浮気されるのを死ぬほど恐れていた私が浮気してしまいました。

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第3章 彼氏君とのすれ違い

15話

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「花さん、お腹空きましたね」




仕事の合間の休憩時間
後輩君が言った


後輩君は本当に気まぐれな子で
私を花さんと呼ぶ時もあればパイセンと呼ぶ時もあれば花先輩と呼ぶ時もある。


私は、パイセンと呼ばれるのが一番面白くて好きだった

だから今みたいに"花さん"と呼ばれると少しテンションが下がった。




「なんかつまむ物持ってきてなかったの?」

「何にも持ってきてないです、昼飯だけ」

「…はぁ……仕方ないな…
チョコならあるけど、食べる?」




私は自分のロッカーから
個包装になっているチョコレートを取り出した。




「チョコかー…甘いものあんまり好きじゃないんすよね…」




……わがままだな。





「いらないならいいよ、私1人で食べる」



そう言って私は、後輩君に差し出したチョコを
再び袋の中に戻した。




「いらなくないです!ください!
チョコでいいです!」

「もーなんなの、素直に最初から貰っときなさいよね」



呆れながら、私は後輩君の手のひらにチョコを一粒乗せた。





そのチョコを口の中に放り込み
嬉しそうに笑う後輩君。






「美味しい、もう一個ください」

「なんじゃそりゃ!!!
さっき"甘いものあんまり好きじゃないんすよねー"とか言ったくせに!」




変顔をしながら
さっき後輩君が言ったセリフをふざけながら真似てみた

うけたようで
後輩君は大笑い。




この子といると楽しい

弟ができたみたいだ、


私は末っ子で
妹か弟ができるのがずっと夢だったから
その夢が叶った気分



苦手だな
うっとうしいな
めんどくさいな


そう思いながらも
ついつい世話をやいてしまう
優しくしてしまう


結局その後
後輩君は私からチョコを何度も貰っていた。







苦手な後輩から

だんだん
可愛い後輩に変わりつつある。



後輩君と一緒に仕事をする一時は


私にとって
癒しの一時になっていった。

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