47 / 113
46.「俺はお前に判ってもらおうなんて思わない」
しおりを挟む
例のソフトは全部で十種類あった。
だがとにかく持ち出せるもの、ということで、安岐はビデオテープは止した。アルバムとシングルのCDだけなら。それでもポケットに入れるには、三種類づつのそれは多い。膨れすぎないように、とサモンピンクのシングルと、透明な青のアルバムの二つを取った。
入ったところからそっと出ようとすると、気絶した警備員を別の警備員が助け起こしている所だった。
目は倉庫の方に向いていないようなので、安岐は背を向けている警備員の所へ近付き、落ちてましたよ、とわざとらしく鍵を渡す。
え? と後から来た警備員は目を丸くすると、ご丁寧にどうも、と敬礼までしてみせる。いえいえ、と間抜けな警備員に一礼すると安岐は足早に歩きだした。実際早かった。動きが「歩き」だったので警備員は気がつかなかったが……
だけどどうして壱岐はこれを取ってこいと言ったのだろう。
行動する時には意義だの何だの、下手な思考は邪魔になるので、考えないことにしている。
だがそれだけに、目的が達成された時、その思考は一気に押し寄せる。
安岐は近くに止めておいたスクーターに乗り、彼はまず「会社」に向かった。とにかく壱岐との約束は守っておかなければならない。「仕事」ができなくて逃げた、と見られるのは嫌だった。
制限時速を守っても、スクーターで走ればそう遠い場所ではない。彼はビルの前に横付けすると、明かりがついているビルの階段を駆け登った。さすがにまだ若い彼は、五階まで一段抜かしで走っても、息一つ切らさない。
暗い廊下を抜け、壱岐のいる筈の部屋の扉を開ける。
「……?」
そこには誰もいなかった。
おかしいな、と彼は思った。やや机から離れた位置で、あさっての方向を向いている椅子に手を触れる。完全に冷たくはなってはいなかった。
としたら、ちょっと買い物にでも出ているのかな。
待っていてもいい、と思った。だが、少し考えて安岐はそれは止すことにした。そしてポケットから青いアルバムCDとサモンピンクのシングルCDを取り出すと、机の上に置き…… 出て行こうとして、彼はサモンピンクの方をもう一度ポケットに入れた。
約束の場所に向かった。そこには朱夏が待っている筈だった。M城公園から戻る時、彼らは約束していた。「橋」の上で少しばかりの騒ぎを起こそう。そしてそのすきに。
ちゃちな考えであることは判っていた。だが、彼は期待していた。HALは見ているはずなのだ。
彼は何はともあれ、自分と朱夏が本当に動き出そうとしたなら、その背を押すはずである。
甘い憶測かもしれない。だから一応「騒ぎ」の方も彼は計画していた。ポケットには倉庫で気を引くために用意しておいた、やや勢いの強い爆竹がまだ残っていた。
スクーターに再び飛び乗る。約束は、その日開くはずの「橋」に最も近い地下鉄の駅の出口だった。
「安岐」
彼女は手を上げる。乗って、と安岐は後ろを指した。
「大丈夫なのか?」
「どうせ公安は今日は全部現地だよ」
それもそうだ、と朱夏は後部座席にまたがる。はい、と安岐は自分のヘルメットを取って彼女にかぶせる。
「お前のだろう? お前がした方がいい。お前のボディの方がやわじゃないか」
「うだうだ言わずにかぶってなさい」
安岐はそう言うと、ゆっくりと発進させた。普段二人乗りなどしないから、ややバランスが悪い。朱夏はバランスを崩させまい、となるべく彼の動きに合わせた。
月は中天にさしかかっていた。
*
「てきぱき進むねえ」
黒いボンネットの上からHALは声を投げる。
「当然だろ。俺が訓練したんだ」
「へえ。駄目人間にもいい所あったんだ」
軽口を叩く。朱明はしばらくその様子を撫然とした顔で見上げていたが、やがて帽子を取ると、暑いな、とつぶやいた。そしてただ伸ばしただけの長い髪のゴムを取ると、風を入れるかのようにばさばさとかき回した。
「長くなったね」
HALはそれを見てつぶやく。朱明は再びその髪をくくり直すと、車上のHALを見上げた。
「お前な、俺が気付かないと思ってるのかよ」
