初恋

藍沢咲良

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二人の明日 2

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修学旅行が終わるとすぐに期末テストの準備期間に入る。

受験生なだけあって、2年生の時よりも緊張感が漂う。

それはテストを作成する美和達にも共通している。

少しでも高校受験のテスト形式に慣れることが出来るよう、高校入試の過去問を参考にテストを作成している。

テストの作成時間が1、2年生の問題作成よりも時間がかかる。

救いはテスト前には部活が無いことだ。

今日は漢字の問題を作成すればクリアだ。

漢字の問題の作成は大して悩まないので、早々と終えて回収したノートの成績付けをしていた。

時計は20時を指していた。

美和のスマホに着信。

一ノ瀬からだ。

慌てて成績用ファイルを閉じて電話に出る。

「はい」

「美和ちゃん。俺。仕事終わった?」

「ちょっと待って…」

話しながら職員室を出て、職員室から少し離れた廊下の窓側に移動する。

「ごめん、お待たせ。」

「まだ学校?」

「うん。ちょっと成績付けてて。」

「まだかかるんか?」

「んー、もうちょっとで1クラス分が終わるから、そこで終わるつもり」

「わかった。家帰ったら教えて?」

「うん。また連絡するね。」
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