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第一章
13 エスティリアの君主
しおりを挟む劇団の練習場所である劇場から、ファリナッチ公爵家へと戻る帰り道、私は一人、いつものように一般的な町娘の装いで街ブラしながら歩いていた。
今日は何故か街に人が溢れ、とても賑わいを見せており、いつもとは違う様子に見える。
「ねぇ、なんかあったの? なんか活気づいてるね」
小腹が空いた私は、いつもの串焼き屋の屋台へ寄り、串焼きを頼んだついでに店主に尋ねてみた。
「おや、知らないのかお嬢ちゃん、東の国の王子様が結婚式を挙げるってんで、皆急いで東に向かおうとしているんだ、ワシも行くか迷ってんだがな」
「……え、そう、なんだ……」
東の国の王子ってまさか……。
間違いないだろう、アルドのお兄さんはもう結婚しているし、アルドに弟はいない。
お腹が目立つ前に式を挙げるってパターンだろうか……そうか、アルドもついに腹をくくったか……。
悲しくないと言ったら嘘になるが……私も勝手に結婚してしまった身だ、文句は言えない。
私は串焼きを頬張りながら、とぼとぼと家路を急ぐ。
「ただいまぁ~エイミーお嬢様が帰宅しましたよぉ~と……」
私はいつものように、そう口にしながら屋敷に入り、串焼きの串を、見つからないようにエントランスに飾られている壺に突っ込む。
あの壺は私の串壺と化しており、いつか誰かに見つかれば大目玉を食らうだろう。
「姉上っ! 良かった、無事に帰られたのですね!」
私の可愛い弟、ツンデレのアルノー君が慌てて私を出迎えた。
もしかすると、アルドの結婚話しを聞いた私が、良からぬ事を考えるとでも心配したのかもしれない。
「やぁアルノーくん、お出迎えご苦労! アルドの結婚式の話しは街で聞いたよ、私は大丈夫だからさっ、そんな顔しないでっ」
アルノーの方が、私よりも泣きそうな顔をしているではないか、優しい弟を持って、エイミーも私も幸せ者だ。
「実は……姉上に話していない事があるんです……」
深刻な面持ちで、突然私に懺悔しはじめようとするアルノーに、私は場所を変えようと提案する。
このままエントランスにいたら、リュシアンまで帰って来そうだ。
「姉上……実は黙っていましたが、姉上が魔法ペンを持って行った後すぐの頃、私の部屋の姉上の鳥が冴えずったのです……」
私の鳥?
「っ! あ! そうだ! エスティリアに忘れてきたんだった! アルノーとリュシアンのバードコールちゃん達! どうしよう! 迎えに行かなきゃっ、あ、でも私許可出ないんだった……どうしよう……っ」
アルノーの話しを遮り、一人慌てる私に、アルノーは大丈夫だから落ち着いて自分の話しを聞くようにとなだめる。
まったくもってどちらが年上かわからないほどにアルノーは冷静だ。
「でも、アルノーの部屋の私の鳥が冴えずったって事は、エスティリアに忘れてきたあのアルノーバードに誰かが魔力を乗せて話しかけたって事?」
あの鳥を通信手段だと思う人などいるだろうか……偶然?
だが、一人だけあの鳥がアルノーとリュシアンと繋がっている事を知っている人物がいる。
「あ……アルド……」
その事を思い出した私は、無言で頷くアルノーの話しを黙って聞く事にした。
アルノーの話しでは、私が脚本作りに夢中になっていた頃、アルノーの部屋にいるエイミーバードから無言の着信が入り、エスティリアに忘れてきたとも知らない彼は、また私が屋敷の中でイタズラでもしていると思い、普通に応対したという。
『姉上? なんですか、イタズラはやめてください』
するとエイミーバードから聞こえてきたのは、もちろん私の声ではなく、エドゥアルド王子のものだったという。
「姉上、僕はエドゥアルド王子から向こうの状況を簡単に聞くことができました……どうやら、王子は今、ご家族にまで監視され、国から出られない状況のようです……モロー侯爵の娘の件はまったくのデタラメだ、と……」
やっぱりね、そんなこったろうと思ったぜ。
それでそれで?
