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「ほら、白状しろよ」
「あぁ――」
背中を仰け反らせ、喘ぐ。
同時に、それまで弛緩していたはずの身体が、咥え込んでいた史郎のモノをぎゅうぎゅうに締め付けた。えもいわれぬ悦楽に、不意打ちを食らって史郎は呻く。
「うっ――! 」
「ああっ! 」
体内で爆発するような衝撃に、聖の身体は痙攣する。
同時に、繋がったままの箇所から、入りきれない体液が滴り落ちた。
舌打ちしながら、史郎は己を引き抜く。
「――まったく、お前を相手にしていると底なしだな」
「うぅ……」
後ろ手に縛られ、しどけない半裸の姿のまま床に身を投げ出し、聖は泣く。
――――身体も、心も痛い。
ユウに嫌われて、これからどうしようかと動揺していたのに、何で……?
どうして、こんな夜に誰も一人にしてくれないのか。
「出て行け……オレは、お前の顔なんか二度と見たくないんだっ……」
「はぁ? 」
「もう、嫌だ、嫌なんだ――」
自由にならない身体を捻り、聖は史郎から逃れるように、床を這う。
半端に脱がされていた服のポケットから、その時、写真が覗いた。
「――なんだ、これは? 」
「あっ! 」
史郎は、素早くその写真を手に取った。
そこには、首に傷のある五歳前後の子供が写っている。
すると、
「返せっ! 」
と、それまで虫の息だった聖が、必死の形相で史郎に飛び掛かってきた。
だが、如何せん拘束されたままの、不自由な体だ。
あっさりと史郎に押さえ付けられ、逆に首を絞められた。
「ヴうっ……! 」
「この写真のガキは何だ? 」
「――」
「まだ、躾が足りないみたいだな」
この地獄は、いつまで続くんだろう?
早く悪夢から逃げ出したいのに――虚ろに思い、聖の瞳からまた涙がこぼれた。
「あぁ――」
背中を仰け反らせ、喘ぐ。
同時に、それまで弛緩していたはずの身体が、咥え込んでいた史郎のモノをぎゅうぎゅうに締め付けた。えもいわれぬ悦楽に、不意打ちを食らって史郎は呻く。
「うっ――! 」
「ああっ! 」
体内で爆発するような衝撃に、聖の身体は痙攣する。
同時に、繋がったままの箇所から、入りきれない体液が滴り落ちた。
舌打ちしながら、史郎は己を引き抜く。
「――まったく、お前を相手にしていると底なしだな」
「うぅ……」
後ろ手に縛られ、しどけない半裸の姿のまま床に身を投げ出し、聖は泣く。
――――身体も、心も痛い。
ユウに嫌われて、これからどうしようかと動揺していたのに、何で……?
どうして、こんな夜に誰も一人にしてくれないのか。
「出て行け……オレは、お前の顔なんか二度と見たくないんだっ……」
「はぁ? 」
「もう、嫌だ、嫌なんだ――」
自由にならない身体を捻り、聖は史郎から逃れるように、床を這う。
半端に脱がされていた服のポケットから、その時、写真が覗いた。
「――なんだ、これは? 」
「あっ! 」
史郎は、素早くその写真を手に取った。
そこには、首に傷のある五歳前後の子供が写っている。
すると、
「返せっ! 」
と、それまで虫の息だった聖が、必死の形相で史郎に飛び掛かってきた。
だが、如何せん拘束されたままの、不自由な体だ。
あっさりと史郎に押さえ付けられ、逆に首を絞められた。
「ヴうっ……! 」
「この写真のガキは何だ? 」
「――」
「まだ、躾が足りないみたいだな」
この地獄は、いつまで続くんだろう?
早く悪夢から逃げ出したいのに――虚ろに思い、聖の瞳からまた涙がこぼれた。
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