余命15年

はに

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3話

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ある日の夜中、


ふと目を覚ますと
部屋の中に人の気配があった、





眠い目を擦り
目を凝らして見てみると、
僕の部屋に人がいる、






幽霊か、泥棒か、

一瞬頭はパニックになったが、

すぐにその人が誰か分かった。









月明かりに照らされたその人の顔は、






紛れもない僕の顔だった。















「………え………僕……?」






僕に声をかけられ、
もう1人の僕は振り返り、こう言った。









『僕は、君の中の"死にたい僕"だ』









驚くことに、

生きたい僕と、死にたい僕を
ころころ繰り返し過ぎて



精神は分裂し、
ついに肉体となって現れてしまったのだ。





















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