天国の指名手配犯

第三章 指名手配犯

第二十六話 睡眠薬

届いた荷物の包みを、すぐに開ける蓮司、

箱から出てきたのは何かの薬の瓶。



瓶のデザインを慎重に観察し、里菜はパソコンの画面を睨みながらスマホで検索した、


やはり睡眠薬だった。





蓮司はすぐに瓶の蓋を開けた。





まさかもう飲むのか！？


里菜は全身から汗が吹き出すほど焦った、



しかし中身を確認しただけで
すぐには飲まず、棚の中にしまった。




里菜は心底安心したが、
油断はできない。







寝付きが悪いから、ただ純粋に睡眠導入剤として適量を飲むと言う可能性も捨てきれないけれど、


わざわざ海外のサイトで大容量の物を買うあたり、
良くないことに使おうとしているのは間違い無いだろう。





なんとかして阻止しなければ、




しかし仕事にあまり行かなくなった蓮司は
ほとんど毎日家にいる、

バレてしまう。





どうしよう、何もできない、


このままではあの薬を飲まれてしまう、



仮に飲んでもすぐ救急車を呼べば助かるかもしれないけど………


出来ることなら飲む前に取り上げたい、




でも買った薬が急に消えていたら
変に刺激してやけくそになってしまうかもしれない。






そうだ中身を入れ替えよう。







里菜は似たサイズのタブレット菓子と入れ替えることにした。