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23.
しおりを挟むLINE上だけど、舞も相当驚いた。
『わかった。唯が決めたことだから尊重するよ』
『私は縁を切るけど、舞や杏果にそれは強要しないからそこは安心して』
『むしろ杏果の方が唯よりも縁切りたがってるかも。こないだの受付の件、結局紗香から謝罪も御礼も全く無くてだいぶ憤慨してたよ』
『まじか。予想通り過ぎて引くわ』
紗香をブロックしただけなのに。私のスマホがものすごく軽くなった気がする。私の肩も何だか軽くなった気がする。
今なら翔がどんなに愚図っても、最高の笑顔で対応出来るかも。それはそれで、翔には相当不気味なんだろうけど。
ああ、世界はこんなにも明るく、光り輝いていたか。
さようなら。紗香に縛られた人生。
もう金輪際、無料愚痴聞き&マウント取られ&メンタルサンドバッグにならなくていいのね。もう悟りを開かなくても生きていけるんだ。
紗香から一方的に解放された私は、そのとばっちりが発生していることに気付いていなかった。
紗香が私からのブロックに気付いて杏果に相談の嵐が吹き荒れているという事実を知ったのは、私が自由を満喫して10日目のことだった。
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