完璧なまでの美しい僕は僕であり、あの世界の僕ではなかった。

あしやおでこ。

文字の大きさ
上 下
35 / 79
第二章。

1番貪欲なのは、僕なのかもしれない。

しおりを挟む


だらりと弛緩する僕を正面から抱き直した。
力なんか入らないほど気怠いけど、ロイの首に両腕を回して首元に顔をうずめた。

「アキラ…アキラ…」

ロイは熱に浮かされたように僕の名前を呼び続ける。
あ、そうか、こいつ媚薬に浮かされてるんだった。

「アキラ…アキラ…」
「ん」

背中をギュッギュと抱きしめられて、僕の小さいマイサンがまだバッキバキなロイのペニスに触れた。
少しでも身動ぐと、マイサンの裏すじにロイの先端がさわさわと掠めてしまう。

「…っ…、んっ…、っふ…」

僕はいつの間にか腰を揺らして擦りつけていた。

「…貪欲、だな」
「ん…、っふ…ぅ…、だって…、はぁ…きもち…」

ロイの窄まりから溢れる透明な液体が滑りをうながして、にゅちにちゅとぬめる。
それに呼応してヒクヒクする、ロイの唾液にまみれた後孔に指がはいりこんだ。
右手の人差し指がつぶりと…、左手の人差し指も、中を拡げるように外側ばかりを抉る。

「あっ!あッ!んぁ!!」

ぐちゅぐぢゅと卑猥な音が鼓膜に響いた。
僕が腰を揺らさなくても、窄まりを拡げる指に合わせて勝手にびくびくと揺れて、ロイの先端と擦りあわさってしまう。

指はさらに増えて、驚くことに4本だ。
それぞれが中を蠢いている。

「きもちっ…きもちぃ…、も…ほしひっ…いれれほひ…っうぁ…」

舌もまわらなくなってきたし、涙だってぽろぽろだ。
もはやどっちが媚薬を盛られたのか、謎だ。
僕か?僕が盛られたのか?
それくらいに僕は発情して、ロイに欲情してる。

ロイの荒くて熱い息遣いが鼓膜に届いて、あぁ、くる、と僕は予感に身を震わせた。

指が抜けると、ぐっとお尻を持ち上げられた。
窄まりに熱くて硬いロイの先端が触れてぐぷりと埋まる、お尻を持ち上げていた手が離れた。

「ひんっ!!あッ、うあぁ!ひっ…ぃ…あ…」

一気だ、僕の中心を貫くように一気に挿入された。
あまりの衝撃に首に回していた腕を離してしまい、仰け反ったままロイに腰を支えられた。
でもこの体勢は、どんどん奥へとペニスを咥えこんでしまう。

ゆさゆさとロイは腰を揺らしはじめた。
そのたびに少しずつ少しずつ奥を押し拡げる。
もう挿入らないのに、それでもぐっぐっと最奥をこじあけようとする。

僕はこの先を知っているから、怖くて逃げたいのに、されるがまま揺すられる。

「おねが…、も、はいんな…、イっ!!!」

ぐぶんっと胎内がおかしな音をあげる。
全身から汗がブワッと吹き出して、マイサンはびゅ、びゅと精液を漏らしながら、目を見開き痙攣した。


「ッ、…ぁ…、ぅ…、ぉ…」

喘ぎ声なのか呻き声なのか、ロイが動くたびにかすかな反応がこぼれる。
でもこれも、間違いなく、覚えさせられた快感だ。

「アキラ…アキラ…アキラ」

ロイはまだ熱に浮かされたままだ。

「アキラ…」

僕を横たわらせると、窄まりがまたぐぷんっと音をたててペニスが引かれて、全部抜ける前にまたぐぷんっと胎内を抉る。
それはだんだん早くなって、腰を打ちつけるように激しくなって、僕は肩で息をしながら朦朧とロイを見ていた。
涙で滲んで少しぼやけて、たまに小さな声が洩れて、息を飲んだ。
マイサンから透明な液体が吹き出たのだ。
ロイが動くたびにプシャッ、ぴしゃッと勢い良く迸った。

そして、ロイのペニスもドクドクと脈打って、僕の1番奥に温かいものが注がれた。

その頃にはもう、僕の意識はすでに飛んでいた。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

当て馬系ヤンデレキャラになったら、思ったよりもツラかった件。

マツヲ。
BL
ふと気がつけば自分が知るBLゲームのなかの、当て馬系ヤンデレキャラになっていた。 いつでもポーカーフェイスのそのキャラクターを俺は嫌っていたはずなのに、その無表情の下にはこんなにも苦しい思いが隠されていたなんて……。 こういうはじまりの、ゲームのその後の世界で、手探り状態のまま徐々に受けとしての才能を開花させていく主人公のお話が読みたいな、という気持ちで書いたものです。 続編、ゆっくりとですが連載開始します。 「当て馬系ヤンデレキャラからの脱却を図ったら、スピンオフに突入していた件。」(https://www.alphapolis.co.jp/novel/239008972/578503599)

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。

小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。 そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。 先輩×後輩 攻略キャラ×当て馬キャラ 総受けではありません。 嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。 ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。 だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。 え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。 でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!! ……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。 本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。 こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。

【完結】義兄に十年片想いしているけれど、もう諦めます

夏ノ宮萄玄
BL
 オレには、親の再婚によってできた義兄がいる。彼に対しオレが長年抱き続けてきた想いとは。  ――どうしてオレは、この不毛な恋心を捨て去ることができないのだろう。  懊悩する義弟の桧理(かいり)に訪れた終わり。  義兄×義弟。美形で穏やかな社会人義兄と、つい先日まで高校生だった少しマイナス思考の義弟の話。短編小説です。

悪役令嬢は大好きな絵を描いていたら大変な事になった件について!

naturalsoft
ファンタジー
『※タイトル変更するかも知れません』 シオン・バーニングハート公爵令嬢は、婚約破棄され辺境へと追放される。 そして失意の中、悲壮感漂う雰囲気で馬車で向かって─ 「うふふ、計画通りですわ♪」 いなかった。 これは悪役令嬢として目覚めた転生少女が無駄に能天気で、好きな絵を描いていたら周囲がとんでもない事になっていったファンタジー(コメディ)小説である! 最初は幼少期から始まります。婚約破棄は後からの話になります。

灰かぶりの少年

うどん
BL
大きなお屋敷に仕える一人の少年。 とても美しい美貌の持ち主だが忌み嫌われ毎日被虐的な扱いをされるのであった・・・。

囚われた元王は逃げ出せない

スノウ
BL
異世界からひょっこり召喚されてまさか国王!?でも人柄が良く周りに助けられながら10年もの間、国王に準じていた そうあの日までは 忠誠を誓ったはずの仲間に王位を剥奪され次々と手篭めに なんで俺にこんな事を 「国王でないならもう俺のものだ」 「僕をあなたの側にずっといさせて」 「君のいない人生は生きられない」 「私の国の王妃にならないか」 いやいや、みんな何いってんの?

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

処理中です...