うめくような低い声を朱明は投げる。
「え?」
何を? とHALはにこやかに訊ねる。
「ごまかすな。今さっき、お前の気配が何度か薄れた。お前、何処行ってたんだ?」
え、とHALは思わず声を立てた。
「何のこと?」
「お前よく、俺が何でお前をよく見つけだすかって訊ねたよな」
「言ったね。俺はいつも不思議だった」
「あいにく俺はお前の気配は判るんだよ」
朱明は手を伸ばした。そして車上のHALを引きずり下ろし、ドアにその肩を押し付ける。
「乱暴だなあ…… 気配が判るなんてまるで忍者みたいだ。黒づくめだしちょうどいいかもね」
「茶化すな。確かにお前はこの都市全体だから、普段その気配は拡散してる。だけどその拡散している気配が、こういうふうにレプリカに入り込んでいる時は、凝縮してるんだ」
「難しいことを言うね」
「こないだも、そうだった。お前は寝てるふりして、何処かの、別の場所に居るレプリカに入り込んでいたな」
「……」
「本当に眠ってる時は、気配は固まったままだ。じっとそこで固まったまま、動かない。だけどあの時は、半分何処かへ抜ける気配がした。今もそうだ。お前はここでじっとしているフリをしながら、何処かへ行っていたろ」
「もしそうだとして、それが俺に何のメリットがあるっていうの?」
平然と彼は問い返す。
「ねえそうだろう朱明? そんなことをして俺に何の得があるっていうの? 俺はこの都市だよ? お前に言われなくたって、この都市は俺の好きなように動かせる。わざわざそんなことをレプリカを使ってやる意義がどこにあるっていうの?」
「それは……」
朱明には答えられない。そもそも彼は、どうしてHALがレプリカの身体を欲しがったのかすら、判らないのだ。
確かに話し相手がいないと退屈、という当時の言いぐさも判らなくはない。
だが、彼は夢の中…… ひいてはあの次元の狭間でそういう相手は手に入れられるはずなのだ。
「お前は何にも判ってない。俺はお前に判ってもらおうなんて思わない」
「そうだよな、いつもお前はそうだ。俺には言わないだろう。芳紫や藍地には言えることでも」
「そうだよ」
「からかって、楽しいか? お前は俺が何を考えているか判ろうと思えば判るはずだ」
「じゃあ、怒れば? 朱明にはその権利があるよ。少なくとも、俺に対しては」
一体何処まで言わせれば気が済むのだろう、と朱明は思う。話がまたずれかかっている。彼は強引に元に戻すことにした。
「もう一度聞く。お前今、何処で何をしてきた?」
「知りたい?」
ああ、と彼はうなづく。するとHALはやや自分の側にのしかかり気味な朱明の頭を抱えて、ぐっと引き寄せる。そして唇を合わせる。
「あいにくダズルはないけどね」
離れた唇は、平気でそんなことを言った。
「ダズル!」
黒の公安長官には、その意味がすぐに理解できた。
「朱明は俺にこんなこともあんなことをするより、警戒を強めた方がいいよ?」
「何を企んでやがる」
「お前は優秀な黒の公安の長官なんだろ?」
そこを動くな、と朱明はHALよりオクターヴ低いのではないかと思われる低音で言葉を投げつけ、近くの部下の車へと走って行った。
言われなくともHALは動く気はないようだった。ひらり、と再び彼はボンネットの上に飛び乗った。
だがとにかく持ち出せるもの、ということで、安岐はビデオテープは止した。アルバムとシングルのCDだけなら。それでもポケットに入れるには、三種類づつのそれは多い。膨れすぎないように、とサモンピンクのシングルと、透明な青のアルバムの二つを取った。
入ったところからそっと出ようとすると、気絶した警備員を別の警備員が助け起こしている所だった。
目は倉庫の方に向いていないようなので、安岐は背を向けている警備員の所へ近付き、落ちてましたよ、とわざとらしく鍵を渡す。
え? と後から来た警備員は目を丸くすると、ご丁寧にどうも、と敬礼までしてみせる。いえいえ、と間抜けな警備員に一礼すると安岐は足早に歩きだした。実際早かった。動きが「歩き」だったので警備員は気がつかなかったが……
だけどどうして壱岐はこれを取ってこいと言ったのだろう。
