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第三章。

最高に男前な僕の男、その名はロイ。

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おそらく怒ってはいない…はずなのに、ロイは僕を眺めたまま無言だ。
どうしよう、無言て怖い!

「ロ、ロイ?いま抜くか、ら、っ!?」

マイサンを抜こうとする僕の腰に、ロイの両足が絡みついた。

「かまわない、続けるぞ」
「へ!?」

続けるとは?と考えるやいなや、体位はぐるりと反転した。
さすがロイ器用な男だ、僕の慎ましやかなマイサンを咥えこんだまま、僕を組敷いた。

そして達したばかりの敏感すぎるマイサンは、その動作にも耐えられそうにない。
身体がビクビクと、受け身側では知り得なかった快感をダイレクトに感じる。

「ロ、ロイ!待ってくれ、いま無理っ!」
「まだイケるだろ?」
「なっ!お前起きて…」
「さすがに起きる。あまりにも必死で可愛くて、とめられるわけないだろう」

ロイは僕の上に跨ったまま、腰を前後に揺すった。

「ひぅっ、ちょっ、ほんとっ、ああっ、無理ぃ!!」

僕のマイサンは耐久度が紙装甲なんだ!
うねうねと蠢く温かい内壁に締め付けられて、快感は脳天直撃だ。

「あっ、まって、…あッ、んん!!」

涼しい顔のロイは巧みに腰を動かして、僕のマイサンは絶え間なく扱きあげられている。

「あぅ、イッちゃ、んんッ!!」

僕は呆気なくロイの胎内に2度目の精液を迸らせた。

「は、アキラ、なんて顔してんだ」
「んぁ…」

蕩けきった僕の顔じゃ、どちらが抱いているのかわからない。
後孔からぬるりとマイサンが引き抜かれて、ロイの窄まりから僕の吐き出した白濁液がポタポタと零れ落ちた。

外気に触れたマイサンはふるりと震えて、初々しい見た目のままだけど僕にはどこか一皮剝けた気がしてならない。
童貞卒業という大役を見事に(?)こなして、少しばかり誇らしい気分だ。

「満足したか?」
「ん、…怒らないのか?」
「男なら仕方ないことだろ…。他のヤツに善がってる顔を見せるくらいなら俺に突っ込んどけよ…。全く気持ち良くないが…」
「ロイ…、最後の一言が余計だ…」

本当に最後の一言は余計だけど、ロイの許容力に感謝だ。
それに僕の男はすこぶる男前でひどく色っぽい。

首元に腕をかけてキスを強請ると、優しく唇が重なってやんわりと舌を絡め合う。
余韻に浸る気持ち良さに、なんだか幸せで仕方ない。

「僕はお前になら何をされてもいいや…」
「アキラ…」

心からそう思ったんだ。
この瞬間までは。

ロイは僕のお腹に零れた精液を指で掬うと、僕の窄まりへ塗りつけた。
疼いたままの後孔ににつぷりと指が入りこんで、喜んでいるようにロイに絡みついているのがわかる。

「んっ、…っふ、あ…、きもちぃ…」
「アキラ…、自分で触ってみせて」

ロイの手が僕の腕を掴んで、小ぶりな乳首まで誘導された。
何て恥ずかしいことをさせるんだと思いつつも、僕の指をわざと乳首に掠めて焦らされる。

「ほら、アキラ?」

甘い声音で命令されるのも気持ちが良くて、僕は両手で自分の乳首をこねはじめた。

「気持ちいい?」
「ん、きもちぃっ、んっ」

胎内をぐちゅぐちゅと掻き混ぜられるたびに、快感は共鳴して昂ぶっていく。

「アキラ、やらしくて可愛い…」

欲情に揺れる瞳で見つめられて、発火してしまいそうなほど羞恥心を感じるのに、指はとめられない。
ロイにされる時を思い出しながら、少しだけ抓ってみたり摘んだりひたすら快感を追った。

けれど、指だけじゃ足りないと胎の奥がじくじくと疼いた。

「ロイっ、も、いいからぁ、早く、挿れろって、ば!」

指は勢い良く抜かれて、身体はびくっと跳ねた。

「誘い方も覚えろよ…」

窄まりにロイの熱い先端が触れた。
挿入の期待に全身が震えるのに、会陰から窄まりを滑らせるだけで焦らされている。

「…挿れて、んっ、ロイの硬いのッ、欲し─」

言い終える前に、ロイの猛ったペニスがぐぷっと挿入された。

「ひんッ!はひ…あ…ああッ」
「アキラ、可愛い可愛い、可愛い」

熱に浮かされたようにロイは呟いて、僕の唇に食らいついた。
舌を絡ませるとやわく噛まれて、飲み込みきれない唾液は口の端からたらりと零れた。

「んっ、ふっ、ぁ…、んッ、んぅ…」

ゆっくりと馴染ませながらペニスに押しひらかれて、腰はがくがくと小刻みに震えた。
胎内をみっちりとロイで埋め尽くされて、腰を抱えられゆさゆさと揺らされる。

「あ、んッ、きもちっ、きもちっっ、イッ…!」

抽挿は徐々に激しくなって、前立腺をゴリゴリと抉られながら、奥の奥を強く叩かれた。

「ひっ、うあっっ、あああッ、あぅ、ひぅっ!」

これは奥をこじ開けられるやつだと予感する。
あれは怖いほどに気持ちが良くて、おそらく何かしら体液をぶちまけてしまうやつだ。

激しく肌を打ちつける音がする。

「あああッ、ロイ、もっ、イッイクイクっ、ああッッ」

僕は少し薄くなった白濁液を吐き出した。
しかし、ここからだ、ロイは僕にかまわずに腰を振り続けている。

「ああッ!イッたぁ、俺、んあ、イッたからあっ!!」

わかっていても過度な快感はやはりツライ、けど死ぬほど気持ちいい。
ロイは更に僕の腰を高く抱えた。
ぐぐっと角度を変えて一突き二突きと突き上げられれば、ぐぽんっと最奥に侵入された。

「ひあッッ!!!でうっ!でちゃううッッ!」

甲高い嬌声をあげて、マイサンから透明な体液がブシャッと、胎内を抉られるたびに吹き出した。
身体は緊張と弛緩を繰り返して、僕はされるままに喘がざれて泣かされて、そしてまた意識を飛ばしそうになる。

「アキラっ、まだだ、まだ飛ぶな、よ!」
「あう…、……んう……」

朦朧としはじめている意識を、必死に繋ぎ止めて僕は耐えた。
ほどなくして、ロイのペニスが僕の内壁にドクドクと脈動を伝えて、胎内を熱い精液が迸った。

「アキラ…、好きだ…好きだ…」

ロイの呟きに僕は応えられただろうか?
意識はそこでプツリと途切れた。

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