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9話
しおりを挟む結婚の話は一旦保留にし、
僕は千沙季の考えをなんとか変えようとした、
僕の事をもっと好きになってもらおうと思った、
型にはまりたくない、
その価値観が消えるほど、
僕を好きにならせよう、と
前向きに考えた。
しかし、プロポーズを断られたショックは大きかったらしく、
ずっとずっと眠っていた、
死にたい僕が、久しぶりに顔を出した。
『やっぱり、無理なんだよ、僕が幸せになるなんて』
「待って!まだ後2年ある、僕は諦めない」
僕はそう言って、僕を嘲笑う僕を追い返した、
しかし異変は続く、
また昔の様に、死にたい僕と生きたい僕がころころ変わるようになった、
生きたい時でも、
嫌なことがあると、
死にたい僕はわざと鼓動を止め、
『僕はこんなことしたくない、死にたいんだ』
と訴えてくる。
他にも
何故か突然健康診断の結果が半分以上C判定やD判定になったりした、
どれだけ不健康な生活をしていても
こんないきなり体の調子が悪くなることなんて無い、と保健師さんには驚かれた、
僕はきちんど病院に行こうとしたが、
死にたい僕がそれを許さない、
予約を取っても病院まで行けなかった。
死にたい僕にとっては、病気の方が都合がいいからだろう、
わざわざ自殺なんてしなくても、
合法的に死ぬことができるのだから。
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