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20 初めての R18

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 ※注意※
 アギット推しの方は、自己責任でお読みください。
 とばして21話からでもお読みいただけます。














(sideイヴリン)

 
 冷静を装ったつもりだったが、私は内心とても浮かれていた。
 
 旅を初めて、こんなにもすぐにエレミ族の事を知っている人に出会えるなんて思ってもみなかった。
 
 あの様子なら、精霊の事やこの精霊石とやらの使い方も、彼は詳しく知っているだろう。

 私は首に下げている精霊石のペンダントを握り、寝室ではなく、外にいるシュヴァルツに会いに行った。

「……あなたのおかげよ、ありがとう。今日はもうご両親の所に帰りなさい。きっと心配しているわ。……私はギルバート様に街までの帰り方をお聞きするから。」

『クルルゥゥ……』

 ふと、寂し気な声をだすシュヴァルツの足元を見れば、何かの生き物の亡き骸が置いてあった。

「あら? ……狩りの成果を見せてくれようとしたのね? 凄いわ、こんなに大きな……大きな……何かしらこの生き物……見たことないわね。」

『キャウキャウ!』

 私に褒められた事が嬉しかったのか、シュヴァルツは高い声で鳴き、亡き骸を脚の爪で掴み、そのまま大きな羽を羽ばたかせ、空高く飛んで行った。

 やっぱり、ドラゴンの飛んでいる姿は美しい。





「イヴリン、寝室で待ってろって言ったろ?」

 背後から声がし、振り向けば腰にタオルを巻いただけのギルバート様がたっていた。

 ……早い……本当に早すぎるわ。ちゃんと洗ったのかしら……。

「シュヴァルツにご両親の元へ帰るように言いました。」

 私はシュヴァルツの飛び立った先に視線を移す。

「そうか、なら心置きなく……だな。」

「っ!」

 軽々と私を抱きあげたギルバート様は、そのまま寝室へと私を運び込み、ボスンとベッドに降ろした。

 ホコリまみれではないかと心配していたベッドは、とても綺麗でいい香りがする。ふかふかして、いい感じだ。

「イヴリン、はじめに謝っておく、すまん。悪いけど俺が満足するまで付き合ってくれ。」

「えっ……んんっ!」

 余裕の無い様子のギルバート様は、私に唇を重ねる。

 以前経験した口付けとは全く違い、ギルバート様のそれは、まるで猛獣に食べられてしまうかのような、荒々しく濃厚なものだった。

「んんっ……っ!」

 息をする隙も与えては貰えず、頭がクラクラする。
 でも何故か……やめて欲しいとは思わない。

 ギルバート様は激しく口付けながら、私の腰を片手で抱きあげ、服を一気に捲り上げ脱がせてしまった。
 しかし、服が両腕に絡まり頭上で身動きが取れなくなる……。ギルバート様は何故かそんな私をそのまま放置し、私の胸の先を口に含んだ。

「っ! ……っ……」

 ウエストのくびれ部分に大きくゴツゴツした男らしい手の平が触れ、少しのくすぐったさと、彼の手から伝わってくる温もりに、なんだかゾクゾクした。

 胸の先に触れるギルバート様の舌先からの刺激に、電気が走ったように身体が弾ける。

「……っ!」

「……イヴリン、まさか初めてじゃないよな?」

 何故そんな事を聞くのだろうか。
 ギルバート様は私の胸の先を咥えたまま、尋ねており、それすらも刺激になる。

「……っ……初めてではありません。一度だけ経験があります。お相手の方の射精まで、きちんと終えました。」

「……。」

 ギルバート様の荒々しい動きがピタリと止まってしまう。

「どうなさったのですか? 私なら問題ありません、どうぞ続けてくださいませ。」

「……いや、なんか変だ。イヴリン、気持ちいいか?」

「……。」
 
 気持ちいい、とは……。まだ口付けをして、胸を愛撫されているだけだ……。女性も、この時点で気持ちよくなるものなのだろうか?


「よし、わかった。」
 
「……?」

 私がすぐに答える事ができなかったからか、ギルバート様は先ほどよりも私の身体に触れる手つきが優しくなった。

 さらには……。

 口付けも、先ほどとはうって変わって、まるでお手本を見せるかのように、じゃれ合いのような軽いキスを交わしながら、瞼や鼻先、頬にまで軽く触れながら、私の顎に手を添えて、口をうっすら開き、ゆっくりと舌を忍ばせ絡ませた。

「イヴリン、真似してみろ。」

「……っ」

 私は言われるがまま、ギルバート様のしてくださった事を真似し、繰り返す。

「……下手くそだな。」

「……。」

「だが、可愛い(チュッ)」

 まるで親しい間柄のようなその言動に、少し驚いたが、私をリラックスさせようとしてくれているのかもしれない。

 ギルバート様は上体を起こしたまま、私の背後に回り、後ろからゆっくりと胸に触れながら首すじから肩にかけてキスをし、舌を這わせている。

 私の背中には、彼の昂った熱く硬いモノがあたっていた。

 本当ならば、すぐにでも挿入して射精したいだろうにもかかわらず、彼は私に気を使ってくれているようだ。
 それも相まってか、耳元に聞こえるギルバート様の低い声が、なんたかゾワゾワしていたたまれない。

