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5.
しおりを挟むカーテンの隙間から差し込む光で目を覚ました。ぼんやりした頭でスマホを探す。今、何時だろ……。
あれ?電源入ってないじゃん。そうか、昨日寝る前に電源消したんだった。
……あー。思い出した。私、彼氏ができたという記念すべきその日に、嫌な女ムーブしたんだった。でもさ。嫌な態度を取らざるを得ない発言をした怜も怜だと思うんだけど。
でもこのまま話し合いを避けるのは良くない。LINEだけじゃ、文字だけじゃ、電話だけじゃ、駄目だ。会って話した方がいい。
このまま別れるつもりは無い。別れてしまうには、私はまだ怜のことをあまりにも知らなさ過ぎる。
スマホの電源を入れた。怜からLINEは……無い。追いLINE的なものとか、言い訳とか、無いの……?
あれ?私。もしかして、結構ショック?昨日の私の正解って、何だった?私、間違えた……?
悩んでもしょうがない。私は、怜の彼女なんだ。せめて平和的に対話、いや、会話を始めないことには何も生まれない。
『昨日は電話切ってごめんね』
すぐに既読がついた。怜、起きてるんだ。
『昨日は、嫌な思いさせてごめん。会いたい』
うん、私も会いたい。会った方がいい。絶対、いい。
『私も会いたい。怜、今日は空いてる?』
昨日の時点で今日も会う事を提案したのは怜だ。それならきっと、今日は空いてるはず。
『会いたいって言っといてごめんけど。俺、熱あるっぽい。違う日にしよう』
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