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tentations[トンタシオン 〜誘惑〜] 3

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「それは……やっぱり頑張って追及した方が良かったかもね」
「やっぱり?」
「聞くのは勇気いるよね。わかるよ」
「澄麗ちゃん……さすが女子会癒し要員」
「あれ?私癒し要員だったっけ?」

碧と澄麗ちゃんは学校が夏休みに入ったそうで。私と一緒に平日ランチが実現した。どう頑張っても満紘を追及しきれない私は、女子会メンバーに泣きつくことにした。流石に英ちゃんは動物園から抜けるのは不可能みたいで、今回は不参加。

澄麗ちゃんのキスマーク問題も追及しなきゃなんだけど、私の満紘問題の方が先だった。なんせ、な話らしいから。

「私らが追及する訳にいかないからなあ……」
「やってもいいけど?」
「み、碧さん、落ち着いて……」
オラワクワクすっぞ、と言わんばかりの碧を澄麗ちゃんが慌てて止めた。

「梨愛ちゃん的には追及するならやっぱり家かな?外だと人に聞かれちゃうし」
「でも家だとイチャイチャモード全開でしょ?」
「んー、それはそれで良いかも」
「え、ちょ、澄麗……キャラ変が激しいんだけど」
澄麗ちゃん、クールビューティーのはずだったんだけど。いつの間にやらふんわりとした癒しの空気を纏って微笑むようになった。これが包容力というものか。でもちょっと言い方が色っぽいのは、やっぱり……?ああ、澄麗ちゃんこそ追及したい!
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