浮気されるのを死ぬほど恐れていた私が浮気してしまいました。

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第4章 後輩君への想い

18話

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10分で着く倉庫に
約2倍の時間をかけて到着した、



段ボールを片付けようとしたけど

この箱多分棚の上の段なんだよなぁ…


さすがに今は持ち上げられない…
ほんとに無理
無理すぎる


ごめん彼氏君



床に置くわ。





怒られる覚悟で段ボールを床に置いて
廊下へ出た





悪化してきたお腹の痛みに負けて
ベンチに腰かけた







もー無理だ…
休憩しよう…




遅いって怒られるかな…
また不摂生な生活がどうのこうのって説教されるかな…




今日仕事が終わったらきっと呼び出されて喧嘩だぞ……



今のうちに納得してもらえる返しを考えとかないと…


でも男性に生理は無いし
理解するのは難しいよね


私だって生理痛が全く無かった学生の頃は
痛い痛いと言ってる友達を見て
そんなに??って思ってた

同性でも理解が難しいのに
男性にわかってもらえるわけがない…。














「大丈夫?」









考え込んで俯いていると
上から声が聞こえた。




何かと思って上を見ると

上司に頼まれてホームセンターに買い出しに行っていた後輩君がいた。





「…あ…買い出しから戻ってきたんだ…
おかえり」





お腹が痛いことを悟られたくなくて

ちょっと休憩してただけですけど?
みたいな顔をしておかえりと行った。





そんな私の顔を見て、暫く黙る後輩君。














「………ぶっちゃけ今体調悪いでしょ」


「えっ…………」


「朝から思ってたんすけど顔色が全然違う、演技下手っすね」







自分では分からなかったけど
私は朝から顔色が悪かったらしい。






気づいてくれる人がいた…!
という嬉しさと






彼氏でもない後輩君でも気づけるのに
どうして彼氏君は気づかないのか…
という怒りが同時に出てきた。







「熱でもあるんですか?」

「いや…そういうのじゃなくて…
………その…お腹が痛い……」





男の人にお腹が痛いって言うのは
なんとなく恥ずかしかったけど

何故かスッと言えてしまった。




私の"お腹が痛い"という言葉を聞いて
暫く何か考えている後輩君。







「………んー……
なんとなく察したけど
僕は男なのでよく分からないし、敢えて何も言いません、
でもなんか手伝うことあったら言ってくださいね」





"なんとなく察した"
"男なのでよくわからない"




この2つのワードで生理痛だと察してくれた事は分かった。



生理痛の時はなにもしないでほっといて欲しい私にとっては

後輩君の敢えて何も言いませんという対応が一番嬉しかった



彼氏君は
デートと生理が被ったとき
機嫌がよかったら

背中さすってあげる、
一緒に横になってあげる
温かい飲み物入れてあげる

とか言ってくれるんだけど

ピークの時は
いや、まじ今そういうのいらないから
1人で寝かせてお願い

と思っていた。





この後、思いきって
後輩君に

「倉庫に床に起きっぱなしにしてる段ボールがあるから上に上げてほしい」

とお願いしたら


「了解でーす!
パイセンもゆっくり戻ってきてくださいね!」



と、颯爽と消えていった。






嬉しかった



気づいてくれたのが。










どうしよう…









どうしよう私








何かおかしい








なにこれ









なんでこんなに心がむずむず、ざわざわするの。







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