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男達は軽口を叩きながらも、獲物を狙う野獣のように目を輝かせて聖との距離をじりじりと縮める。
三対一だ。
幾ら聖がある程度の護身術を身に付けているとはいえ、これでは明らかに不利だ。
このままでは、聖はいいように弄ばれてしまう危険性がどんどん増してくる。
(――と、普通の若造なら震え上がっていたかもしれないな)
聖は三人の男達を睥睨すると、躊躇いもなく自分が身に付けていた下着までを、一気に脱ぎ捨てた。
恥じらうでもなく、怯えるでもなく、むしろ堂々としたその態度に、三人の男達は呆気にとられる。
そんな男達を順に見遣りながら、聖はニヤリと笑った。
「お前達、仮にも客であるこのオレを、レイプでもする気か?」
この指摘に、男達は一瞬怯むが。
リチャードが負けじと、声を張り上げてきた。
「あんたは、今は客じゃない。マフタンの御曹司を襲撃した罪で、この部屋に軟禁されている容疑者じゃないか。あまり偉そうなことを言って、オレ達を怒らせない方がいいんじゃないのか?」
「おや? ふふふ……」
「な、何がおかしいんだっ?」
「レオン・マフタンは、オレにやられたとは一言もいってないんだぞ? この後、オレの無実が証明されたら――その時は、お前達どうする気だ?」
「う――」
「客を集団レイプしたとなったら、お前達、とんでもない事になるぞ」
確かにその通りだ。
三人の男達は互いの顔を見合わせながら、お預けを喰らった犬のように項垂れる。
聖はそんな彼等に、今度は天女のように妖しく微笑みかけた。
「でも、それをオレが望んだとしたら――無罪放免だな」
「え?」
「金髪はリチャード、黒髪はジョンか。じゃあ、ブラウンの君は何ていう名前なんだ?」
乳白色の綺麗な腕がすっと伸びて、呆然と立ち尽くす男の頬に触れた。
三対一だ。
幾ら聖がある程度の護身術を身に付けているとはいえ、これでは明らかに不利だ。
このままでは、聖はいいように弄ばれてしまう危険性がどんどん増してくる。
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聖は三人の男達を睥睨すると、躊躇いもなく自分が身に付けていた下着までを、一気に脱ぎ捨てた。
恥じらうでもなく、怯えるでもなく、むしろ堂々としたその態度に、三人の男達は呆気にとられる。
そんな男達を順に見遣りながら、聖はニヤリと笑った。
「お前達、仮にも客であるこのオレを、レイプでもする気か?」
この指摘に、男達は一瞬怯むが。
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「あんたは、今は客じゃない。マフタンの御曹司を襲撃した罪で、この部屋に軟禁されている容疑者じゃないか。あまり偉そうなことを言って、オレ達を怒らせない方がいいんじゃないのか?」
「おや? ふふふ……」
「な、何がおかしいんだっ?」
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「う――」
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確かにその通りだ。
三人の男達は互いの顔を見合わせながら、お預けを喰らった犬のように項垂れる。
聖はそんな彼等に、今度は天女のように妖しく微笑みかけた。
「でも、それをオレが望んだとしたら――無罪放免だな」
「え?」
「金髪はリチャード、黒髪はジョンか。じゃあ、ブラウンの君は何ていう名前なんだ?」
乳白色の綺麗な腕がすっと伸びて、呆然と立ち尽くす男の頬に触れた。
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