浮気されるのを死ぬほど恐れていた私が浮気してしまいました。

第６章 後輩君の友達

３０話

間違いない……





絶対女だ、







いや………
もしかしたら…

後輩君の友達が

彼女を連れていくために下見に行きたいからついてきて

とか頼んで
後輩君がついていく事になったのかもしれない……






いやいやいや…
それだったらあんなに喜ばないか




あの浮かれ具合



やっぱり絶対女だ、






でもたしか後輩君に彼女はいなかったはず…。






彼女できたの……！？









……って…

別に私が気にすることじゃない





後輩君が誰と付き合おうと
後輩君の勝手





彼氏君と別れても
後輩君と付き合おうなんて思ってない






どうでもいい






どうでもいいはずなのに、






気になって仕方ない。







"何何？？友達とか言っちゃって～
ほんとは女の子でしょ！！彼女と行くの？？"








この台詞が
喉まで出てきた






でもぐっと飲み込んだ、








聞くな、







聞かなくていい







気にするな







どうでもいいじゃない









私に関係ないじゃない







どこへでも好きに行ったらいい





私はただの会社の先輩





それ以上の関係にはなれないし
なりたくもない

私が聞くことでも気にすることでも文句を言えることでもない






もう忘れろ。










「へー！！あの店行くんだ！
私も気になってたんだ
どんなお店か行ったら教えてね！」


「わかりました！！」








気持ちが正直に表情に出てしまいそう








なんとか笑顔を作り





後輩君にそう言うのが精一杯、






誰と行くの？？




なんて絶対聞いちゃだめ







もうほんとに忘れよ



お願い忘れて私




気にしないで






ほんとやだ


無理


まじやめて






お願いお願い


お願いだから





もうこの事については
なんにも考えないで。