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7.
しおりを挟む「ええと、その……。映美のプライバシーに関わるから詳細は話せないんだけど。聞いてくれる?」
「うん」
抱き締められたままする話ではないんだけど。腕を強引に引き剥がしたらまた拗ねられそうだから仕方無くそのままの姿勢をキープした。
「ざっくり言うと、映美が初対面の男性とお酒込みでデートするって言ってて」
「あー……そういうことか」
怜、言わないけど映美がマッチングアプリを使ったって多分わかっちゃったんだろうな。でもこれ以外に説明のしようが無いし。ごめん映美。
「警戒心持った方がいいって言ったんだけど。聞く耳持たないっていうか」
「そうか。唯は映美さんを心配してたってことか」
「そう」
やっと腕の力から解放してもらえた。それでも彼の腕に包まれたままなんだけど。この先、私が考え事する度に怜は拗ねてしまうのだろうか。
「だから、怜が心配することなんて無いの」
「ああ……」
何でだろう?不安になるとしたら、無双イケメンを彼氏に持った私の方だと思うんだけど。
「怜は、私を……信じてくれてないの?」
声に出したら、少し悲しくなった。まだ付き合って日が経ってないから、しょうがないのかな?
「信じてるよ。でも」
「でも?」
「俺、自信が無くて」
「……自信が、無い?怜が?」
嘘でしょ?この手練無双ハイスペイケメンが何言ってんの?
「唯の相手が俺なんかで、本当にいいのかなって。だからって唯を手放すのは、絶対嫌なんだけど……」
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