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6.
しおりを挟む「ほら、前向いて。洗ってやるから」
「私、自分で」
「いいから」
問答無用で頭からシャワーをかけられた。
「ちょ、怜……」
水圧が強くて髪が顔に張りついた。指先で顔から髪を避けている間。泡立てたシャンプーを私の頭につけて優しく洗い出した。
「ふふ、気持ちいい」
鏡越しに怜と目が合った。どちらも全身が濡れていて、どちらの身体もはっきりと見えていて。なのに目を細めたこの人に触れられているところが健全って何だか不思議な気がした。
付き合い始めた当初、怜の家のバスルームにはコンディショナーやトリートメントの類いは置かれていなかった。女性の陰が無い証拠なんだけど。でもシャンプーだけでは収まってくれない私の髪は困ってしまうので、トリートメントを置かせてもらっていた。
怜の家も少しずつ私の色が付いていくのかな。それって幸せなことだよね。いつの間にトリートメントも流し終わった怜は、手のひらにつけたボディソープを私の肩に、背中に伸ばした。
そのまま当然のように大きな手のひらが身体の前面を撫でた。
「んっ……は、あっ……」
「唯、どうした?」
どうした、じゃないよね?わかっててやってるよね?
膨らみの頂きを何度も行ったり来たり。その度にぷるんと弾むのを感じる。先端が硬くなっていく過程を全て鏡で見せられることに羞恥を感じた。
「怜、ねえ……」
「隅々まで、ちゃんと洗わないとな」
茂みに辿り着いた長い指は、茂みを泡立てた。その指が蕾を掠める度に、段々と私は立っていられなくなっていった。
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