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遊園地の二人 前編
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「やーっほ。吉住せんせ。」
「た、た、たに…谷日さん!?」
彼女の姿を確認してから理解が追いつくまで、おおよそ5秒ほどかかった。なんでここにおんねん。というツッコミと、きてくれたの、嬉しい!という感激の二つが絶妙に入り交じって、困惑した俺の顔に浮かび上がっていた。
「やっぱりここにいた。隣、座っても良い?」
「も、もちろん良いですけど…え…な、なんで…?」
呂律が回らない、というか舌が台詞に追いついてくれない。彼女はそんな俺を見て小さく笑って、隣の椅子に座り込む。
「気になったから着いてきちゃった。駄目だったかな?」
「だ、ダメじゃないですけど…」
今はまだ平日の真昼間だ。こんな時間から遊園地に一人で来ているなどかなりの暇人だ…と周りの人に思われた事だろう。というか、彼女の正体がますます気になる。彼女、実は怪しい組織の頭領だったりしないよな…?
「ふふ。ねね、君は遊園地で遊んだりしないの?」
ぐさっ。一番聞かれたく無いことを真っ先に聞かれてしまった。
「い、いや、一人で遊ぶのも変ですし…ここで小説でも書いてた方が良いかなって…」
ぼそぼそいいつつ下を向いてしまう。彼女はどんな顔をしているのか分からなかったが、少し間を置いて、彼女は言葉を紡いだ。
「ふーん。じゃあ、私が一緒に回ってあげる。今日は書かなくても良いから、遊園地で遊んでみない?」
え?
谷日さんと、
回る…?
「………」
「おーい、吉住君?」
それってつまり、谷日さんと遊園地でデートする…ということか…?
「大丈夫~?」
「………はっ!ご、ごめんなさい。良いんですか?俺なんかと一緒で…」
「うん、もちろん良いよ。その為に来たんだし。」
その為、と言われてドキッとしたが、恐らくこれも、前回の料理と同じように、小説に携わる「何か」があるのだろう。だとしたら、嬉しいような残念なような。ただ、彼女と行動するにあたって、一つだけ問題点がある。
「ありがとうございます。…ただ、あんまり他の人には見つからないようにお願いできますか?」
今は学校の行事中。彼女と一緒に行動しているのが見つかったら、何かしら噂を立てられる事もあるだろう。最も、学校ではそんなに目立っていないし良いとは思うのだが。
「りょーかい。任せといて。さっ、準備して行こ行こ~」
「は、はい!」
という訳で、彼女の突然の来訪で俺は遊園地を回る事になった。ちなみにだが、彼女はいつものスーツ姿ではなく、可愛らしい私服だ。女子の服装など全く分からないが、彼女のセンスの良さだけは、素人の俺でも伺えた。
「さて、どこから回ろっか?」
「そうですね、貴女の好きなものからで良いですよ。」
自分はこれと言って、乗りたい乗り物は無い。遊園地、面白いもんいっぱいあるだろー!というツッコミもあるだろうが、インドア派な自分にはどうも気疲れするものにしか見えない。
「そっか、じゃあ、ドロップから行ってみよう~!」
「わかりました。」
彼女が指さしたのは、巨大な塔のようなもの。詳しくは知らないが、この遊園地の中で一番高い建物ではなかろうか。正式名称は、ヨルミィ・ドロップ。ゆっくりと椅子が上空まで登って行き、最上階に登った所でたたき落とす。拷問器具のようなアトラクションだ。
「さあ、急げ急げ、遊べる時間は限られてるよ!」
「は、はい!」
彼女に手を引かれて、どんどんアトラクションの方へ連れて行かれる。手を繋げたのは嬉しいけれど、運動不足で彼女の走るペースに全く合わせられない。
「とうちゃーく。…大丈夫?」
「はぁ…はぁ…だ、大丈夫です…」
まったく、我ながら情けない。彼女はせいぜい小走り程度だったというのに、自分はほぼ全力疾走だ。
「そか…並ぼっか。」
「は、はい…」
彼女と一緒にアトラクションに並ぶ。ふー、ふー、と息を整えていると、何か彼女の様子がいつもと違う事に気が付いた。こういう時、普段なら彼女は楽しそうに世間話をこちらに振ってくるのだが、今日は何故か何も言っていない。どうしたものかと思って、顔を上げた。
「………」
