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邂逅 12
しおりを挟む優輝の質量を秘部に感じる。
8年前の別れに涙が止まらなかった当時の自分を思った。彼も私と同じ様に苦しんだのだろうか?
律動を繰り返され、頭の中は何も考えられない。
ただ目の前に優輝がいて、身体中に、身体の中に彼を感じる。
これ以上の幸せを、私は知らない。
私の心はずっと、優輝を求めていたんだ。
何度目かの絶頂に達すると、私は意識を手放していた。
目を覚ますと、部屋はまだ暗かった。
お化粧…落とさないと。
ベッドをそっと出ようとすると優輝の腕にすぐ戻されてしまう。
「亜樹…?」
「ちょっと…お化粧落としてくる」
「後で良くね?」
「でも…またたぶん寝ちゃうから。ね、優輝、離して」
「やだ。もう離さない」
腕に力を込められ、びくともしない。
「顔洗ったらすぐ戻って来るから。ね、お願い…」
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