浮気されるのを死ぬほど恐れていた私が浮気してしまいました。

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第6章 後輩君の友達

29話

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「あっ!!!!先輩様!おはようございます!」







ある日の事、


いつものように出勤すると
休憩室から飛び出してきた後輩君が
満面の笑みでそう言った。






「お…おはよう」

「朝は眠いっすね!コーヒー飲みます!?
僕奢ります!どうぞ!好きなの選んでください!」





後輩君は、私の前に色んなメーカーの缶コーヒーを並べた。






「え…何?いらないよ別に、眠くないし」

「まぁまぁそう言わずに!
僕のおすすめはこれです!あげます!
じゃあ今日も頑張りましょう!」





強引に私に缶コーヒーを1つ持たせ、
後輩君は休憩室から出て行った。








…………






……なーんか怪しいな……






あのテンションの高さ





なんか怪しい………。







仕事が始まってからも
後輩君の調子は全く変わらず。





「ゴミ捨てるんですか!?僕が捨てておきます!」



「倉庫に持って行くんすか!?
僕がついでに持って行っておきますね!」



「小腹空きません??
お菓子あるんでどうぞ!!!」







絶対おかしい


なんかある





なんか企んでる。








「ちょっと!何!?さっきから不気味!
言いたいことあるんなら正直に言いなさい!」





我慢できなくなった私は
後輩君に向かってそう言った。








「あー…やっぱバレてました?」

「やっぱりなんかあるのね
怒らないから言いなさい」

「わかりました…」





後輩君は、壁にかけてあったカレンダーを外し、
私の所へ持ってきた。









「来週のこの日……残業せずに帰ってもいいっすか…?」





後輩君が指差す所を見ると、


どうしても仕事量が多く、残業が発生してしまう曜日だった。






なるほどね、

私のご機嫌を取って
残業無しにしてもらおうって企んでたのか。









「理由は?」

「この日、久しぶりに会う友達とご飯に行くんです!
ずっと会ってなかったし、ようやくお店の予約も取れたし、この日しかダメなんです!
お願いします!!!!」






後輩君は、手を合わせながら
私に向かって深々とお辞儀をした。






うーん………



まぁ残業は強制じゃないし…
毎回残ってくれてるし、

普段から仕事真面目にやってるし
まぁいいでしょう!





一応上司である彼氏君にも確認しないといけないけど、

後輩君みんなから可愛がられてるから
多分大丈夫だな。




「分かった、いいよ、
友達とのご飯楽しんでおいで」


「あざす!!あざす!!
ありがとうございます!!!
ぱいせん神っす!」




嬉しそうにはしゃぐ後輩君、


よっぽど仲の良い友達なんだろうな。




私も久しぶりに友達とご飯行きたくなってきた、
彼氏君と付き合ってからあんまり行ってないかも、

行きたいなあ…。








「いいなぁ、友達とご飯、
どこのお店行くの??」


「駅前に最近新しいレストランできたの知ってます??
あそこ行くんです!予約なかなかとれなくて大変だったんすよ!」







後輩君がそう言った瞬間、





私は硬直した、




後輩君の顔がまともに見られなくなった。






駅前に最近できたお店




そんなの1つしかない、





お洒落で
綺麗で
大人な雰囲気のレストラン







どう考えても家族や同性の友達と行く場所じゃない、










後輩君が一緒に出かける相手は………














間違いなく女だ。










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