行動する時には意義だの何だの、下手な思考は邪魔になるので、考えないことにしている。
だがそれだけに、目的が達成された時、その思考は一気に押し寄せる。
安岐は近くに止めておいたスクーターに乗り、彼はまず「会社」に向かった。とにかく壱岐との約束は守っておかなければならない。「仕事」ができなくて逃げた、と見られるのは嫌だった。
制限時速を守っても、スクーターで走ればそう遠い場所ではない。彼はビルの前に横付けすると、明かりがついているビルの階段を駆け登った。さすがにまだ若い彼は、五階まで一段抜かしで走っても、息一つ切らさない。
暗い廊下を抜け、壱岐のいる筈の部屋の扉を開ける。
「……?」
そこには誰もいなかった。
おかしいな、と彼は思った。やや机から離れた位置で、あさっての方向を向いている椅子に手を触れる。完全に冷たくはなってはいなかった。
としたら、ちょっと買い物にでも出ているのかな。
待っていてもいい、と思った。だが、少し考えて安岐はそれは止すことにした。そしてポケットから青いアルバムCDとサモンピンクのシングルCDを取り出すと、机の上に置き…… 出て行こうとして、彼はサモンピンクの方をもう一度ポケットに入れた。
約束の場所に向かった。そこには朱夏が待っている筈だった。M城公園から戻る時、彼らは約束していた。「橋」の上で少しばかりの騒ぎを起こそう。そしてそのすきに。
ちゃちな考えであることは判っていた。だが、彼は期待していた。HALは見ているはずなのだ。
彼は何はともあれ、自分と朱夏が本当に動き出そうとしたなら、その背を押すはずである。
甘い憶測かもしれない。だから一応「騒ぎ」の方も彼は計画していた。ポケットには倉庫で気を引くために用意しておいた、やや勢いの強い爆竹がまだ残っていた。
スクーターに再び飛び乗る。約束は、その日開くはずの「橋」に最も近い地下鉄の駅の出口だった。
「安岐」
彼女は手を上げる。乗って、と安岐は後ろを指した。
「大丈夫なのか?」
「どうせ公安は今日は全部現地だよ」
それもそうだ、と朱夏は後部座席にまたがる。はい、と安岐は自分のヘルメットを取って彼女にかぶせる。
「お前のだろう? お前がした方がいい。お前のボディの方がやわじゃないか」
「うだうだ言わずにかぶってなさい」
安岐はそう言うと、ゆっくりと発進させた。普段二人乗りなどしないから、ややバランスが悪い。朱夏はバランスを崩させまい、となるべく彼の動きに合わせた。
月は中天にさしかかっていた。
*
「てきぱき進むねえ」
黒いボンネットの上からHALは声を投げる。
「当然だろ。俺が訓練したんだ」
「へえ。駄目人間にもいい所あったんだ」
軽口を叩く。朱明はしばらくその様子を撫然とした顔で見上げていたが、やがて帽子を取ると、暑いな、とつぶやいた。そしてただ伸ばしただけの長い髪のゴムを取ると、風を入れるかのようにばさばさとかき回した。
「長くなったね」
HALはそれを見てつぶやく。朱明は再びその髪をくくり直すと、車上のHALを見上げた。
「お前な、俺が気付かないと思ってるのかよ」
うめくような低い声を朱明は投げる。
「え?」
何を? とHALはにこやかに訊ねる。
「ごまかすな。今さっき、お前の気配が何度か薄れた。お前、何処行ってたんだ?」
え、とHALは思わず声を立てた。
「何のこと?」
「お前よく、俺が何でお前をよく見つけだすかって訊ねたよな」
「言ったね。俺はいつも不思議だった」
「あいにく俺はお前の気配は判るんだよ」
朱明は手を伸ばした。そして車上のHALを引きずり下ろし、ドアにその肩を押し付ける。
「乱暴だなあ…… 気配が判るなんてまるで忍者みたいだ。黒づくめだしちょうどいいかもね」
「茶化すな。確かにお前はこの都市全体だから、普段その気配は拡散してる。だけどその拡散している気配が、こういうふうにレプリカに入り込んでいる時は、凝縮してるんだ」
「難しいことを言うね」
「こないだも、そうだった。お前は寝てるふりして、何処かの、別の場所に居るレプリカに入り込んでいたな」
「……」
「本当に眠ってる時は、気配は固まったままだ。じっとそこで固まったまま、動かない。だけどあの時は、半分何処かへ抜ける気配がした。今もそうだ。お前はここでじっとしているフリをしながら、何処かへ行っていたろ」
「もしそうだとして、それが俺に何のメリットがあるっていうの?」
平然と彼は問い返す。
「ねえそうだろう朱明? そんなことをして俺に何の得があるっていうの? 俺はこの都市だよ? お前に言われなくたって、この都市は俺の好きなように動かせる。わざわざそんなことをレプリカを使ってやる意義がどこにあるっていうの?」
「それは……」
朱明には答えられない。そもそも彼は、どうしてHALがレプリカの身体を欲しがったのかすら、判らないのだ。
確かに話し相手がいないと退屈、という当時の言いぐさも判らなくはない。
だが、彼は夢の中…… ひいてはあの次元の狭間でそういう相手は手に入れられるはずなのだ。
「お前は何にも判ってない。俺はお前に判ってもらおうなんて思わない」
「そうだよな、いつもお前はそうだ。俺には言わないだろう。芳紫や藍地には言えることでも」
「そうだよ」
「からかって、楽しいか? お前は俺が何を考えているか判ろうと思えば判るはずだ」
「じゃあ、怒れば? 朱明にはその権利があるよ。少なくとも、俺に対しては」
一体何処まで言わせれば気が済むのだろう、と朱明は思う。話がまたずれかかっている。彼は強引に元に戻すことにした。
「もう一度聞く。お前今、何処で何をしてきた?」
「知りたい?」
ああ、と彼はうなづく。するとHALはやや自分の側にのしかかり気味な朱明の頭を抱えて、ぐっと引き寄せる。そして唇を合わせる。
「あいにくダズルはないけどね」
離れた唇は、平気でそんなことを言った。
「ダズル!」
黒の公安長官には、その意味がすぐに理解できた。
「朱明は俺にこんなこともあんなことをするより、警戒を強めた方がいいよ?」
「何を企んでやがる」
「お前は優秀な黒の公安の長官なんだろ?」
そこを動くな、と朱明はHALよりオクターヴ低いのではないかと思われる低音で言葉を投げつけ、近くの部下の車へと走って行った。
言われなくともHALは動く気はないようだった。ひらり、と再び彼はボンネットの上に飛び乗った。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
VRおじいちゃん ~ひろしの大冒険~
オイシイオコメ
SF
75歳のおじいさん「ひろし」は思いもよらず、人気VRゲームの世界に足を踏み入れた。おすすめされた種族や職業はまったく理解できず「無職」を選び、さらに操作ミスで物理攻撃力に全振りしたおじいさんはVR世界で出会った仲間たちと大冒険を繰り広げる。
この作品は、小説家になろう様とカクヨム様に2021年執筆した「VRおじいちゃん」と「VRおばあちゃん」を統合した作品です。
前作品は同僚や友人の意見も取り入れて書いておりましたが、今回は自分の意向のみで修正させていただいたリニューアル作品です。
(小説中のダッシュ表記につきまして)
作品公開時、一部のスマートフォンで文字化けするとのご報告を頂き、ダッシュ2本のかわりに「ー」を使用しております。
光と陰がまじわる日(未完成)
高間ノリオ
SF
これはある少年の身に起こる奇々怪界な物語
季節は夏、少年(主人公)の名は優(ゆう)14歳なのだ、ある日手にれた特殊な能力で危機的状況を乗り越えて行く、これから優に何が起きるかは貴方の目で確かめて頂きたい…どうぞ
魂を彩る世界で
Riwo氏
SF
非日常を欲している男子高校生・颯士と、ひょんなことからイメージしたものを作り出す能力を得た女子高生・灯里の二人が織り成す日常系異能力ファンタジー。
想像力で産み出される力で悪い組織を壊滅させたり、正義の味方をしてみたり、ギャグあり、バトルあり、シリアスありの王道もの!
是非ご覧ください!!!
Space Shop!(スペース・ショップ!) ~売られた地球を買い戻せ~
こっこ
SF
武器は駆け引きとハッタリとヘンな才能?
