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雷声 5
しおりを挟む「このマンション周辺のパトロールはしますし、被害届は受理されます。でも、身柄を拘束できるわけではありません。出来れば住居は変えられた方がよろしいかと思います」
住む場所を変える…。
このまま叔母の家にいては、また今回のようなことがあるかもしれない。何より、叔母に迷惑を掛けるのは心苦しい。
「もし出来れば、今、その方に連絡を取って貰えると私達も対応しやすいのですが…」
鞄からスマホを取り出す。
悠さんの番号を表示する。
悠さん、どんな反応をするだろうか?連絡が遅いって怒られちゃうかな…?
彼の番号をタップした。
2回目のコール音ですぐに繋がった。
「美咲?どうした?」
「悠さん…」彼の声を電話越しに聴いた途端、嗚咽が漏れた。
「えっ?美咲?…何があった?」
そのまま何も言えずに嗚咽だけが漏れていた。
叔母が私の手からスマホを取る。
「こんばんは、初めまして。美咲の叔母です。緊急事態なので要点だけ申し上げますね。美咲がマンションの廊下で襲われました。今警察呼んで、来てもらってます。出来れば貴方にも同席して頂きたいんです」
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