27歳女子が婚活してみたけど何か質問ある?

藍沢咲良

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16.

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「……そういうことか」
静かに呟いた舞の顔は、少し青白かった。

「舞、控室戻った方が」
「ねぇ唯。真冬のガーデンウェディングを選択するカップルってどれくらいいると思う?」
「え?」

真冬のガーデンウェディング。少なくとも私は選ばない。

「真冬のガーデンウェディングは安いってことね」
怒りを通り越して悟りを開く一歩手前の杏果も、静かに呟いた。

「そうか。さすがケチ……」

そう、紗香は昔からケチだ。彼女は未だに私達と会う時でも1円単位で割り勘を求めてくる。

極寒の挙式が終わった。車椅子のおばあちゃんの姿は無かった。顔色悪かったから別室に案内されたのだろう。おばあちゃんの周辺にいた方々がごそっと居なくなっている。スタッフが誘導したんじゃなくて招待客が自ら動いたんだろうな。



招待客の中に、若い女性のグループは私達の他にもう1グループいた。紗香の友達だろう。

「……ねえ、私達が受付と余興やるけど、あの人達は何かやるのかな?」
顔色の戻らない舞は気力で立っているのだろう。廊下にソファは見当たらないし、早く披露宴会場で座らせないと。

「どうだろうね。始まったら分かることなんだろうけど」

「これで私達だけだったら、ひと言言っても許されるよね?」
杏果の背後にメラメラと燃える炎が見えるのは、きっと気のせい。縁切りを決意している私よりもお怒りが大きそうだぞ?
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