恋とは落ちるもの。

藍沢咲良

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epilogue 2

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「そう言う春樹こそ、どうなのよ?」
自分が聞かれると思っていなかったのか、面食らった顔をしている。
「彼女とか、いるんでしょ?」

高校当時、春樹は栗原さんと付き合っていた。
高校3年当時はインターハイと受験で忙しく、親戚の集まりは参加しなかった。
大学生になって以降、春樹は親戚の集まりに来なかった。県外の大学に進学していた。
栗原さんとその後どうなったのか、私は知らない。自分の事で精一杯だった。


「…雪乃、覚えてる?」
「栗原さん?…まだ続いてたの⁉︎すごいね!」
春樹の目が一瞬泳いだのを私は見逃さなかった。
「うん…まあ…色々あったけど…。俺、転勤になったじゃん?俺達もそろそろかなって…」
「プロポーズするの?」
人の恋愛事情は楽しい。
「ちょっと計画中」
「上手くいったら教えてね」
叔母さんにプロポーズの件を言いたくてしょうがないけど、ここは我慢よね。




互いの両親への挨拶は先日済ませた。

うちの父は普段から無口だけど更に無口になり。
優輝も優輝で緊張でガッチガチで噛むし。
私も緊張してたけど、寧ろ冷静になってずっと母と目配せしていた。

優輝のお母さんは陽気な方で。お父さんもよく喋る方で。挨拶は終始明るい雰囲気で助かった。優輝のお姉さんは見惚れるぐらいの美人で、やっぱり明るい方だ。


結婚式は互いの家族の立ち合いだけで、食事会をするだけにした。職場や友達は別日に1.5次会をすることになっている。
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