 胸全体をほぐすように触れていたその大きな手が、こんどは胸の先を摘まみ、転がす。

 ピクンッと無意識に身体が弾ける。

「イヴリンは先がいいんだな」

「……っ!」

 執拗に先を弄られたかと思えば、ギルバート様の手は、私の腹部へ、そして秘部へと触れていく。


「イヴリン、もう少し脚を開いてみな……そうだ、上手、いい子だ。」

 ただ脚を開いただけで、子供を褒めるように私を褒めるギルバート様だが、耳元で囁かれるその言葉は、子供へ言うそれとは全く違い、凄く官能的だ。

「……ほら、しっかり濡れてるぞ? 見てみな……イヴリンも、ちゃんと感じてる。」

 ギルバート様は私の秘部に触れた指を私の目の前に晒し、わざとその指と指をくっつけては離しを繰り返す。
 彼の指は湿り、透明な液体が糸を引いていた。

「っ!」

 込み上げてくる羞恥心。

「イヴリン、手貸してみろ」

 ギルバート様はそう言って、私の右手に彼の手を重ねた。

 そして、あろうことか私の手を私の秘部へと誘導し、触れさせたのだ。

「……っ!?」

「大丈夫だイヴリン、自分で自分の中を知ってみろ……こんなにも狭くて温かいんだぞ……後で俺のコレを受け入れてくれる場所だ。」

 グッと背中に雄々しい昂りが押し付けられる。


 自分の身体なのに、未知の部分に触れた瞬間だった。

 中は潤いに満ちており、トロリとした液体が漏れ出ている。

「いいか? これはイヴリンの蜜だ……この蜜を、ここに、こうする……」

 自分の蜜でぬるぬるの私の指は、入口の少し上の突起に触れた。

「……っ!」

 ……おかしい……なんだか変だ……。

「どうだ? 良くなってきたか?」

「……。」

 わからない、わからないけど……。

「ギルバート様……もう少し……触れてみてくださいませ……。」

 自分から、そんな事を口にしていた。

 ギルバート様は私の言葉に、フッと笑うと、重ねた私の手を離し、彼の太い指を私の中に差し込んだ。

 自分の指が入っていた時とは全く違う質量に、下部がキュンとうずく。

「イヴリンの中が、うねったぞ。もっと欲しいってか?」

「……っ!」

 仮面舞踏会マスカレードの夜は、指なんかよりももっと太くて大きなモノが入っていたはずだ。

 間があいたから、また振り出しに戻ったのだろうか?

 ギルバート様の指は、私の中を探るように縦横無尽に折り曲げられ、そしてある場所を探し当てた。

「っ! 駄目です! そこは、なんだか! っ……!」

「どうした?」

 尿意にも似た感覚が押し寄せてくる。

「……っん……っ!」

 と、そこでギルバート様は指を引き抜いてしまう。

「……(え)?」

「まだだ、もっとだイヴリン。もっと欲しがれ。」

 ギルバート様は私を仰向けにベッドに押し倒すと、膝から脚を割り開き、私の秘部に舌を這わせた。


 初めての夜にも、同じ事をされた。

 だけど、今はあの夜とは比べ物にならないほどに身体が反応してしまっていた。
 何が違うか全くわからない。

 ゴツゴツした長い指と、温かくしっとりとした舌で同時に触れられて、私は次第に冷静ではいられなくなっていた。

 無意識に腰が揺れ、私の中はチカラが入り、彼の指を締め上げている。


「っ! ……っんっ! ……」

 再び、何かが押し寄せてくる感覚がしたかと思えば、プツンッと何かが弾け飛んだ。

「っ! ……っ……っ……!」

 脚の間にあるギルバート様の頭を、チカラいっぱいに太ももで挟み、身体の痙攣が収まるのを待つ。

「イケたな? いい子だ。今の感覚を忘れるなよ?」

 痙攣は収まったが、身体が言うことをきかない。
 手足にチカラが入らず、動く事が出来なかった。

「っすみません……身体が……っ」

「大丈夫だ、イヴリンはこのまま横になっていろ……俺が動く番だ。入れるぞ、いいな?」

 私は無言で頷く。後は、ギルバート様が動き果てるまで、私は耐えるだけだ。

 しかし……。
 
 
 
 
 
「……疲れたな、寝るか……」
 
「……え」

 ギルバート様は、突然私の隣に仰向けに横になり目を閉じた。

「そう言えば俺、休み取る為にあんまり寝てなかったんだった……悪いイヴリン……抱き枕になってくれ……おやすみ」

「……。」

 ……昂ったソレは鎮めずともいいのでしょうか……。
 とはいえ、何か最後までしたくない理由がお有りなのだろう……。

 私はおやすみから数秒で本当に眠ってしまったらしいギルバート様を観察した。


 不思議な人……。
 言葉遣いも言動も雑だけど、この人はきっと高貴な方だわ。艶のある髪に上等な絹の服、時折垣間見える紳士的な行動や女性に対するマナー。

 貴族がお忍びでこんな森に別荘を構えている、といった所だろうか。


 この人からまだまだ聞きたい事が、沢山ある。

 大丈夫……私には時間はいくらでもあるんだから……。



 私も少し……眠ろうかしら……。


 
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