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宵
しおりを挟むあと10分で18時になってしまう。
借りた服を返すだけだ。それだけだ。
たったそれだけの為に服を何着も出したりしまったり、メイクに悩んだり。準備に思ったよりも時間がかかってしまった。
もう少しであの居酒屋に着く。
着いたらお店の中に入っていればいいのだろうか?それともお店の前で待つとか?
少し先に居酒屋が見える。
悠さんらしき長身の男性が暖簾をくぐるのが見えた。
足を早めて、18時少し前に居酒屋に到着した。
引き戸を開けると思ったより大きな音がする。
「いらっしゃい!お姉さん、おひとり様ですか?」
女将の威勢の良い声が店内に響く。
「女将。その子、俺の連れ」
壁際のカウンター席に座る悠さんが大きめの声で告げる。
「あら悠くん…仲良くなったのね」
頬に手を当ててしみじみと楽しそうな女将。
そのままカウンター席に座るって弄られること覚悟ってことだろうか…?
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