27歳女子が婚活してみたけど何か質問ある?

藍沢咲良

文字の大きさ
上 下
43 / 244

6.

しおりを挟む

その他大勢の女って何だろね。魅力的な肩書きに反応したっていいじゃない。それを表に出すか出さないかの違いであって。その肩書きを得る為に、星宮さんはそれ相当の努力をしたのは間違い無くて。

星宮さんがただのチャラい無双イケメンだったらランチだけで終わるつもりだ。でも、人として面白い人だったら、その居酒屋も一緒に行ってもいいかもしれない。

あれ。ちょっと楽しみかもしれない。昨日の婚活パーティーで佐々木さん──ずっと3番の人と呼んでいた人だ──とカップル成立したばかりなんだけど。でも付き合ってるわけではないからセーフなのか。

午前中の仕事、少し早めに終われるように、今から準備を始めておこう。



「先輩、お昼行きましょ。……ってあれ?」
「ごめん、かすみん。今日はちょっと」
意気揚々と私をランチに誘いに来たかすみんは、その大きな目を更に大きく見開いた。

「なんかちょっと……メイク変えました?」
まだ気付いて欲しくない段階なのに。こういう時、女の勘というものは恐ろしい。

午前中の仕事がひと段落したタイミングで、化粧室で密かに化粧直しをしていた。いつもはアイラインを茶色にしていたけど、なんとなくプライベート用のバーガンディにしてみた。

「たまには、ね。あのね、今日のランチ、ちょっと約束があって」
「え。どんな約束ですか?てかこないだのイケメンとはどうなったんですか」
どんな約束、か。かすみんには星宮さんとの揉め事は伝えていない。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

会社の後輩が諦めてくれません

碧井夢夏
恋愛
満員電車で助けた就活生が会社まで追いかけてきた。 彼女、赤堀結は恩返しをするために入社した鶴だと言った。 亀じゃなくて良かったな・・ と思ったのは、松味食品の営業部エース、茶谷吾郎。 結は吾郎が何度振っても諦めない。 むしろ、変に条件を出してくる。 誰に対しても失礼な男と、彼のことが大好きな彼女のラブコメディ。

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

家出したとある辺境夫人の話

あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
『突然ではございますが、私はあなたと離縁し、このお屋敷を去ることにいたしました』 これは、一通の置き手紙からはじまった一組の心通わぬ夫婦のお語。 ※ちゃんとハッピーエンドです。ただし、主人公にとっては。 ※他サイトでも掲載します。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

秘事

詩織
恋愛
妻が何か隠し事をしている感じがし、調べるようになった。 そしてその結果は...

お父さんのお嫁さんに私はなる

色部耀
恋愛
お父さんのお嫁さんになるという約束……。私は今夜それを叶える――。

とある高校の淫らで背徳的な日常

神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。 クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。 後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。 ノクターンとかにもある お気に入りをしてくれると喜ぶ。 感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。 してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

処理中です...