メイキング「ちょっと待ってお姉様、親友と浮気した旦那とそのまま続けるおつもり? 」

江戸川ばた散歩

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3.そんじゃどう変えて行くか~帝国らしさ

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 帝国らしさ、というのはですね。
 まあ前作の「ドレス」とだいたい同じ時代と思ってください。
 知らなくても読める様にはしてるけど。
 婚約破棄~辺境伯令嬢の話とは100年くらい違います。

 まず学校。
 ワタシの中ではだいたい戦前の学制が頭にありまして。
 義務教育6年くらい(それを家庭教師に受けるばあいもあるとして)の上に女学校があります。
 これが5年。その上に女子専門学校。
 男子は中等学校→帝大予科→本科という感じで進んでいきます。
 教育史と教育制度が大学時代の学部専攻の中で大好きだったんですよねえ…… 現場教師を目指す皆には面倒くさがられてた科目なんですがワタシは大好きでして(笑)。未だに楽しい。
 で、「第二」な理由はお姉様が言っていたことのまんまですな。
 義兄の従弟を第二中等に通わせようかな、とも思ったんですが、何もそこまでせんでもいいかな、ということで却下。
 ということで服装とか雰囲気程度でカイエ様を見失う義兄という図ができました。

 北の地。
 おおもとでは帯広になっておりますね。
 これは吉屋信子が若い頃に兄のもとに居たことがありまして、それが日高地方、都市といえば帯広という辺りの地域だった訳です。
 他にも「海の極みまで」や「暴風雨の薔薇」でもその辺りが出てきます。
 帝国では、ドレスの方で「北西辺境領」の暮らしを結構描いてしまったので、少し違う感じの家族関係にするべく北東、なおかつその中心からちょい離れたとこにしました。
 ところ変われば家族一族のあり方というのは結構変わってくるもので。
 北西では男性が減ることもあることで、女性の保護も兼ねて一夫多妻にすることもある、ということにしました。
 北東は令嬢の方でざっくばらんさは出したんですが、家庭としてはさほど描いてませんでした。
 ただ100年前はほとんど切り拓かれていなかった凍った大地も、それなりに拓けてきたはずなんで。
 開拓されて行く地方では、おそらく少ないところで皆助け合っていかなくてはならないと思うのですね。
 なので、生まれてきた子は皆で育てるという辺りは北西とちと似たとこが。
 ただし情が深い性質の人々がこちらには多いので、再婚は意思としてしないという感じに。
 結果として、親戚郎党が皆わやくちゃになるという感じに。

 そこにやってきた男=義弟とサンドレッドさんの父親が種を蒔いていったとしても、まあそれはそれでいいや、というのが周囲の人々の反応です。
 義兄の母親は嘆いたでしょうがね。情が深いので。
 だけど義兄自体はふらふらした父親の血が強いのか、ここいらの人々と馴染めない、ということに。
 彼が何で帝都に出てきたか、帰らないのか、と言う理由が欲しかったんですよね。
 これが戦前日本だったら、帝都東京で立身出世というのがわかりやすいんですが、こっちの帝国の場合には別に各地でそれなりにやっていけるんですよ。
 だから義兄が留まるには理由が欲しかったわけです。
 あと、良人~の方ではこの義兄に当たる人の両親については一切言及が無かったんですね。既に亡くなっているということで。
 だからそこは妄想しがいがあるわけです。
 
 なお南~東南、中央部や草原の人々に関してはまだ考えておりませんので何とも。
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