に……」
「いえ、違います。それは聖剣っぽい形のキノコです」
ハズレギフト『キノコマスター』を駆使して、主人公ノースが成り上がる異世界ファンタジーが今始まる。
毎日朝7時更新となります!
よろしくお願い致します。
物語としては、次の通り進んでいきます。
1話~19話 ノース自分の能力を知る。
20話~31話 辺境の街「アベコベ」
32話~ ようやく辺境の街に主人公が向かう
前世は不遇な人生でしたが、転生した今世もどうやら不遇のようです。
八神 凪
ファンタジー
久我和人、35歳。
彼は凶悪事件に巻き込まれた家族の復讐のために10年の月日をそれだけに費やし、目標が達成されるが同時に命を失うこととなる。
しかし、その生きざまに興味を持った別の世界の神が和人の魂を拾い上げて告げる。
――君を僕の世界に送りたい。そしてその生きざまで僕を楽しませてくれないか、と。
その他色々な取引を経て、和人は二度目の生を異世界で受けることになるのだが……
娘の命を救うために生贄として殺されました・・・でも、娘が蔑ろにされたら地獄からでも参上します
古里@電子書籍化『王子に婚約破棄された』
ファンタジー
第11回ネット小説大賞一次選考通過作品。
「愛するアデラの代わりに生贄になってくれ」愛した婚約者の皇太子の口からは思いもしなかった言葉が飛び出してクローディアは絶望の淵に叩き落された。
元々18年前クローディアの義母コニーが祖国ダレル王国に侵攻してきた蛮族を倒すために魔導爆弾の生贄になるのを、クローディアの実の母シャラがその対価に病気のクローディアに高価な薬を与えて命に代えても大切に育てるとの申し出を、信用して自ら生贄となって蛮族を消滅させていたのだ。しかし、その伯爵夫妻には実の娘アデラも生まれてクローディアは肩身の狭い思いで生活していた。唯一の救いは婚約者となった皇太子がクローディアに優しくしてくれたことだった。そんな時に隣国の大国マーマ王国が大軍をもって攻めてきて・・・・
しかし地獄に落とされていたシャラがそのような事を許す訳はなく、「おのれ、コニー!ヘボ国王!もう許さん!」怒り狂ったシャラは・・・
怒涛の逆襲が始まります!史上最強の「ざまー」が展開。
そして、第二章 幸せに暮らしていたシャラとクローディアを新たな敵が襲います。「娘の幸せを邪魔するやつは許さん❢」
シャラの怒りが爆発して国が次々と制圧されます。
下記の話の1000年前のシャラザール帝国建国記
皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!
https://www.alphapolis.co.jp/novel/237012270/129494952
小説家になろう カクヨムでも記載中です
能力1のテイマー、加護を三つも授かっていました。
暇野無学
ファンタジー
馬鹿の巻き添えで異世界へ、召喚した神様は予定外だと魔法も授けずにテイマー神に丸投げ。テイマー神もやる気無しで、最低限のことを伝えて地上に降ろされた。
テイマーとしての能力は最低の1だが、頼りは二柱の神の加護だけと思ったら、テイマーの能力にも加護が付いていた。
無責任に放り出された俺は、何時か帰れることを願って生き延びることに専念することに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる