【R18・完結】あなたの猫になる、いたずら猫は皇帝陛下の膝の上

hill&peanutbutter

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23 悪魔の逆転ホームラン R18

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「酒か、レイランも一緒にどうだ?」
 
「ええ、頂きます!」
 
 煩悩を滅するため、お酒に逃げた私だったが、再びピンチに見舞われていた。
 
 ソウハは私を自身の胡坐の上に座らせて、まるで大きなテディベアを抱くように私を抱っこしながらお酒を飲んでいるのだ。
 
 せっかくなら、目の保養にソウハの顔を見ていたんだけども……そう思って、チラチラと彼が酒を飲み込む喉ぼとけを、ガン見していると……見ていたのがバレた。
 
「レイランは、不思議だ。私の顔や姿を見るその目からは、全く恐怖を感じているように見えぬ……それどころか……猛獣がよだれを垂らして獲物を狙っているような眼をして私を見ているだろ。私は美味そうか?」
 
「はい、とっても美味しそうに見えます。」

 あ、心の声が出てしまいました。
 
「ははは、そんなことを言われる日が来るなんて思ってもみなかったぞ。味見してみるか? ん?」
 
 ご機嫌過ぎるソウハは……目に毒だ……。
 もしかして、ソウハ、少しお酒が回ってきたのだろうか?
 
「ソウハ様、そろそろお水になさいますか? 冗談でも私にそんなことを言うと、ガブリと頭から食べてしまうかもしれませんよ?」
 
 そんな冗談を口にしてみると、ソウハはグラスを置き、後ろからぎゅっと私を抱きしめた。
 
「レイランを連れて帰って一緒に眠りたい……話をしながら寝てしまったあの夜、あんなにぐっすり眠れたのは初めてだったんだ……。」
 
 あんなショートスリーパーレベルの睡眠時間で、ぐっすり眠れたとか、いつもどれだけ寝てないんだろうか……。可哀想に……。抱き枕でもプレゼントしてあげようか、いや、絵面的には断然、巨大テディベアがいいな。
 
「今夜だけでも、泊まって行かれますか? ぐっすり眠って、明日からまた頑張ってください。」
 
「……一緒に眠ってくれるのか?」
 
「もちろんです、また手を繋いでいましょうか?」
 
 どうせなら違うところで繋がりたいけど、それはまだもったいない気もする。ソウハのこと、大事にしたい。
 って……彼氏か私は!
 
 
「そうか、ならば湯に入りたい! 入れるか?」
 
「ええ、すぐに準備させますね。」
 
 私はリンちゃんを呼び、お風呂に湯を張ってもらい、シアさんにソウハが宿泊するということを伝えてもらうようにお願いする。
 
 そして……よっしゃー! 水も滴るソウハを目に焼き付けるぜ!
 
 そんな邪な感情を胸に、ソウハが着物を脱ぐのを手伝う。
 
 
 
 
 
 
 
 
 ところがどっこい!
 
「レイランも一緒だ。」
 
 天使の微笑みで、そう口にしたソウハは、あっという間に私の服までひん剥いてしまった。女物の着物脱がせるの、て、手慣れ過ぎてないか?
 
 私は慌てて身体にタオルを巻きつけ、ソウハの下半身にもタオルを巻く。
 
 その時に視界に入ってしまったソウハの男の子な部分は、まぁぁ~っご立派もご立派だった。
 これは期待できる……と、私は生唾を飲む。もちろん、大事な部分以外も、フェイロンといい勝負なほどに筋肉質で美しい。まったく、顔とのギャップがえげつないな。
 
 
 そんなことで頬を染め、よだれを拭っていた私だったが、ソウハが浴室へ向かうため、私に背中を向けたその瞬間、心臓が止まりそうになった。
 
 
 
 
「っ……!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「そ、ソウハ様、そのお背中……。」
 
「あ、ああ……そうだった、見られてしまったな。」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 



 
 
 
 なんと、ソウハの広い背中いっぱいに、白い虎と鬼のような大男が戦っている、そんな絵が描かれていた。間違いなく彫物だろう。
 
 ……ど、どういうこと? どうしてソウハの背中に……?
 
