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第三章。
僕の変態的フェティシズム。
しおりを挟むやっとこの時間がやってきた。
僕の企みなど知る由もないロイは、すやすやと無防備すぎる眠りについている。
夕食もお風呂も、僕はいつも通りを完璧に装った。
寝込みを襲うのは2度目だ、1度目でロイの眠りが深いことを知ったし、前回とは圧倒的に違うことを僕は致す。
今回は僕が挿れるんだ、童貞卒業するんだっ!
素直にお願いすれば良いじゃないかとも思ったけれど、断られてしまったら僕は生涯を童貞で過ごすはめになるかもしれない。
だから僕は、自身の欲望のままに行動することにしたんだ。
ロイも同じようなことをしていたし、もしバレてもおあいこだ、うむ。
心臓がバクバクとうるさくて呼吸だって荒い。
この寝込みを襲うという変態的な行為に興奮するのは、やはり僕のフェチズムのようだ。
布団をぺらりと捲り、ロイが身に着けているガウンのような薄手の寝間着の紐をといて前合わせをはだけさせると、理想の細マッチョが惜しげもなく顕になる。
ヨダレが垂れてしまいそうなほど、この身体が美味しそうに見える。
そっと手をはわせると、しっとりとしていて気持ちいい。
上に覆いかぶさって、首元の香りを吸い込んで、唇で吸い付いて舐めて、首筋にも鎖骨にも、くすぐったそうだった乳首も唾液で濡らした。
乳暈ごと口に含んで舌でころがして、ちゅっちゅ、ちゅぱちゅぱと水音をさせた。
男の硬い胸についた小さな乳首が、よもや可愛いと思えたり、まさか欲情する日がくるとは少し前の僕なら思わなかっただろう。
時折ピクリと反応をみせるロイは、やはり少しくすぐったいのかもしれない。
快感によるものではないとわかっていても、男心は擽られるものなんだ!
むしゃぶりついた右乳首から唇を離すと、赤く尖った先端からツツーっと唾液の糸を引いてとんでもなくエロスを感じる。
左乳首も同じように吸い付いて、ぬるぬるになった右乳首を僕の美しい指先で擦ったり押しつぶしたり弄った。
心なしかロイの息遣いも荒くなったような気がする。
くすぐったいからじゃないようだ。
何故ならロイのペニスが硬さを含みはじめて、僕のマイサンを少しだけ押し上げている。
ロイの乳首を舐め擦りながら、マイサンをロイのペニスに擦りつけた。
気持ち良さと興奮に脳みそが溶けてしまいそうになるし、快楽を覚えた後孔は疼きだしてしまうけど、僕には自身に課したミッションがあるのだ。
ここで果てるわけにはいかない。
上気した顔をあげて、ロイの下半身に手を添えた。
先端からはぬるぬるとした透明な体液が分泌されていて、掬いながら扱くとにちゃにちゅと粘り気のある音をさせた。
質量を増したペニスを僕の胎内に埋めてしまいたい気持ちに必死に蓋をする。
僕の目的は、更にその奥にある。
先端から裏すじを舐めて、睾丸を指先で持ち上げると、汚れを知らないキュッとしまった窄まりが露わになった。
興奮のあまり鼻息が荒くなっているのが自分でもわかる。
しかしどうにも舐め難そうだ…。
ロイの両足を肩にのせて、腰の下にクッションを挟んだ。
両足を開けば、綺麗な裸体が惜しげもなく晒されていて、我慢できずにロイの窄まりにしゃぶりついた。
睾丸を鼻で押し上げながら、舌でちろちろと舐めると、ヒクリと震えたのですらたまらない。
唾液とペニスから溢れる体液を後孔に馴染ませて、ゆっくりと解していく。
舌先で襞を舐めまわしたり、少しだけ窄まりを抉ってみたり、ロイの雄臭い香りが睾丸を押し上げる鼻にまとわりついて、何だか馬鹿になりそうだ。
舌がすんなりと迎え入れられる頃合いに、いつも僕を解すときに使われている香油を、ペニスからとろりと垂れさせた。
とろとろと竿を伝って睾丸をたどり、後孔へと垂れ流れる。
視覚的暴力だ、とんでもなく卑猥だ!
ロイの窄まりがぴくひくさせながら、僕の唾液やロイの体液と香油でぐしょぐしょに濡れそぼっている。
香油を掬いながら窄まりに指をつぷりと埋めこむと、キュッキュと締め付けてくる。
ちゅぽちゅぽと水音をたてながら、ゆっくりと中に馴染ませて、1本から2本、3本と中を探りながら拡げた。
僕の慎まやかなサイズ的に、指が3本はいれば問題ないだろう。
僕のマイサンにも香油を馴染ませて、ロイの窄まりにピタリとはわせた。
興奮は最高潮だ。
初々しい先端を少しだけ埋めると、にゅるんと挿入ってしまった。
「んっ!!っあ…」
凄い、凄い、なんだこれは、きもちいい。
胎内が蠢いて動かしてもいないのに全身が粟立って、僕は吐精した…。
「っは…、あぅ…」
あまりにも早くないか…、マイサン。
僕の童貞卒業は1分ももたなかったような気がする…、あまりの情けなさに悲しくなっていると、ロイの身体がびくっと動いた。
おそるおそる顔をのぞくとロイがこちらを見ている。
「あ、ち、違うぞ!これは違うぞっ!!」
ロイの表情は怒っているわけではないけれど、背徳的なこの行為に、僕は不倫現場を踏み込まれたどこぞの旦那のような言い訳を口にしていた。
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