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【終】―王子の帰還― [1]
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翌日は、生憎の曇り空だった。
その日のカンザリア島は、前々から予定されていた来客を迎える準備で、朝も早くから慌ただしさに満たされていた。
今日は、満を持して迎えることが出来た、――そう、アルディーン王子の帰還の儀だ。
やがて日も高くなり、その時は訪れた。
島内に、来客を報せる鳴子の音が響き渡る。
王宮より遣わされてきた使者とそのご一行を迎えるべく、普段は閉ざしている門扉を全開にした。
そして、本日の主役である王子を筆頭に、レイノルド様以下この島にいる全員でその前に並び、間もなくこの場にやってくる客人たちを待ち受ける。
正装で着飾ったディーは、今日の空模様と同様、どことなく曇る表情を覗かせていた。何が不安なのだろうか、使者を迎える場に一人で立つことを頑なに拒み、ワーデル先生の手を放さぬまま、まるで彼に縋り付くような風情でもって、おどおどとその場に立っていた。
王子付きの近衛騎士である五人も、今日は本来の身分に戻って、近衛騎士の正装に身を包み、王子の傍らに控えている。
反対側の隣りからは、それらを見守るように、やはり貴族としての正装に身を包んだレイノルド様が立っており。その一歩下がった後ろに、同じく正装に身を包んだアクス騎士とコルトが並んで立った。――そのまた一歩後ろに、俺と祖父と、そして島内で働く使用人たち全員が、並んで控える。
船着き場から繋がる長い階段を上がり、ようやく客人ご一行が、開かれた門扉をくぐり、迎えに出ていた俺たちの前に姿を現した。
先頭に立って歩いてくるのは、このたびの使者として任命されたセルマ騎士だ。――彼もまた、近衛騎士団副団長としての正装に身を包んでおり、その纏う雰囲気に、常ならぬ威厳を醸し出している。
その後ろからわらわらと付いてきたのは、おそらくは、王宮で王子付きとなる侍従と女官だろう。さらには、王子を乗せるべく用意された輿と、その担ぎ手たち。そして、それを護るべき数名の衛兵。…そんなところだろうか。
おそらく、この島まで乗ってきた船には、まだ更に控えている者が残っているだろう。
またマルナラの港には、更に大人数が、王都へ帰還すべく用意された馬車と共に、王子が島から戻るのを今か今かと待ち構えている筈だ。
今日に至るまで、すべての準備は極秘裏に行われてきた。ゆえに、突如として現れた絢爛豪華な王家の馬車に、何事が起こっているのかと、きっと今マルナラの街中がてんやわんやの騒ぎとなっているに違いない。
そこに声高らかに、真実が告げられる。
それにより集まる住民らによって、そこに花道が作られるだろう。
王子の帰還を祝福し、見送られるそれは、まぎれもない寿ぎの歓声に包まれるのだ。
改まったように一行を率いてきたセルマ騎士は、一人だけ更に足を進め、待ち受けるこちらのすぐ前へと進み出る。
「出迎え、大儀である。我、今ここに、我らが偉大なる国王陛下より賜りし御言葉を授けん―――」
そんなセルマ騎士による格式ばった言葉で始まった一連の略儀は、彼の手に携えられた親書が読み上げられ、それが王子の養育を請け負ったサイラーク伯爵閣下へ労いと共に恭しく授けられたところで、一旦の終了をみた。
「――じゃ、これにて王子の引き渡し完了、ってことで」
途端に普段のくだけた調子に戻ってしまった残念なセルマ騎士に対し、苦笑しながらもレイノルド様が肯く。
「では、まいりましょうか。アルディーン殿下」
セルマ騎士に手を差し伸べられた王子殿下は、そこで一瞬だけ、どこか迷いのある色を表情へと覗かせたものの。
だが次には、おずおずとした足取りながら前へと進み出、差し伸べられた手に誘われる方向へと、一歩ずつゆっくりと、歩んでゆく。――王子殿下を待ち受けている、輿へと向かって。
未だワーデル先生の手は離さないまま、王子は、そのまま数歩ほど、歩みを進め。
しかし、おもむろに立ち止まった。
その場から次の足を踏み出そうとする気配も無く、ただ俯いて黙したまま、小さく身体を震わせてまでいるらしい彼を。傍らのワーデル先生が腰を屈めて心配そうに覗き込み、何事か語りかける。
それに何度か頭を振って応える王子の、こちらを向く、その小さな背中は……今にも泣き出してしまいそうだと、俺には見えた。
この島に――もしくはマルナラに、何か心残りでも、あるのだろうか。
そう考えた俺が、隣に立つ祖父へと視線を向け、最近のディーの行動に何か心当たりらしきものは無かったかと尋ねようとした、――ちょうどそれと同時だった。
「―――うわああああん、ニールぅうううう!!!!!」
突然その場に響き渡った、まさに耳を劈くような泣き声で。
驚いた俺が視線を前方へと戻すのも待たず、唐突にぼすんと、下半身へと何か柔らかいものがぶつかってきた衝撃を覚えた。
「ん、なっ……!?」
驚きのあまり、狼狽えて挙動不審にまでなった挙句に、絶句する。
そこに居たのは、ディーだったのだ。
畏れ多くも次期王太子となるべきアルディーン王子殿下が、この俺の腰にしがみつき、わんわん声を上げて泣きじゃくっていたのである。
これが狼狽しない筈もないだろう。驚きで声も出ない、という言葉が、まさに今の俺の状態そのものを的確に表していた。
一体どうしたものか、と……困り果てて視線を巡らせると、縋りたかった当の本人――セルマ騎士の、ニヤニヤ~とした面白がっていることが丸わかりな表情と、がっちりばっちり、目が合った。
――駄目だ……! あのひと絶対、助けてくれない……!
だったら逆に、助けて旦那様! とばかりにレイノルド様の方を見やれば……苦笑を浮かべてはいたものの、なにやら微笑ましげにこちらを眺めている。そこには、普段のように『後は私が』とディーを諫め引き受けてくれる気配なんて微塵も窺えない。――え、ちょっと待ってよ、何だそれ?
更に、その背後では、普段の柔和な笑顔をかなぐり捨てたものっすごい形相で今しもこの場へ踏み込まんと息巻いているらしきコルトと、それを首根っこ掴んで引き止めているアクス騎士の姿も、否応もなく、目に入ってきてしまって。
――てことは、誰も今の俺のことなんざ助けてくれない、ってことなのかそうなのか……!
それを覚ったと同時、何てこったよ…と、一人どんよりとした空を仰いでしまった。
――つまり、この場は自力で切り抜けるしかない、ということか。…そういうことでいいんだな?
となれば、俺が次に取るべき行動は、もはや腹を括ることのみである。
おもむろに、ハッと短く息を吐き出し。
やおら腰の上あたりにあるディーの脳天、その旋毛へと向かって、全く力の入ってないゲンコツを垂直に振り下ろした。
「うぎゃッ……!!?」
俺の身体に顔を埋めていたディーが、その衝撃に飛び上がる。――と共に、遠くの方からも悲鳴が聞こえた。「王子殿下に何て事を…!」なんて言葉も聞こえてきたから、おそらくご一行の皆様によるものだろう。
飛び上がった拍子に顔を上げたディーを見下ろし、目が合うや否や、俺は一喝した。
「何やってんだよ! 人様に迷惑かけんじゃねえ、って、いっつも言ってるだろうが!」
途端、やっぱり遠くの方から、悲鳴と共に「王子殿下に何て無礼な…!」なんて言葉も聞こえてきたが、それでも踏み込んでこないのをいいことに黙殺する。――てか、無礼だ何だ言うなら助けてくれよ。どーせセルマ騎士あたりが手振りだか目力だかで押し止めてんだろうけどな。こんちくしょうめ。
タメ息を吐き吐き、俺はその場に膝を突くと、ディーと同じ目線の高さから、彼の涙目を覗き込んだ。
「おまえは、何のために、この島に来たんだよ?」
「え……?」
「立派な王様になるためだろう? そのために、一人でこの島に来て、辛いことにも耐えて、これまで沢山のことを学んできた。そうじゃないのか?」
「…………」
「おまえは、この島に居る間、王宮に居ては決して学べないことを学び、ここでしか得られないものを得てきた筈だ。レイノルド様やワーデル先生だけじゃない、おまえが日々を過ごす中で見て触れてきた全てが、おまえの師であった筈だ。そこから一体、何を教わった? ワガママを通して他人に迷惑を掛けることが王となるために必要だ、なんてことを、教えてくれた師はいたか? おまえの友人たちは、そんな振る舞いをすることを、良いことだと勧めていたか?」
「――だって……!」
嗚咽混じりではあったが、そこでようやく口を開いて、泣き喚く以外のマトモな言葉を発した彼は。
その双眸に新たな涙を溢れさせながら俺を見つめ、それを告げた。
「だって王様になったら、もうニールに会えなくなるなんて、イヤだあ……!! だったら、まだ、もっと、この島に居たいぃ、ニールの傍に、居たいぃ……!!」
そうしてえぐえぐと再び泣き出した彼を、やれやれとばかりに、優しく自分のもとへと引き寄せる。
嗚咽に揺れる背中を摩ってやりながら、「馬鹿だなあ」と、笑って言った。
「『会えなくなる』だなんて、そんなハズないだろうが」
「でも……!」
「俺は、どこにも行かねえよ。たとえカンザリアから出ることになったとしても、執事だからな、サイラーク家の持ってる領地のどこかには必ず居る。――な? 俺の居場所なんて、とことん分かり易いだろ?」
「うん……」
そこで身を起こしたディーが、まだ泣くのを堪えているような表情ではあったけれど、それでも改まったように俺を真っ直ぐに見つめてくる。
今しがたまで背を摩っていたその手を、俺は今度は、彼の頭へと載せた。
「だから、会いたくなったら、いつでも遊びに来ればいい。――あ、『いつでも』っていっても、ちゃんと自分の務めを果たして、やること全部やったうえで時間が空いた時に、に限るけどな? それと、ちゃんと陛下のお許しも貰うんだぞ? 勝手に一人で王宮を離れたりしたら、会いに来た途端、またゲンコ食らわせるからな?」
「うん、わかった……」
言いながら、その柔らかな髪を梳くように撫でてやる。くすぐったそうに首を竦めながら、それでも目を閉じてじっとしている、その様子は……どことなく、幼い頃のコルトを思い出させた。
「時間は空いたのにどうしても王宮から出られない、て時は、仕方ないから俺が会いに行ってやる。そのかわり、王都までの旅費はそっちで出してくれよ? そこは勿論、『旅費に幾ら使うつもりだ』って怒られないように気を遣うことも忘れんじゃねえぞ?」
「うんっ、わかったっ……!」
「だったら、もう心配するようなことは何も無いな? ――ホラ、みなさん待っていてくださってるんだから、もう行ってやれ」
ぽん、と両肩を叩いてやった、その手で彼の身体を反転させる。
どこか不安そうに振り返ったディーに、俺はやわらかく微笑みをもって返した。
「元気でな、ディー。王宮に行ったら、あまり菓子ばっか食べ過ぎるなよ」
そうやって背中を押した俺の言葉に従い、改めて彼は、視線を前方に向けた。
――その瞬間、どうしようも無い寂しさに襲われたような気がして……咄嗟に俯き、目を伏せる。
今の今まで何ともなかったのに……どうやら俺にも、可愛がっていた子供を手放す悲しみ、なんかを感じられる、いっぱしの親心のようなものが、人並み程度にはあったらしい。
膝を突いていた姿勢から略式の礼を取り、自分のもとから去っていく背中を瞼の裏に思い浮かべながら、それへと向かって軽く頭を垂れた。
「殿下の前途に、幸多からんことを―――」
そのとき、ふいに閉じた瞼の上、やわらかな唇のぬくもりを感じて。
驚いて目を見開いた、その俺の視界に映ったのは……ものすごく近くから自分を見下ろすアルディーン王子の満面の笑み、だった。
「…ニール、だいすき」
俺の耳もとへ、そう囁くように、そのひとことを残して。
今度こそ王子は踵を返すと、足取りも軽やかに小走りで去っていった。
行った先で、待っていてくれていたワーデル先生の手を取り、そうして二人、迎えの一団のもとへと並んで歩いていく。
「――えっらい懐かれたもんだよねえ~……」
その後ろ姿を、どこか茫然としながら見送っていた俺のもと。
ようやく今さら、セルマ騎士が近寄ってきた。
「ニールにその気があるんなら、王子付きの侍従職でも何でも斡旋してやるけど、どうよ? 王子の手綱を握れる人材は、近くに居てくれるに越したことは無いからな」
「…冗談も大概にしてください」
あからさまな呆れ声を隠すことも無く、ニベもなく俺は、それを返す。
そうしながら、ようやく膝を伸ばして立ち上がった。
「だいたい、助けてもくれないで見てただけの人が、よく言いますね……!」
近くなった視線から俺が更に文句を言うべく口を開きかけた、――それと同時だった。
「―――ニール、きゅーん!」
「わふっ……!!?」
そこで唐突に、大型の発情ワンコ――もといダーリオ騎士に、文字通り飛び付かれる。
ブ厚い筋肉の胸板を押し付けられて、瞬間、息が詰まった。
「な…何なんですか、いきなり……!?」
「んー、王子サマに倣って、お別れの挨拶? みたいなー?」
そんな返事と共に、チュッと音を立てて額にキスが落とされる。
「はア!? ――な、ななな、なにすんですかアンタ……!!」
「この島でニールきゅんと過ごせて楽しかったよ。またどこかで会えたらいいねっ!」
じゃあね、と、手をひらりと翻して踵を返したダーリオ騎士と、まさに入れ替わるかの如く、続いて俺の前に立ったのは、シュタイナー騎士とレナス騎士。
「本当に、楽しい日々を過ごせたよ」
「今までありがとう、可愛い執事さん」
そして同時に、俺の両頬に二人からのキス。
―― 一体、ナニゴト……?
やはり手を振って去っていく二人の背中を見送りながら、我知らず絶句したまま硬直していた、そんな俺の前に続いて現れたのは……、
「――まさか、あなたもですか……!?」
こういうことには“右へ倣え”なんてことなど全くしそうにない孤高のクールビューティー、ことグィランゼール騎士。
あまりに意外すぎて、絶句していたのすら忘れ驚きの声を上げてしまった。
「たまには、こういうノリに乗ってみるのも悪くは無いだろう?」
少しだけ意地の悪い微笑を口許に貼り付けて、彼はおもむろに俺の手を取る。
「苦労人の執事どのには、やはり敬意くらいは示してやらないとな」
そうして俺の手を持ち上げて、掌にキス。――ちょっと待て……!
「それ絶対、『敬意』なんかじゃないですよね……!!」
――まがりなりにも『敬意』とやらを示したいなら、少しくらい頭を下げろよ……! 頭を下げずに手の方を持ち上げるとか、どんだけ上からなんだアンタ……!
軽くわなわなと震える俺のことを、無表情を貼り付けたような普段の彼にしては珍しい、面白がっている感情もあらわに見下ろしてき、また更にとんでもないことまでをも付け加えてくれやがる。
「次に会えた時は、一度なりとも、お相手願いたいね」
「一切ゴメンこうむりますッッ……!!」
「それは残念」
なんてことを、コレッポッチすら残念だなんて思っていない表情でもって言いながら、やはりひらりと手を振って踵を返す。
そうして、続いて俺の目の前に現れたのは、案の定……、
「――ジェムさん……」
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