 この世界に来て、彫り物をしている人を初めて見た。てっきり、そんな風習はないものだと思っていたのに……。
 
 その背中を私に見られたくなかったのか、ものすごく気まずそうにするソウハの表情が少し気にはなったが、私はそれ以上に興奮していた。
 
 
 
 
「……素敵……近くで見てもいいですか?」
 
「え? ……あ、ああ、いいよ。怖くないか?」
 
 天使の背中に、入れ墨……そのギャップに、私はもうメロメロだった。基本的に私は親代わりだった店長の影響で、彫り物はかっこいいと思っているタイプである。
 
「触ってもいいですか?」
 
「いいよ、くすぐらないでね。背中は弱いんだ。」
 
 自ら、弱点を口にしてしまうなんて、なんて可愛いんだソウハ……もう、食べてしまいたい。それなのに、このゴリゴリの背中は駄目でしょう、かっこよすぎる……。
 
 彫り物以外はつるつるすべすべの異世界クオリティーボディのソウハの素肌に触れてしまった私は、もう我慢できなかった。
 
 私は、チュッと、絵に口付ける。まぁ、絵イコール、彼の背中なのだけどね。
 
 同時に、ビクッと身体を震わせたソウハ。

「レイラン、今何したの? びっくりしたよ。」

「ふふっ早く湯に入りましょう! 風邪をひいてしまいます。」









 ふぁ~……いい湯だな。
 なんか……でも……どうなっちゃってるの私……。


「ソウハ様、湯船は広いので、そんなにくっつかなくても……」

「くっついては駄目と言うわけでもないだろう。」



 でも、ソウハのちんこ、あたってますよ!

 今、私のお尻の下には、折れ曲がった彼のビッグボーイがある。状態的には、先程お酒を飲んでいた体制とほぼ同じだ。

 シアさんの言っていた通り、飢餓状態の私にコレは……過酷が過ぎる……。

 これがフェイロンだったら、お尻をふりふりして、そのまま背面座位で入れてるな。

 あぁ~……でもやっぱり顔を見てキスもしたいから、このまま座った状態で向かいあって、ソウハの首に腕を巻きつけて、挿れてほしい。私の好きな対面座位で思いっきり下から突き上げてほしい……。

 そんな妄想だけで、湯の中の私の秘部は自分でもわかるほどに、とろとろになっていた。

 ……とんだ欲求不満だな……遊女が欲求不満って……あり得ないでしょ。



「レイラン……私の方を向いてくれないか。」

「っへぇ?!」

 妄想と現実がごっちゃになり、思わず間抜けな声が出てしまう。
 だって、ソウハの方を向くってことはつまり……。

 ヒョイッと、身体を持ち上げられ、そのまま向かい合わせに座らせられてしまう。

 だぁぁああっ……駄目駄目駄目っ! あたってるよソウハ! タオル越しだけどさ!

 わざとだな? わざとなんだろ! そうだ、絶対わざとだ!


「……っ……!」

「どうしたのだ?」

 あ、これさ、これってさ……私、一人ポリネシアンセックスじゃない?

 そうか、そう思って、逆にこの焦らしプレイを楽しめばいいのか。私って、冴えてるぅ~。
 
 だがしかし!


「……ソウハ様、この体勢はあまりにも刺激的すぎるのではありませんか?」

 だからせめて離れてくれ。

「……確かにそうだ……この布が一枚なかったらと考えたら……。」

「(ゴクリ)……。」

 ひぃっ! やだ、喉がなっちゃった! 恥ずかしすぎる!

 私は思わずソウハに抱きつき顔を隠す。




「……レイラン、なぜ私の背中を見て頬を染めていたのだ? 恐ろしくはなかったか?」

 嘘でしょ! この状況で、おしゃべりスタートなわけ?! 
 
「……っ……素敵だと……美しい絵だと思いました……っ何か意味があるのですか?」

「意味も何も……私にとっては呪いのようなものだ。」

 駄目だ、なんか重い話しが始まったけど、全く話しが頭に入って来ない。


 ってか、こんな状況で平気なソウハがどうかしてるぜ!
 フル勃起してるクセに! なぜそんなに平然としていられるのか!

 あぁ……クリに当たる……腰動かしたい……。

 入れて……お願い……何でもいいから、なんか入れて……。


 “レイラン、アクシデント挿入を装え! ”
 “駄目よ、タオルという最後の砦を越えてはいけないわ! ”

 “うるさい黙れ天使! さっきは勝ちを譲ったんだ、今度は俺が勝つ! ”
 “駄目、聞いては駄目よレイラン、悪魔の勝ちは、貴女の負けを意味するわ! ”

 
 天使と悪魔が……喧嘩している。




 私は、少し腰の位置をズラせば、楽になるかと思い、一番刺激の強いクリから、ソウハのビッグボーイをずらす。

 ところが……私が動いたせいで、私とソウハを隔てる最後の一枚……私の理性とも言えた、最後の一枚の布が、無情にも彼の腰からハラリと外れてしまう。


「……。」
「……。」

 ……泣いてもいいですか?


 タオルが外れ、さすがにソウハもマズイ、と思ったのか、彼は反射的に少し膝を持ち上げて、そしてなぜか再び下ろしてしまう。

 ……逆効果です。

 この状態で私を持ち上げて、下ろしたら……あらやだ……もう……。




「……っ!」

「……っぁ……んっ。」




 ああ、もう……こうなるに決まってるじゃん。


 
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