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7.
しおりを挟む不意に怜が起き上がる。どうしたんだろう……?ぼんやりとした脳内は、未だ機能が働かない。
怜の胸板で視界を遮られる。抱き上げられ、彼が寝室に向かっているのがわかった。
ふわりとベッドに下ろされた。今日の昼間まで、怜が寝ていたベッドだ。怜の匂いがベッドからも、目の前にいる彼からも感じられて、全身包まれているみたいだ。もう既に幸せかも。自然と笑みが溢れた。
私がぼんやりしている間に脱いでいたのか、怜はもう服を着ていなかった。服を着ている時には分からなかったけど、筋肉質なんだ。でも思えば、バックハグされたときも抱き上げられたときも、腕の逞しさは肌で感じていた。何かスポーツやってたのかな。
「考え事?随分余裕じゃん」
「よ、ゆう、なんじゃ、なくて。怜、筋肉結構あるんだなって」
「俺の身体見てたの?エロ彼女」
「怜だって、私の身体、あんなに明るいところでたくさん見てたじゃない」
「うるさい」
口を唇で塞がれ、舌をすごい力で吸い込まれる。私の何もかもを、この人に吸い込まれてしまうんじゃないか。同時に身体の隅々をなぞられ、声にならない声が漏れた。
やっと唇が解放された。あと少しで酸欠だった。息を吸うのが久しぶりな気がする。
彼の背中に回していた右手を下に移動した。指先で触れた彼自身は、さっき太腿で感じたよりも更に硬度を増していた。
怜、こんなに私に興奮してくれてるんだ。その硬度が愛しくて。指先と掌いっぱいで、そっとそれを包んでゆっくりと上下に動かした。
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