彼女はこちらを見ていたが、俺と視線を合わせると、ハッとなってそっぽを向いた。嫌われてるのか?と一瞬思ってしまったが、違った。
「あの、谷日さん?」
「……あっ、な、何かな?」
彼女が戸惑っている姿は初めて見たかもしれない。
「何か、困り事でもありましたか?」
「……ごめん。気にかけちゃったかな。私が連れ回したせいで、君、今疲れてるでしょ。遊園地で遊ぶなんて余計な事しないで、小説を書かせてあげれば良かったかなって…」
そう言って彼女はしょんぼりする。そうか、俺があんまり疲れてるもんだから、責任を感じさせてしまったのか。
「…そんな事無いですよ。疲れてるのは俺の運動不足のせいですし。貴女は気にする事ありません。」
全くその通り。なんでろくに運動してこなかったのだろう。俺。
「でも…」
「それに。貴女が来なかったら、きっと俺は退屈していた。小説だけ書いて、また家に帰るだけ。それなら、ちょっとくらい疲れたって、貴女と遊んだ方が何倍も楽しいです。」
もちろん、彼女と一緒に小説を書く選択もあっただろう。けれど、せっかくここまで来てくれたのだから。俺も彼女に応えたいと思って、思いを伝えた。
「…ありがと。吉住君、優しいんだね。」
「い、いやいや。谷日さんには及びませんよ。」
自分の小説の為だけに、ここまでわざわざ来てくれるんだから、彼女には感謝しなくてはいけない。
『次のお客様。こちらへお越しくださいませ。』
呼び出しのアナウンスが鳴る。俺と谷日さんはチケットを見せ、二人並んで隣同士の椅子に座り込む。他の席にもどんどん人が座って行き、満席になった所で機械が上へと動き出した。ゴウンゴウンという音と共に、身体が空へと持ち上げられていく。
「わっ、あがったあがった。」
「ひいっ!?」
彼女に夢中で気付かなかったが、いつの間にか恐ろしい程の高さになっていた。園内を全て見渡せる所か、遠くの街まで見える程に持ち上がっている。
「怖い?手繋ごっか?」
「え?あ、お、お願いしま…」
ゴトン。
そして。頂上へ辿り着いた。俺が彼女に握手をお願いしようとした所で、待ってました!リア充め、爆発しろ!と言わんばかりにアトラクションが急降下を始める。
「うおわぁぁぁぁぁ!?!?」
「きゃぁぁぁぁぁっ!!!!」
絶望的な男性の悲鳴と、嬉々とした女性の悲鳴。機械は上がったり下がったりして三半規管をめっちゃくちゃにかき回し、吹き抜ける突風が髪をバッサバッサと巻き上げる。やっぱこれ、拷問だ…
降りる頃には、俺の精神はガタガタに破壊されていて、歩く度にふらついて気分はげんなりしていた。対照的に、彼女はどこか楽しそうでるんるんと喜んでいた。
「お疲れ様~。まだ一つ目だけど、少し休憩しよっか。」
「そ、そうですね…」
彼女は元気だってのに、俺は本当に情けない。男として…というか人間として、自分はかなり劣っている存在な気がする。
「吉住君、アイスココア飲む?」
「い、いただきます…」
普段叫びなれてないもんだから、喉が乾いたように痛かった。アイスココアは喉から全身にじんわりと広がって、疲れた身体を癒してくれた。
「いい飲みっぷり。…さて、吉住君。これからどんどん回るつもりだけど…ついてこれる?」
「……大丈夫です。どんどん行きましょう!」
この手の絶叫ものは苦手だけれども。彼女となら、乗り越えていける気がする。作家として。いや。人間として、成長していけるかもしれない。そんな気持ちで、彼女とのデートに挑むのだった。
「た、た、たに…谷日さん!?」
彼女の姿を確認してから理解が追いつくまで、おおよそ5秒ほどかかった。なんでここにおんねん。というツッコミと、きてくれたの、嬉しい!という感激の二つが絶妙に入り交じって、困惑した俺の顔に浮かび上がっていた。
「やっぱりここにいた。隣、座っても良い?」
「も、もちろん良いですけど…え…な、なんで…?」
呂律が回らない、というか舌が台詞に追いついてくれない。彼女はそんな俺を見て小さく笑って、隣の椅子に座り込む。
「気になったから着いてきちゃった。駄目だったかな?」
「だ、ダメじゃないですけど…」
今はまだ平日の真昼間だ。こんな時間から遊園地に一人で来ているなどかなりの暇人だ…と周りの人に思われた事だろう。というか、彼女の正体がますます気になる。彼女、実は怪しい組織の頭領だったりしないよな…?
「ふふ。ねね、君は遊園地で遊んだりしないの?」
ぐさっ。一番聞かれたく無いことを真っ先に聞かれてしまった。
「い、いや、一人で遊ぶのも変ですし…ここで小説でも書いてた方が良いかなって…」
ぼそぼそいいつつ下を向いてしまう。彼女はどんな顔をしているのか分からなかったが、少し間を置いて、彼女は言葉を紡いだ。
「ふーん。じゃあ、私が一緒に回ってあげる。今日は書かなくても良いから、遊園地で遊んでみない?」
え?
谷日さんと、
回る…?
「………」
「おーい、吉住君?」
それってつまり、谷日さんと遊園地でデートする…ということか…?
「大丈夫~?」
「………はっ!ご、ごめんなさい。良いんですか?俺なんかと一緒で…」
「うん、もちろん良いよ。その為に来たんだし。」
その為、と言われてドキッとしたが、恐らくこれも、前回の料理と同じように、小説に携わる「何か」があるのだろう。だとしたら、嬉しいような残念なような。ただ、彼女と行動するにあたって、一つだけ問題点がある。
「ありがとうございます。…ただ、あんまり他の人には見つからないようにお願いできますか?」
今は学校の行事中。彼女と一緒に行動しているのが見つかったら、何かしら噂を立てられる事もあるだろう。最も、学校ではそんなに目立っていないし良いとは思うのだが。
「りょーかい。任せといて。さっ、準備して行こ行こ~」
「は、はい!」
という訳で、彼女の突然の来訪で俺は遊園地を回る事になった。ちなみにだが、彼女はいつものスーツ姿ではなく、可愛らしい私服だ。女子の服装など全く分からないが、彼女のセンスの良さだけは、素人の俺でも伺えた。
「さて、どこから回ろっか?」
「そうですね、貴女の好きなものからで良いですよ。」
自分はこれと言って、乗りたい乗り物は無い。遊園地、面白いもんいっぱいあるだろー!というツッコミもあるだろうが、インドア派な自分にはどうも気疲れするものにしか見えない。
「そっか、じゃあ、ドロップから行ってみよう~!」
「わかりました。」
彼女が指さしたのは、巨大な塔のようなもの。詳しくは知らないが、この遊園地の中で一番高い建物ではなかろうか。正式名称は、ヨルミィ・ドロップ。ゆっくりと椅子が上空まで登って行き、最上階に登った所でたたき落とす。拷問器具のようなアトラクションだ。
「さあ、急げ急げ、遊べる時間は限られてるよ!」
「は、はい!」
彼女に手を引かれて、どんどんアトラクションの方へ連れて行かれる。手を繋げたのは嬉しいけれど、運動不足で彼女の走るペースに全く合わせられない。
「とうちゃーく。…大丈夫?」
「はぁ…はぁ…だ、大丈夫です…」
まったく、我ながら情けない。彼女はせいぜい小走り程度だったというのに、自分はほぼ全力疾走だ。
「そか…並ぼっか。」
「は、はい…」
彼女と一緒にアトラクションに並ぶ。ふー、ふー、と息を整えていると、何か彼女の様子がいつもと違う事に気が付いた。こういう時、普段なら彼女は楽しそうに世間話をこちらに振ってくるのだが、今日は何故か何も言っていない。どうしたものかと思って、顔を上げた。
「………」
彼女はこちらを見ていたが、俺と視線を合わせると、ハッとなってそっぽを向いた。嫌われてるのか?と一瞬思ってしまったが、違った。
「あの、谷日さん?」
「……あっ、な、何かな?」
彼女が戸惑っている姿は初めて見たかもしれない。
