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第二章

18 初夜 R18

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 新郎、エドゥアルド・アルベルト・ディ・エスティリア、あなたはエイミー・クリフォード・ファリナッチを妻とし……
 
 健やかなる時も 病める時も
 喜びの時も 悲しみの時も
 富める時も 貧しい時も
 これを愛し 敬い 慰め合い 共に助け合い
 その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?


 「誓います」


 
 新婦、エイミー・クリフォード・ファリナッチ、あなたはエドゥアルド・アルベルト・ディ・エスティリアを夫とし……
 
 健やかなる時も 病める時も
 喜びの時も 悲しみの時も
 富める時も 貧しい時も
 これを愛し 敬い 慰め合い 共に助け合い
 その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?
 
 
 「誓います」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 あれから1年、アルノーとリュシアンの留学期間満了と共に、私とアルドは結婚式を挙げた。
 
 この挙式までの1年、そりゃぁまぁ色々なことがあったけども、無事にこうしてシュドティリアの私の家族とエスティリアのアルドの家族、そして国民とが祝福し、見守ってくれる中、私は幸せな花嫁になることができたのである。
 
 
 
「エイミー、綺麗だ……私の花嫁……(チュッ)」
 
 今もアルドは全く変わらず、私にぞっこんの変態王子のままで、隙あらばキスをしてくる困ったちゃんだ、まぁそれも、今日からは“愛妻家”として評価されるのだろうけど。
 
 
 
 そしてもう一つ……国民の熱い要望にお応えして、アルドは今日の結婚式で、アルドカラーのブルードラゴンと、私カラーのレッドドラゴンを登場させ、空を自由に舞わせたのである。
 
 “エスティリアの君主”の結婚……それがこのドラゴンの登場によって、大きく世界各国に知られることとなった。
 
 
 
 
 ○○●●
 
 
 
「妃殿下……ようやく、ようやくこの日をお迎えになられましたこと、心よりお祝い申し上げます……」
 
「ヤダなマリー、今更……」
 
 
 その日から、またも私は“妃殿下”と呼ばれるようになってしまった。
 
 なぜか、いつまでたってもアルドをの王位継承権放棄を認めてはくれない国王陛下とお兄さんのせいである。
 
 アルドいわく、“エスティリアの君主”としては留めておけずとも、息子としてであれば側に置いて置けるからではないか、とのことだ。
 まったく、王室の評価維持にアルドを使うんじゃない。
 
 
 それでも、最低限の権利は与えてくれ、城に住むことは強要されず、このままアルドの用意してくれた湖畔の屋敷で生活を続けていけることになっている。
 
 
 
 
 そして、マリーのいう通り、私達はなんだかんだ言ってこの1年間、フライング初夜を行うことなく過ごし、アルドは私の純潔を守り抜いたのである。
 
 とはいえ、アルドは挿入を我慢してきただけで、素股だのパイ擦りだのを駆使してあげたんだけどね……私に知識が沢山あって、良かったねアルド。
 
 
 
 そして今夜、待ちに待った初夜を迎える。
 
 
「それでは妃殿下……良い夜をお過ごしくださいませ」
 
「ありがとう」
 
 
 
 
 アルドを待つ間、私はマリー達がセットしてくれた初夜仕様のベッドを覗き見しに行ってみる。
 
 
「あはっ……」
 
 それは、いつぞやの夜、アルドが自らの手で行ってくれたという、薔薇の花びらでハートを模ったものを再現したものであった。
 
 いろんな意味で苦い思い出でもあるのだが、まぁ、塗り替えるという意味でいいかもしれない。
 
 
 
 そんなことを考えていると、突然背後からふわりと暖かな何かに包み込まれた。
 
 
 
 
 
「……アルド……早かったね」
 
「私が初夜に花嫁を一人で待たせるような男だと思うか? ……(チュッ)」
 
 
「ええ、そうね、貴方は前科持ち、二度としないでしょうね(二コリ)」
 
 
 私は後から回されたアルドの腕をつねりながら、少し意地悪を言ってみる。
 
 
 アルドはそのまま私を横抱きに抱き上げると、鼻先を触れ合わせ、消えそうなほどの小さな声で言った。
 
 
「……私の意地悪な花嫁、それは言わない約束だ……(チュッ)」
 
「ははっごめん(ニコニコ)」
 
 
 
 私はアルドの首に腕を回し、ごめんね、のキスを贈る。
 
 
 満足気な表情を見せるアルドは、そのまま私を薔薇の花の散りばめられたベッドまで運び、ふわりとおろすと、自分は私の横に腰を下ろし、おもむろに私の左手を手に取り、その薬指にはめられた結婚指輪を嬉しそうに見つめた後、口付けた。
 
 
「あの日も……こうして、ハートの真ん中に裸で横たわるエイミーを想像しながらセッティングしたんだ……」
 
 
 え、裸?!
 
 よかった、今日はかろうじてベビードールを着せてもらえている……スッケスケのエロエロだけど。
 
 
「エイミー……覚えているか? 私が君に送った最後の手紙に書いた……デビュタントの後、伝えたい事があるという内容を……」
 
 覚えている、正確に言えば、手紙を読み直した時に思い出して、ずっと気になっており、いつか聞こう聞こうと思っていたが、正直忘れていた。
 
「今、あの時伝えられなかったことを伝えてもいいか? ……今も私の気持ちは何ら変わっていないから……」
 
「待って、泣いちゃう系?! やめて……顔ぶっさいくになっちゃうじゃん……」
 
「……くくっ大丈夫だ、エイミーはどんな時も可愛らしいから(チュッ)」
 
 
 どうしよう、何を言われるか何となく想像つくけど、あの手紙のこと思い出すと涙出てきちゃうんだよね私……。
 
 
 アルドは私の左手の薬指の指輪に再度チュッと口付けると、私の目をじっと見つめる。
 
 
「エイミー・クリフォード・ファリナッチ……君との出会いは私にとってまさに未知との遭遇だった……君はこんなにも可憐で可愛らしく美しくあるにも関わらず、なんとも傍若無人で他人の気持ちなどお構いなしのその傲慢さ……まるで世界は自分のためにあるかのような自信たっぷりの態度……本当に衝撃だったよ……」
 
 え……? 珍獣ですか?
 思ってたのと違うんですけど……これ、初夜に言う事?
 
「何度手紙を送ろうとも無視、私が留学したところで無視……だが、気づいたんだ……私はそれが嬉しかったんだと……エイミーがどんなに私を無視したところで、エイミー、君は私の婚約者でいてくれた……“太っているのね”と君が私に言ったあの初めて会った後すぐに、婚約を解消することだってできたのに、君はしなかった……」
 
 確かにそうだよね……エイミーはアルドがイケメンなことをわかっていて、デビュタントまでには痩せてくれることを期待していたのかな?
 
「エイミー、君は……本当は……とても優しい子なんだ」
 
 っは?!
 
 いやいやいや、エイミーは死刑になるほどの狂気に満ちた悪役ですよ?! 勘違いも甚だしいよアルド!
 
 
「私だけは本当の君を理解していると思っていてくれ……今日までに幾度となく口にしてきたが、何度だって言わせて欲しい……私、エドゥアルド・アルベルト・ディ・エスティリアは、エイミー・クリフォード・ファリナッチをこの命尽きるまで、いいや、来世までも永遠に愛し続けると誓う……エイミー、今宵、私の本当の妻となって欲しい……(チュッ)」
 
「……アルド……」
 
 
 
 それは、アルドからエイミーへの心からのプロポーズの言葉だった。
 
 アルドはデビュタントの夜、エイミーにプロポーズしようとしていたんだ。
 
 
 
 ああ! 14歳のアルドぉぉ、ごめんよぉ! 私が代わりに謝るよぉ~!!
 
 
 でも、こんな感動的な告白、私が聞いていいのだろうか……アルドはエイミーに伝えたいのではないだろうか……だって話を聞く限り、アルドは私に入れ替わる前のエイミーを愛していたのだから……。
 
 
 
 
 
「アルド……私も話しておかないといけないことがあるの……私ね、実は、エイミーだけどエイミーじゃないの……」
 
 感動的なプロポーズの後で、私の口からこんなことが出てくるとは思わなかったのか、アルドは一瞬鳩が豆鉄砲を食ったような表情をしたが、すぐに目を閉じ、私をなだめ始めた。
  
「……エイミー? どうしたんだ? ここは“はい”と言ってくれればいいんだぞ? ん? 緊張しているのか? 可愛い奴め……」
 
 
「いや、緊張なんかしてないよ、冗談じゃないの……私、エイミーの身体に憑依しちゃった異世界人なの」
 
「……エイミー、冗談はもう大丈夫だ、そろそろ初夜を……」
 
 頑なに冗談として受け流そうとするアルドに、私もついムキになってしまう。
 
「アルド! 本当なんだってば! 私の名前はユノン、当時は24歳だったけど、今は25歳になった日本人なの! 高熱を出して目覚めた時から、エイミーは私だったの!」
 
 ああ、言ってしまった……嘘つきめ、よくも騙していたな、と冷たく突き放されてしまうだろうか……。
 
 
 
 
「……エイミー、またなにかの小説にハマっているのか? 面白い設定だが、後にしないか? な? 今は、初夜を……」
 
 
 人の決死の告白すら、聞く耳を持ってくれず、初夜の事しか考えていない目の前の男に、私は現実を突きつける。
 
「……どうして信じてくれないの!? アルドは、エイミーを愛してるのに、違う女に愛を伝えたんだよ?! 本当のエイミーはどう思うかな?! それとも、アルドは、エイミーの外見だけを見ていたの?」
 
「っいい加減にしないかエイミー! いや……ユノンだったか? いや、そうではなくて……何が何だかわからないが、私と初夜を迎えたくないならハッキリそう言ってくれ!」
 
 少し困惑し大きな声をあげたアルドに、私は少し驚いた。
 そしてなぜか、涙が溢れ止まらない。
 
 
「どうして……どうしてそうなるの? ……私は……私はアルドが好きなのにっなのにアルドは……エイミーがエイミーがって……そりゃ私はエイミーだけど……私になる前のエイミーを愛してるって……それは、本当のエイミーで、私になってからのエイミーじゃないもん!」
 
 自分で言っていても支離滅裂であることはわかっている……。
 
 そうか、私はエイミーに嫉妬してるんだ……。
 私は、アルドの事が好きなんだ……愛してるんだ……。
 
 
 
 
 
 
 いつもどこか流されて生きている気分だった、どうせ私はユノンで、エイミーの人生を代わりに生きているだけ、だと……。
 
 でもいつの間にか、私が生きてきたエイミーの人生は、私自身の人生のつもりになっていたのかもしれない……沢山の人と出会い、エイミーとしてが築いた人間関係が広がってくのが嬉しかった、楽しかった……。
 
 そしてエイミーとして私を愛しているアルドの事を、ユノンは本気で好きになってしまったんだ。
 
 
 
 
「エイミー? いや、ユノンか? いや違うな……泣かないでくれ……(チュッ)君の泣き顔には耐性がないんだ……」
 
「だって、信じてくれないからぁ! (号泣)」
 
 アルドは、優しく私を抱きしめ、ポンポンと幼い子供をなだめるように背中をさすってくれる。
 
 
「……エイミー、わかった、信じるよ……しかしだな、私にはエイミーとユノンの違いが正直あまりわからないんだ……知ってのとおり、エイミーとは婚約していたとはいえ、会話らしい会話もしたことがなかったし、手紙だって、私が一方的に送っていただけだろう?」
 
 うん、そうだよね、それなのに、貴方はさっき、“私だけは本当の君を理解している”って言ったんだよね!
 
「つまりだな、私がまともに会話し婚約者としての関係を築いたのは、ユノン、君だったという事ではないか?」
 
 アルドの口からユノン、ユノンと言われるとなんだか不思議な気持ちになるな……自分の感情が、エイミーに引っ張られているせいか、ちょっとイラっとしてしまう……。
  
 
「だが私は、エイミーの中身が変わっていたなんて気づくことすらできていなかったわけで……要するにだ、エイミーだろうがユノンだが、私にとっては今私の胸に抱かれている君がエイミーなんだ……そして、私が愛するエイミーも、この腕の中で私を好きだと涙を流している心の美しい女性で間違いない……」
 
「……アルド……」
 
 私はアルドから身体を離し、涙をいっぱいに貯めた潤んだ目で、彼を見上げじっと見つめる。
 
「こんな答えでは駄目だろうか……納得できないか? (チュッ)」
 
 
 つまり、アルドにとっては私版エイミーもオリジナル版エイミーも、違いは無い、と……?
 
 そういえば、いつだったかも、みんながエイミーが私になり性格が変わったと言う中、アルドだけはまったく変わっていない、とか言ってたことがあった気もする。
 
 
「わかった……アルドがいいなら、私は私でアルドが好きだから、これからいっぱい好きって伝える」
 
「そうしてくれると、私もすごく嬉しいよエイミー(チュッ)……あ、エイミーと呼ばれるのは嫌か?」
 
「んーん、アルドにエイミーって呼ばれるの好き、すごく愛が籠ってて……それに私は、これからもエイミーだから」
 
 
 私は、再びアルドの胸に顔を預けた。
 
 そして、その逞しい身体に腕を回し、この超絶タイプの金持ちどころじゃないイケメンは、もう私の男だ、と言わんばかりにギュゥっとちからいっぱい抱きしめる。
 
 
「エイミー? (チュッ)……それなら、今からすることはすべて、本当の君との初めてだな……(チュッ)」
 
「……うん」
 
 あ、アルドのエロスイッチが入った。
 
 
 
 アルドはシーツの上に散らばった薔薇の花びらを魔法で吹き飛ばし、私をベッドに沈めた。
 
「エイミー、君はもう逃げられない、いいな?」
 
 私はアルドの首に腕をまわし、笑顔で頷く。
 
 
 
 ゆっくりとアルドの端正な顔が私の顔に近づいてくる……キリっとした眉に、彫の深い切れ長の目に長いまつ毛、スッとした高い鼻……そして、形のいい魅力的な唇……。
 彼のすべてが愛しい。
 
 まるで初めて交わる口づけかのように、ゆっくりと丁寧に重ねられた唇に、気持ちまでも持っていかれてしまう。
 
 幾度となく角度を変え、何度も何度も触れるだけの口づけを繰り返すアルド。
 
 私がうっすらと彼を誘うように唇を開けば、控えめな彼の舌が、様子を伺うように私の唇を舐める……そんないじらしい彼の舌を、たまらず私の舌が迎えに行く。
 
 
「んっ……ん……」
 
 いじらしかった彼の舌に、あっという間に絡めとられてしまう。
 まるで待ち伏せしていた猛獣に、パクリと食べられてしまった気分である。
 
 
「んん……っはぁっ……んんっ……あっ……」
 
 
 深く濃厚な口付けの一方で、彼の手は私の胸にふれ、初夜仕様のスケスケベビードールを一瞬で脱がしてしまい、円を描くように私の胸に手を滑らせるようにして、ゆっくりと撫でる。
 
 
「本当に、いつもながら……吸い付く肌だな……素晴らしいよエイミー……(チュッ)」
 
 アルドお気に入りの私の肌に、彼はチクリ、チクリといくつもの跡を残していく。
 
 
 私の胸の先を咥え、舌で転がすアルドに、私はつい反応してしまう自分の身体をごまかすように、アルドのモノに手を伸ばす。
 
 下着の中で、すでに硬く大きくなっているアルドのソレを、ブルン、と解放させ、ゆっくりとその先に指を滑らせる。
 
 
「っ……」
 
 
 
 
 自身の息子への刺激に、ほんの少し反応を見せたアルドは、私の胸から顔を上げると、スッと私の下半身へと手を伸ばし、あっという間に下着のリボンを外してしまう。
 
 咄嗟に両膝を閉じる私だったが、すぐにアルドの両手によって左右に開かれ、その中心に彼が来るのを許してしまう。
 
 
 しっとり暖かな彼の舌が、私の秘部を這う。
 
 淫靡な水音の正体が、彼の唾液なのか、それとも私の蜜なのかは、これまでの経験上明白だった……とめどなく溢れ出る私の蜜は、アルドがいくら吸っても舐めてもトロトロに出続けるのだ。
 
 つぷっと一本、アルドの指が私の中に入り、そしてまた一本、また一本、と入ってくる。
 
 三本を飲み込んだところで、彼は私の中の良いところを刺激する。
 
 同時に突起に舌を這わせ、時に吸い、私をおかしくする。
 
 
「っあぁっ! っ……んっ……あっ、ぁっ、ぁ……んぁっあぁっ……やっアルドっ! 駄目っ……」
 
「……イっていいよエイミー、可愛い顔を見せてごらん……?」
 
 そんな言葉に、私は直後果てる。
 
「っ……あぁっ! もう、だめっ……っくぅん……っ……!」
 
 
 ビクン、ビクンッと大きく身体をびくつかせ、中にいるアルドの指を締め付ける。
 
 
 
「……アルド……お願い……今夜こそもう……アルドが欲しいの……」
 
 
 私はアルドが喜びそうな、懇願する言葉をわざと選んだ。
 
 
「っ……エイミー、私も限界だ……君の中に入りたくて、こいつも暴れだしそうだ……」
 
「っふふ、いくつになっても暴れん坊だねアルドのその子はっ……いいよ」
 
 
 アルドは自信の昂ったそれを私の秘部に添え、私の蜜をたっぷりと塗り込む。
 ヌルヌルと前後に腰を動かすアルドの動きに、その度に突起にソレが触れて感じてしまう私は、思わずアルドのモノを掴み、早くしろとばかりに扱く。
 
 
「っえ、エイミー悪かった、この瞬間を待ちわびすぎて、逆に名残惜しくなってしまった……離してくれ、大丈夫だ」
 
 まぁ、約1年半越しの脱童貞だもんね……急かしてごめんねアルド。
 
 
 
 アルドは深呼吸した後、自身のモノに手をそえ、私の中心にピタリと触れる。
 
 
(ああ……入ってくる……)
 
 
「エイミー……痛かったら、私につかまって」
 
 ゆっくりと私の中を押し広げるように侵入してくるアルドに、私はふぅーっと息を吐く。
 
 エイミーの身体は処女だ、貫通時には痛むだろう。
 
 
 しかし気付けば、私の腹部に添えられたアルドの手から暖かな淡い黄色の光が帯びている。
 
 魔法? 一体何をしているのだろうか?
 
 
 そんなことに気を取られていた直後、ズンッと、アルドのモノが奥まで一気に入ってきた。
 
「っあぅっ……ぁ……?!」
 
 あれ……あんまり痛くない……?
 
 
「エイミー? 全部入ったよ、大丈夫か?」
 
「……うん、大丈夫いたくなかった……動いても大丈夫だよ? なんか魔法かけてくれた?」
 
「ああ、痛いの痛いの飛んで行け、と魔法をかけておいた(チュッ)……君の痛がる顔はまだ後に取っておきたいからな、どうせなら、痛気持ちい顔を見たいんだ……(チュッ)」
 
 ……アルドってば、こんな時でも拗らせてる……。
 
 
「……ああ……エイミー……君の中は、なんと暖かいんだ……一生このままでいたい……私を包み込んでくれている……」
 
「……アルド、動くともっと気持ちいんだよ? いいの?」
 
 
 すると、中のアルドのアルドがムクッと硬さを増したような気がした。
 
 
「私の花嫁は、やけに私を惑わす……ならば、遠慮はしないからな?」
 
「……あ、え?」
 
 
 直後、再びズンッと中に突き当てられる。
 
 
「っあぁ! ……」
 
 
 ゆっくりとした抜き差しの合間に、何度も奥へ突かれ、私はその度に喘ぎが漏れる。
 
「んぁっ……んっ……んん……っあっ、ぁ、ぁっ……アルドっアルドッ」
 
 どんどんと気持ちよさを感じ始めた私は、ギュッとアルドにしがみつく。
 
 
「アルドッ、あのね、奥に当たると……気持ちい……かも……」
 
 
 と、彼の耳元に甘えた声で囁けば、アルドは私の望みどおりに動いてくれる。
 
 
「っあぁ! っ……それっ、すごっ……んっあぁっ!」
 
 
 アルドの大きく立派なソレは、私の奥の奥まで届いている……私の肌とアルドの肌がぶつかり合う音と共に聞こえてくる水音に、なぜか興奮させられる。
 
 
「……エイミー、チカラを抜いてくれ……出てしまいそうだ……」
 
 
「ダメっ……っ出来なっ……んっやっあぁっ……気持ちいんだもんっ! っぁ! 駄目っイっちゃう……」

 
「わかった、一緒に行こう、な」
 
 
 私はアルドの抽挿に身体をゆだね、ゆさゆさと揺さぶられるがまま、彼にしがみつく。
 
 
 より激しく、速度を増すアルドの動きに、私は喘ぐ余裕すらもなく、ただ彼にしがみつき絶頂に向かう過程にただただ酔っていた。
 
 
「っあぁっ! んっ……」
 
「っ……」
 
 
 私が限界を迎えると同時に、アルドも果てたようだ……私の中に、何かが放たれたことがわかった気がする。
 
 
「……はぁ……エイミー……エイミー……エイミー……愛してる……愛してるエイミー……ありがとう……(チュッチュッ)」
 
 
 
 脱童貞おめでとうアルド、脱処女おめでとうエイミー……。
 
 
 こうして私達は、無事に初夜を終える事が出来たのだった。
 
 








 
 
 が、アルドの暴れん坊の子ドラゴンは、一度で治まるような子ではなかった……。
 
 
 
「エイミー……その……痛むか?」
 
「……え?」
 
 
 チラリと視線を向ければ、アルドの脚の間にいるその子は、未だギンギンにその存在を主張しているご様子。
 
 まぁ、今日を迎えるまでは、挿れずに2、3回出してたし、これはもうしょうがないよね。
 
 
「……アルドの魔法のおかげで痛くなかったよ……」
 
「っ本当に? いいのか?」
 
「うん(二コリ)」
 
 
 私もアルドを好きだと自覚したばかりで、浮かれていたのだ。
 
 
「エイミー、おいで、ここに乗って」
 
 アルドは嬉しそうに私を手招きし、胡坐をかく自身の上に座らせ、そしてそのまま角度を合わせ、ゆっくりを再び私の中に挿ってきた。
 
 
「……っあ……ん……」
 
「……っ!」
 
 
 これは……突起部分がこすれて……気持ちいいかもしれない。
 
 アルドは私のお尻を両手で掴み、自分の好きなように私を動かして出し入れしている。
 
 一見すると、アルドの自己満だが、それでも、私はすごく気持ちいい……アルドの身体にギュッと抱き着くことが出来るし、アルドも私の胸に顔をすりすりしている……この体位好きかも……。
 
「っん……ぁ、ぁ、ぁ……」
 
 自分に抱き着くように絡まりながら小さく喘ぐ私に、先ほどよりも余裕のある様子のアルドは、その口を塞ぐように深く口付けてきた。
 
「んっ……んんっ! ……んっっ……」
 
「エイミー、可愛い……愛してるよエイミー、私のエイミー……っ」
 

 ゆさゆさと、激しく私のお尻を前後するアルド。

 
「ぁっあぁっ……駄目アルド、私またっ!」
 
「……いいよ、イってごらん、私の上でイク君が見たい……」
 

 
 また……そんな変態な……。
 
 
「っあぁ……んぁっ……そのままっ! あぁっ、いいっ、それ気持ちいっ……あぁっ! ……(ビクンッビクンッ)」
 
 
 結局、私だけ先に果ててしまった……。
 
 
 
「(チュッチュッ)ああ、エイミー、美しいよ……可愛いし美しいし、エイミー、一体君は何なんだ……(チュッチュ)」
 
 
 何なんでしょうね、エイミーですけど……なにか?
 
 
 
 
 
 そしてその後、アルドは私の意識があるギリギリまで行為を続け、私は疲れはてて眠るのであった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 処女に潮ふかせるわ、初夜でいきなり抱きつぶすわ、どうなってんのアルドさんよ……。

 
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