「姉上、すみませんでした……ですが、リュシアンと姉上も上手く行っているようだったので、伝えようかどうか悩んでしまって……結局今になってしまいました」
うんうん、いいよ、いいんだよアルノー、むしろ、悩ませてごめんね。
「それから何度かやり取りをしておりまして、エドゥアルド王子は姉上とリュシアンの婚姻無効申請に間に合うように近く姉上を迎えに来る、と……」
「え!? いや、転移許可出ないんだから、無理でしょう」
「僕もそう言いました……ですが、王子はただ、必ず迎えに行く、と……その時は僕に手を貸してもらいたい、とおっしゃいました……」
アルノーは何故か嬉しそうに頬を染めている。
憧れていた人から頼られて、さぞかし嬉しいのだろう。
「王子はやはりかっこいいです……」
っえ!? かっこいい?! それは、魔法使いとしてだよねアルノー?! 男としてじゃないよね?!
そこんとこ大事よアルノー!?
「一体、どのような方法で姉上を迎えにいらっしゃるのか、今から楽しみで、僕は眠れないのです……」
ああ、良かった、やっぱりそっち系のかっこいいね。
だが……問題はここからだ。
「でも、アルドの結婚式の話が出た、と……」
「はい」
結婚式の話を聞いたアルノーは、何度かアルドに連絡をとってみたらしいのだが、繋がらないのだそう。
「もしかすると王子は無理やり結婚させられるのではないかと……今もどこかに監禁されているのでは? 姉上、どうされますか?」
どうされますかもこうされますかも……今更だしな……。
「私はどうも動けないよ、リュシアンと結婚してるわけだし(結婚準備も劇団での馴れ初め公演だって進んでるし……)」
「本当にいいのですか? リュシアンとの結婚は、今ならまだ合法的に無効に出来るのですよ?」
合法的の無効だから、いいってわけじゃないだろうよ、結局のところ、当事者からすれば離婚と変わらないんだから。
「アルノー、リュシアンに結婚を勧めたのはアルノーなんでしょう? なら、そんな事言ったら駄目だぞ、リュシアンが可哀想」
「っ……ご存知だったのですか……」
まさか私が知っているとは思わなかったのか、アルノーは気まずそうに目を伏せる。
「ですが、僕にも色々考えがあったのです! ……今は言えませんが……」
頭のいいアルノーがわざわざ考えていた事だなんて、何となく怖くて聞く勇気がない。
「まぁ、ひとまずさ、私は今、夫であるリュシアンに対して誠実に向き合う、それが私のすべき事だからっ……アルドの事はアルドが自分でなんとかするしかないよ、それに大丈夫、アルドはアルノーが尊敬するほどのすごい魔法使いなんだからっ」
アルドにはマクシもついているし、きっと大丈夫だろう。
私はわりと呑気に考えていた。
の、だが……
アルノーの言う通り、無理矢理に結婚式を挙げようとされたアルドは、エスティリアでブチ切れて、すごぉ~くやらかしてしまうのだった。
○○●●
(アルド視点)
エイミーを迎えに行く準備が整い、よし行くかと前向きな気持ちで一度城に戻った私に、またもや信じられない話が舞い込んできた。
「殿下! 大変です!」
「エドゥアルド、どこへ行っていた! この大変な時にっ! 話しがある、来い」
先に城へ戻っていたマクシが慌てて駆け寄ってくる背後に、兄上がいた。
またもや、兄上に出鼻を挫かれる事になりそうである。
「エドゥアルド、モロー侯爵と相談してお前とカトリーヌ嬢の結婚式を彼女が安定期に入る頃、先に挙げてしまおうと言う事になった、すでに各国への通達も済ませたからな、もう馬鹿な事は考えず腹をくくれ」
「……どういう事ですか? 私に自分の子でもない子の父親となれと? 愛する女性の子であるならばまだしも……嫌悪感すら感じている女ですよ?!」