「何か、困り事でもありましたか?」
「……ごめん。気にかけちゃったかな。私が連れ回したせいで、君、今疲れてるでしょ。遊園地で遊ぶなんて余計な事しないで、小説を書かせてあげれば良かったかなって…」
そう言って彼女はしょんぼりする。そうか、俺があんまり疲れてるもんだから、責任を感じさせてしまったのか。
「…そんな事無いですよ。疲れてるのは俺の運動不足のせいですし。貴女は気にする事ありません。」
全くその通り。なんでろくに運動してこなかったのだろう。俺。
「でも…」
「それに。貴女が来なかったら、きっと俺は退屈していた。小説だけ書いて、また家に帰るだけ。それなら、ちょっとくらい疲れたって、貴女と遊んだ方が何倍も楽しいです。」
もちろん、彼女と一緒に小説を書く選択もあっただろう。けれど、せっかくここまで来てくれたのだから。俺も彼女に応えたいと思って、思いを伝えた。
「…ありがと。吉住君、優しいんだね。」
「い、いやいや。谷日さんには及びませんよ。」
自分の小説の為だけに、ここまでわざわざ来てくれるんだから、彼女には感謝しなくてはいけない。
『次のお客様。こちらへお越しくださいませ。』
呼び出しのアナウンスが鳴る。俺と谷日さんはチケットを見せ、二人並んで隣同士の椅子に座り込む。他の席にもどんどん人が座って行き、満席になった所で機械が上へと動き出した。ゴウンゴウンという音と共に、身体が空へと持ち上げられていく。
「わっ、あがったあがった。」
「ひいっ!?」
彼女に夢中で気付かなかったが、いつの間にか恐ろしい程の高さになっていた。園内を全て見渡せる所か、遠くの街まで見える程に持ち上がっている。
「怖い?手繋ごっか?」
「え?あ、お、お願いしま…」
ゴトン。
そして。頂上へ辿り着いた。俺が彼女に握手をお願いしようとした所で、待ってました!リア充め、爆発しろ!と言わんばかりにアトラクションが急降下を始める。
「うおわぁぁぁぁぁ!?!?」
「きゃぁぁぁぁぁっ!!!!」
絶望的な男性の悲鳴と、嬉々とした女性の悲鳴。機械は上がったり下がったりして三半規管をめっちゃくちゃにかき回し、吹き抜ける突風が髪をバッサバッサと巻き上げる。やっぱこれ、拷問だ…
降りる頃には、俺の精神はガタガタに破壊されていて、歩く度にふらついて気分はげんなりしていた。対照的に、彼女はどこか楽しそうでるんるんと喜んでいた。
「お疲れ様~。まだ一つ目だけど、少し休憩しよっか。」
「そ、そうですね…」
彼女は元気だってのに、俺は本当に情けない。男として…というか人間として、自分はかなり劣っている存在な気がする。
「吉住君、アイスココア飲む?」
「い、いただきます…」
普段叫びなれてないもんだから、喉が乾いたように痛かった。アイスココアは喉から全身にじんわりと広がって、疲れた身体を癒してくれた。
「いい飲みっぷり。…さて、吉住君。これからどんどん回るつもりだけど…ついてこれる?」
「……大丈夫です。どんどん行きましょう!」
この手の絶叫ものは苦手だけれども。彼女となら、乗り越えていける気がする。作家として。いや。人間として、成長していけるかもしれない。そんな気持ちで、彼女とのデートに挑むのだった。
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