Emerald

藍沢咲良

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薄日 12

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屹立した彼自身をあてがわれ、腰を動かして自らの中心へ誘う。
挿入った瞬間、頭の中が真っ白になり、甘い声なのか喘ぎ声なのかわからないものが私の口のどこかから漏れ出た。

彼が動きを激しくし、自分の腰も彼の動きに合わせる。動きの最中に何度か達し、その度に悠さんの口角が上がる。
最奥を激しく貫かれ、私は意識を手放していた。


目を覚ました時、私は悠さんの腕に包まれたままだった。
視線を上げると彼と目があった。

「起きた?」
ベッドでの悠さんの色気はもう、爆発というか暴発というか。直視しただけでまた意識を失いそうな気がする。
「私…寝ちゃってたんですね」
カーテンの向こうの夜の闇が深くなっていた。カーテン越しに夜景の光がうっすらと感じられる。
「美咲さ…結構積極的だったんだな」
「えっ…!そ、そんなこと…」
「こんなにいけない身体だったんだな」耳元で囁いて私の胸を優しく揉みしだき、先端を摘んだり弾いたりする。
「は、あっ…っ!……それは、悠さんが、触るから、でしょう…?」
早くも肩で息をする私を満足気に見ると、また私を組み敷いた。

「だめだ。美咲、もう一回してもいい?」
え、と返事をする間も無く、再び彼は私の真ん中を貫いた。
声が枯れるほど求められ、もう一度眠りについた頃には空がうっすらと明るくなっていた。

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