近未来。異星人の罠にはまった地球は、子供を異星人向けのペットとして売り、その対価で食料を得ていた。エルヴィラとイノーラも、そうやって売られた「元」異星人ペットだ。ただ幸い機会を得て二人は独立、商人として宇宙を駆けていた。
だが奇妙な生物を助けたことから、旅は予想もしない方向へ進み始める……。
※画像はフリーをお借りしました
【完結】Atlantis World Online-定年から始めるVRMMO-
双葉 鳴|◉〻◉)
SF
Atlantis World Online。
そこは古代文明の後にできたファンタジー世界。
プレイヤーは古代文明の末裔を名乗るNPCと交友を測り、歴史に隠された謎を解き明かす使命を持っていた。
しかし多くのプレイヤーは目先のモンスター討伐に明け暮れ、謎は置き去りにされていた。
主人公、笹井裕次郎は定年を迎えたばかりのお爺ちゃん。
孫に誘われて参加したそのゲームで幼少時に嗜んだコミックの主人公を投影し、アキカゼ・ハヤテとして活動する。
その常識にとらわれない発想力、謎の行動力を遺憾なく発揮し、多くの先行プレイヤーが見落とした謎をバンバンと発掘していった。
多くのプレイヤー達に賞賛され、やがて有名プレイヤーとしてその知名度を上げていくことになる。
「|◉〻◉)有名は有名でも地雷という意味では?」
「君にだけは言われたくなかった」
ヘンテコで奇抜なプレイヤー、NPC多数!
圧倒的〝ほのぼの〟で送るMMO活劇、ここに開幕。
===========目録======================
1章:お爺ちゃんとVR 【1〜57話】
2章:お爺ちゃんとクラン 【58〜108話】
3章:お爺ちゃんと古代の導き【109〜238話】
4章:お爺ちゃんと生配信 【239話〜355話】
5章:お爺ちゃんと聖魔大戦 【356話〜497話】
====================================
2020.03.21_掲載
2020.05.24_100話達成
2020.09.29_200話達成
2021.02.19_300話達成
2021.11.05_400話達成
2022.06.25_完結!
もふもふと始めるゴミ拾いの旅〜何故か最強もふもふ達がお世話されに来ちゃいます〜
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
「ゴミしか拾えん役立たずなど我が家にはふさわしくない! 勘当だ!」
授かったスキルがゴミ拾いだったがために、実家から勘当されてしまったルーク。
途方に暮れた時、声をかけてくれたのはひと足先に冒険者になって実家に仕送りしていた長兄アスターだった。
ルークはアスターのパーティで世話になりながら自分のスキルに何ができるか少しづつ理解していく。
駆け出し冒険者として少しづつ認められていくルーク。
しかしクエストの帰り、討伐対象のハンターラビットとボアが縄張り争いをしてる場面に遭遇。
毛色の違うハンターラビットに自分を重ねるルークだったが、兄アスターから引き止められてギルドに報告しに行くのだった。
翌朝死体が運び込まれ、素材が剥ぎ取られるハンターラビット。
使われなくなった肉片をかき集めてお墓を作ると、ルークはハンターラビットの魂を拾ってしまい……変身できるようになってしまった!
一方で死んだハンターラビットの帰りを待つもう一匹のハンターラビットの助けを求める声を聞いてしまったルークは、その子を助け出す為兄の言いつけを破って街から抜け出した。
その先で助け出したはいいものの、すっかり懐かれてしまう。
この日よりルークは人間とモンスターの二足の草鞋を履く生活を送ることになった。
次から次に集まるモンスターは最強種ばかり。
悪の研究所から逃げ出してきたツインヘッドベヒーモスや、捕らえられてきたところを逃げ出してきたシルバーフォックス(のちの九尾の狐)、フェニックスやら可愛い猫ちゃんまで。
ルークは新しい仲間を募り、一緒にお世話するブリーダーズのリーダーとしてお世話道を極める旅に出るのだった!
<第一部:疫病編>
一章【完結】ゴミ拾いと冒険者生活:5/20〜5/24
二章【完結】ゴミ拾いともふもふ生活:5/25〜5/29
三章【完結】ゴミ拾いともふもふ融合:5/29〜5/31
四章【完結】ゴミ拾いと流行り病:6/1〜6/4
五章【完結】ゴミ拾いともふもふファミリー:6/4〜6/8
六章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(道中):6/8〜6/11
七章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(本編):6/12〜6/18
聖女の姉が行方不明になりました
蓮沼ナノ
ファンタジー
8年前、姉が聖女の力に目覚め無理矢理王宮に連れて行かれた。取り残された家族は泣きながらも姉の幸せを願っていたが、8年後、王宮から姉が行方不明になったと聞かされる。妹のバリーは姉を探しに王都へと向かうが、王宮では元平民の姉は虐げられていたようで…聖女になった姉と田舎に残された家族の話し。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる