27歳女子が婚活してみたけど何か質問ある?

藍沢咲良

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「ふふっ」
怜に触れていた自分の腕に力を込め、額を彼の鎖骨下に押し付けた。

「唯……?」
「好き」

顔を上げた。未だ赤みの引かない怜の顔を、少し見開いたその瞳をじっと見つめた。

「大好き」
言葉を放つと同時に笑みが溢れた。

──この人になら、心を許してもいいのかもしれない。




「……ん?」
隣で眠っていたはずの怜がいない。情事の後、そのまま眠ってしまった私達はハンバーグを食べられなかった上にお風呂にも入りそびれた。怜、お風呂かな……?怜のシャツを羽織って洗面所に近づくとシャワーの音が聞こえた。

私も、お風呂入りたいな。ぐっすり眠るのは身体を綺麗にしてからがいいよね。

「怜?」
浴室のドアのノックと同時に声を掛けた。シャワーが止まる気配がした。ドアを開けた怜の姿は寝起きの私にはだいぶ刺激的だった。

「唯?起きたのか」
「私も、入っていい?」
「ああ。もうすぐ俺出るから」
「私も一緒に……入っちゃダメ?」

自然と上目遣いになった。一瞬目を見開いた怜は、すぐに平静さを取り戻した。

「唯が、俺と一緒に、入る……んだよな?」
「……お風呂場に怜がいるのに、1人で入るの寂しいなって」

濡れた大きな手が、辛うじて羽織っていた怜のシャツを脱がした。明るい場所で身体を見られるのはのとき以来だ。未だに恥ずかしくて、慣れない。

「あんまり、見ないで」
「唯が俺と入るって言ったんだろ。ほら」

生まれたままの姿で、導かれるように優しく手を引かれ、湯気の立つ浴室に入った。



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