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最終章
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『綺麗だ、どこもかしこも美しい』
『心地が良くて極楽にいるようだ』
『本当にいい身体をしている』
『何度でも抱きたくなる。何回も突っ込んでいるのに、ココはいつも最高の締め付けだ』
『何でも欲しい物をくれてやるから、もっともっと、ヤラせてくれ』
そう男達はただただ獣のように欲望丸出しで、いつだって聖の感情を無視して、身体を貪ってきた。
だから聖はいつもそれらに冷笑を浮かべて、己の身体の上で遮二無二腰を振る男達を嘲笑って冷めた目で観察していた。
なんて馬鹿で、愚かで、野蛮な獣だと。
――――この男とのセックスの時だけは、いつもそんな余裕はなかったけれど。
「聖」
「あっ……」
史郎の強い腕が、聖の身体を包む。
聖の感じるところを知り尽くした手が、その肉体を優しく撫でる。
一枚一枚、互いに着ている服を取り去り、いつの間にかお互いに素肌を晒す。
クスリに犯され輪姦されて死線を彷徨い、やはりいくらか寠れたが、相変わらず、聖の身体は輝く様に美しい。
背中に彫られた曼殊沙華の赤い花が、その白い背中へ華麗に咲き誇っている。
彼岸に咲く赤い花は、聖の身体を、この世のものとは思えぬほどに美しく彩る。
史郎は、その花一本一本に、丁寧に舌を這わせて、柔らかく優しく……しかし、情熱的に愛撫を繰り返す。
「史郎……」
男達は、いつも自分勝手に興奮して夢中になって、聖の身体を玩具のように嬲るばかりだった。しかし考えてみれば、この男だけは少し違っていた。
聖の一番感じるところを攻めて、いつも必ずいい声で鳴かせようとする。
――――雄芯を直接攻められるのは、逆に感じ過ぎて嫌だ。
胸の二つの突起を吸われるのも、本当はあまり好きではない。
一番、聖が快感で堪らなくなるのは、脇腹と背中。
それと、内腿。
そこをキスされ、柔らかく優しく撫でられて、舌で舐められることだ。
その感じる場所を舌が這うと、どうしようもなく身体が火照り、気持ちが良くなって、切なく良い声で鳴いてしまう。
自然に感じて、声がもれてしまう。
『心地が良くて極楽にいるようだ』
『本当にいい身体をしている』
『何度でも抱きたくなる。何回も突っ込んでいるのに、ココはいつも最高の締め付けだ』
『何でも欲しい物をくれてやるから、もっともっと、ヤラせてくれ』
そう男達はただただ獣のように欲望丸出しで、いつだって聖の感情を無視して、身体を貪ってきた。
だから聖はいつもそれらに冷笑を浮かべて、己の身体の上で遮二無二腰を振る男達を嘲笑って冷めた目で観察していた。
なんて馬鹿で、愚かで、野蛮な獣だと。
――――この男とのセックスの時だけは、いつもそんな余裕はなかったけれど。
「聖」
「あっ……」
史郎の強い腕が、聖の身体を包む。
聖の感じるところを知り尽くした手が、その肉体を優しく撫でる。
一枚一枚、互いに着ている服を取り去り、いつの間にかお互いに素肌を晒す。
クスリに犯され輪姦されて死線を彷徨い、やはりいくらか寠れたが、相変わらず、聖の身体は輝く様に美しい。
背中に彫られた曼殊沙華の赤い花が、その白い背中へ華麗に咲き誇っている。
彼岸に咲く赤い花は、聖の身体を、この世のものとは思えぬほどに美しく彩る。
史郎は、その花一本一本に、丁寧に舌を這わせて、柔らかく優しく……しかし、情熱的に愛撫を繰り返す。
「史郎……」
男達は、いつも自分勝手に興奮して夢中になって、聖の身体を玩具のように嬲るばかりだった。しかし考えてみれば、この男だけは少し違っていた。
聖の一番感じるところを攻めて、いつも必ずいい声で鳴かせようとする。
――――雄芯を直接攻められるのは、逆に感じ過ぎて嫌だ。
胸の二つの突起を吸われるのも、本当はあまり好きではない。
一番、聖が快感で堪らなくなるのは、脇腹と背中。
それと、内腿。
そこをキスされ、柔らかく優しく撫でられて、舌で舐められることだ。
その感じる場所を舌が這うと、どうしようもなく身体が火照り、気持ちが良くなって、切なく良い声で鳴いてしまう。
自然に感じて、声がもれてしまう。
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