兄上はなぜこんなにも私とカトリーヌ嬢を結婚させようと焦っているのだろうか……強引過ぎるにも限度があるだろ。
「そんな事は重要ではない、世間一般的に、お前がきちんと責任を取る事に意味があるんだ」
話しにならない。
「……私は兄上の所有物でも、国のための見世物ではない! カトリーヌ嬢の仕業を公表したっていいんだ! 彼女は私に薬を盛り同衾を偽装した、はしたない狡猾な女だと!」
誰も信じないと言われようとも、エイミーだけは信じてくれるはずだ。
それを理由に結婚を先延ばしにし、時間を稼ぐ事はできるだろう。
子供が生まれたら、真実は証明できるのだから。
「いいかげんにするんだエドゥアルド! お前も私も所詮、国の所有物にすぎんっ! 王族など国民によって生かされているだけの傀儡であり、国民の理想とする姿を演じ、憧れを表象するだけの存在でいなければならない、自由など……求めるだけ無駄だ」
「ですから私は王位継承権など放棄すると前々から願い出ているではないですか! 私は富も名誉もいらない、国民どころか私腹を肥やすことしか頭にない古狸達の傀儡になるなど御免です」
全くもって兄上の考えは理解出来ない。
王族が国民の傀儡? そんな事があっていいはずがない。
私の考える王族とは、傀儡などではなく、民の生活をより豊かにするために、この広大な国土全ての中枢となり、問題が起きればそれに素早く対応し、問題がなければさらにより良いものとなるよう考える立場でなければ、いる意味はないと思う。
困った時に頼れるべき存在で在るべきであり、そして頼られた時には可能に限り真摯に問題解決に向き合う、それが王族の担う責務ではないだろうか。
「……傀儡でいたいのは兄上なのでしょう! もはや兄上は自ら考える事を放棄し、モロー侯爵の言いなりではないですか! 私は違う! 少なくとも、自分の弟が白と言っている事を無理矢理にも黒として責任を取らせるような偽りだらけの判断はしない!」
「……お前はまだわかっていない、理想を追い求めるだけでは誰も従ってついてきてなどくれない……理想を追い求めるのならば、それ相応のチカラが必要なのだ……」
「それが、古狸のチカラを借りる事なのですか? 虎の威を借る狐どころか、狸の威を借るとは……神獣ファフニールの心臓を食べ、叡智を得た者の子孫とは思えませんね、滑稽だ」
「生意気を言うな、いいから私の言う通りにしろ……お前はモロー侯爵の娘、カトリーヌと結婚し、私が王位についた後には王弟として今のまま私の手足として、国を支えるのだ」
私は兄上の言ってる意味がわからなかった。
「兄上……私は私だ……何にだってなれるんです……」
そう、私はエイミーのためなら何だってできる。
かつて祖父が私に話してくれた。
『アルドや……お前は自分よりも愛せる人を見つけなさい……そしてその一人の人を愛し続け、お前も愛される努力をするんだよ……』
祖父は遠くを見ながらさらに話しを続けた……
『人を愛する事、それすらできなくなった日には、目に見えるものは全て色を失い、音色を失い、怒りや悲しみ、喜びといった、人間として当たり前の感情すらその手からこぼれ落ちていくんだ』……と。
他でもない、国民にもっとも愛された王だった祖父のその言葉は、幼いながらに、私の心に深く刻まれた。
結局、私はそのまま兄上によって魔法を禁止された特殊な結界を張った部屋へ閉じ込められてしまったのだった。
結婚式まで閉じ込めておくつもりなのだろう……。
無駄だと言うのに。
私はここから出て、エイミーを迎えに行く。
(アルド視点end)
○○●●
私達がその知らせを聞いたのは、アルドの結婚式の話しを聞いた3日後の事だ。
シュドティリアにいた移動屋台などは、これから結婚式で賑わうエスティリアで稼ごうと、そのほとんどが向かってしまった為、街はとても静かだった。
その日は私も劇団の練習もお休みし、公爵邸でリュシアンと共に、ウエディングドレスの試着をしていたのである。
リュシアンは私の乳がポロリしそうなドレスばかり選ぶ。
そんな時だった。
「姉上っ! 大変です! 今しがたブルーノ兄上からエスティリア王宮で大変な事が行ったと知らせが! リュシアン! 姉上と共に至急シュドティリア王宮へ来るようにとの事です!」
ファリナッチ公爵家の長男、ブルーノは爵位を継ぐための勉強をしながらシュドティリア王家の近衛騎士団の団長を担うスーパーエリートだ。
近衛なので、基本的には王宮におり国の一大事には真っ先に知る事の出来る場所にいる。
そんなブルーノ兄様からの指示に、その場は緊張が走った。
「わかった、行くぞエイミー!」
「え!? この格好で?!」
「僕もすぐに向かいますから!」
私は白タキシード姿のリュシアンに、試着中の胸ポロリウエディングドレスのまま、王宮へと転移させられる。
「父上っ! お呼びでしょうか」
「おおリュシアン、エイミーちゃん、急がせて悪かったな、実はエスティリアの第2王子……っ?!」
国王陛下が私達に説明してくれようとしたその時だった。
私達のいる部屋のバルコニーに、得体のしれない何かが降り立った。
「まずい、もう来たかっ」
「父上、来たって誰が……」
その姿も見えないうちから、焦りだす陛下に状況が読めない私とリュシアンは戸惑う。
しかし……。
「……アルド」
ゆっくりと静かにバルコニーから現れたその人物を見て、私は少し懐かしいその名を呼ぶ。
ところが、私の姿を確認したはずのアルドの表情はかたく、怒りを含んでいる。
そんな事よりも、理由がわからないのは、アルドの背後にとんでもなく大きなドラゴンが2体控えており、まるでアルドが引き連れているかのようだった。
ドラゴンとか、まじファンタジー! っとか言ってる場合じゃないくらいの迫力で、おまけにアルドの表情のせいもあってか、少し怖い。
「エドゥアルド王子! 一体どういう事ですか!」
リュシアンが私を隠すように前に出て、おっかない顔をしたアルドに向かって叫ぶ。
「……リュシアン王子、丁度良かった……エイミーを返してもらう」
私?! アルドってば、私の事迎えに来たの?! ってか不法入国? 大丈夫?
「エイミーはもう私の妻です! お引き取り下さい!」
「……まだ婚姻無効が可能なはずだろう、それに、王宮に来たのは、私とエイミーの婚約について、勝手に私の契約不履行と処理された事について、そこの国王と話しがしたかったんだ」
なんか、不謹慎だけど、悪みのあるブラックアルドってばちょっと素敵っ! キャッ!
「む、無効になどっする理由はありません!」
ドラゴンを引き連れたおっかないアルドにも、一歩も引かないリュシアン、偉いぞ。
「エイミー、私は君を裏切るような事は何もしていない、私達の婚約はまだ有効だ……つまり、リュシアン王子との結婚は出来るはずのない事なんだ……私と一緒に帰ろう」
アルドはリュシアンの後ろの私に話しかけている。
婚約はまだ有効……リュシアンとの結婚は無効……。
なんか韻踏み過ぎてラップみたいだな。
「アルド、もちろんアルドがカトリーヌ嬢のお腹の子の父親じゃない事くらいわかってたよ私! 絶対なんかハメられてるんだろうなって……」
「そうなんだよ! ……良かった、やはりエイミーならそう思ってくれると信じていた!」
私の言葉に、コロッと機嫌が良くなったアルドの様子に、先ほどまでドラゴンにビビッていた国王陛下が、突然口を挟んできた。
「エドゥアルド王子、聞くがその2体のドラゴンはまさか!」
それ、私も気になってた、まさか? じゃなくてさ、何なのよ、そのドラゴンは?
