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飛湍 9
しおりを挟む布越しに彼の質量を感じてしまう。
「悠さん、あの…」
「生理現象だから。ほっとけば収まる。気にしないで」
彼の鎖骨に顔を埋める。心臓の音が聞こえる。
「心臓の音、速いですね」
「好きな女と同じベッドで寝てたらこうなるもんなの」
「私、好きになってもらえる要素、ありました?酔っぱらってやらかした所しか見せてないのに」
くすくす笑うと唇を塞がれた。
「早く寝ないと、ほんとに襲うよ」
「我慢強さ、見せてくれるんじゃなかったんですか?」
「これだけ許して」
また唇が重なる。何度も角度を変えて唇の柔らかさを味わっていたのが、彼の舌が侵入して執拗に歯列をなぞり、強く吸われる。
「んんっ…は…あっ…」
漏れ出る息がいやらしくなってしまう。耐えられず彼の服をきゅっと掴んでしまう。
我慢出来ないのはどっちなんだろうか。
その一瞬、目が合った。
熱を孕んだ目。私の目も同じ目をしているのだろうか。
それを合図に、彼の手が服の中に侵入した。
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