「おや……ご存知だったのですか? そうです、彼等はエスティリア王家に伝わる神獣ファフニールの血を分けたうちの、ブルードラゴン達です」
神獣って本当にいたの?!
「だが! そのドラゴンとてすでに絶滅したはずでは!」
「絶滅などしていません……彼等は眠りについていただけだ……真の主が現れるまで……」
つまり、その真の主とやらが、アルドっていう、イケイケな展開なわけ?!
すごいなアルド、ヒーローでもなんでもないのにっ!
あ、でも確かに原作でそんな展開あったかも……ヒーローとヒロインに立ちはだかる感じで、カラフルなドラゴンが出てきていたような……。
待てよ、さっきアルドって“血を分けたうちのブルードラゴン”って言ったよね、やっぱり他の色もいるんじゃ……。
「ならばエドゥアルド王子が、何百年ぶりに誕生した“エスティリアの君主”なのか?!」
なにそれ、“ルーブルの君主”のパクり?
ちょいちょい重なってるんだよねぇ……やっぱり同じ世界の物語って感じがするね。
「……そうかもしれないし、違うかもしれない……どうだっていい、私はエイミーを迎えに来るために全ての国での治外法権が適用される神獣のチカラを借りただけだ」
すごぉい、アルドってばヒーロー並に持ってるね! 普通の脇役は神獣のチカラなんて借りれないと思うんだけど!
アルドとの会話で、陛下はガックリとその場にへ垂れ込んだ。
オッサンの女の子座り、ちょっとウケる。
「リュシアン……諦めるんだ……エスティリアの君主が現れたとなれば……それは全ての神獣の頂点であり、逆らう事など許されない存在だ……」
なにその中二病的な存在は! ヤバい、ウケるっ! ここに来て、いきなりビックネームが登場とか、脇役のはずがヒロインになった気分!
「父上……諦めるって私は一体何を……」
リュシアンが陛下を支え起こしながら尋ねる。
「……わからないのかリュシアン王子、後ろに隠しているエイミーの事だ」
青い顔をした陛下の代わりに、優しいアルドが答えてくれる。
「っ……! エイミーは、そんな風にチカラを振りかざすような奴は好きじゃないはずだ! ……だろ? エイミー!」
「っえ?!」
いきなり私に振らないでよ!
せっかくモブ気分で実況して楽しんでたのに!
でも、チカラを振りかざすような奴、って部分だけで言えばそりゃ好きじゃないけどさ……。
「アルドは自分の欲しいものを手に入れるために、とんでもないチカラを覚醒させて今ここに来てるわけだから、立派だよ立派、うん」
努力の賜物と言えるだろう、人間不信とか言ってた時に比べたら、アルドも変わったね。
「エイミー! なら、俺との結婚はなかった事にしてエドゥアルド王子とエスティリアに戻るのか?」
「……ゔっ……」
そうなると話は複雑になるぞ……まず、劇団をどうする? せっかくここまで頑張ってくれてるのに……
私が腕を組みアレコレうなって悩んでいると、アルドが優しい声で言った。
「エイミー、君の懸念事項は私が全て解決する、こっちにおいで(ニコリ)」
っはい! 今行きます!
って……違くて……危ない危ない、イケメンの誘惑に乗るところだった……。
頭を左右に振り、冷静に考えようとする私と、不安そうに私を見ているリュシアン、笑顔で手招きしている(しているように見えるだけ)アルド、気力を失ってただ呆然としている陛下……
そんな私達の所に、ある人物が現れた。
「姉上っ! 今参りました!」
「っアルノー!」
そう言えばアルノーも、後から来るって言ってたね、お姉ちゃんのピンチに何をしてたんだろうか。
息を切らして現れたアルノーは、その手に何かを持っているようだが、ここからだと何かまではわからない。
しかしアルノーは、この後、とんでもない事を叫びだす。
「エドゥアルド王子! 聞いてください! 姉上とリュシアンは結婚していません!」
はぁ!?
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