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42話「魔王襲来」
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それから、数日後。ついに、その日はやってきた。トモヤ達が目標としている相手、魔王。今宵、トモヤ達は意外な形で、それと相対する事になる。トモヤ達はそんな事もいざ知らず、いつもの様にのんびりと酒場で過ごしていた。
「それでね、スフレったら、私の身体をこんなふうに…」
「ぎゃー!それ無し!なしです!」
トレファはすっかり痴女キャラに落ち着いてしまったのか、最近は自ら痴態を晒したりそれをトモヤに話したりしている。ウンディーネの時の悪影響がこんな所に…とトモヤはものすごーく反省するのだった。
「ははは。…そう言えば、トモヤ宛に手紙が届いていたが…もう読み終えたか?」
「ん?いや。読んでないな。誰からだ?」
「差出人は不明だ。ただ、トモヤ宛と書かれているだけだ。」
イチゴはそう言うと、ポストに届いていた手紙を取り、トモヤへと差し出した。トモヤはそれを受け取って、一通り文を読み上げる。
『トモヤ殿。突然の御無礼、お詫び申し上げたい。私の名はデストラクト=イナラム。この度、貴殿にある事を頼み申したく、送らせて頂いた。どうか、話を聞いて頂けないだろうか。』
「…デストラクト=イラナム…?誰だそれ?」
「ええっ!?と、トモヤさん、知らないんですか!?イラナムはこの世界の魔物を統括する王、魔王の事ですよ!?」
「ええええええっ!?ま、魔王からの手紙!?」
その言葉に、ギルドにいたメンバー達もビクッと反応して、トモヤ達の方を見る。魔王からの直々のお願い。それは一体何なのであろうか。冒険者達は、恐ろしいような気になるようなで、次々にトモヤの元へと集まっていく。
────
「そ、それで!何が書いてあったんですか!?」
話を聞き付けたギルドマスター、ソニヤも彼の元へと向かう。4人は手紙を読み終えて、なんとも言えない表情で、冒険者達と共に考え込んでいた。
「それが…」
手紙の内容は簡単だった。魔王軍は、これから人間界への進出を止めて魔界で大人しく暮らす事にしたらしい。なので、これからはいたずらに魔物の命を奪う事をやめて欲しい、との事だった。既に他のギルドは魔王軍の力を恐れて屈服し、その条件を飲んでいるらしいが、テュールラグナロクはまだ降伏を認めていないらしいので、一番強力な軍師であるトモヤに向けて、手紙をあてたらしい。
「…なるほど…納得です…確かに、それなら条件を飲むより他に最善の策は無いでしょう。皆さんも、それで納得して頂けますか…?」
「……」
「…うーむ…」
冒険者達は、直ぐには「はい」とは言えなかった。確かに、上の者達はそれで良いかもしれない。大金を稼ぎ、残った資産だけで暮らして行けるだろう。だが、冒険者達も個々は人間。様々な思想を持っている者達だ。例えば、この仕事で生計を立てているもの。戦闘しか取り柄のない人間から、魔物退治を取り上げればどうなるか。当然その人物は路頭に迷う。例えば、親族を魔物に殺された者。復讐のためにこの仕事に着いたのに、それを果たせずして生きていくことが、どれ程辛い事か。下の者は、下の者なりに同意には苦悩するものである。
「…罠の可能性もあります。だからこそ、提案があるのですが、宜しいですか?」
「…どうぞ。トモヤさん、貴方は我がギルドの軍師ですから。」
「ありがとうございます。…魔王の誠意を試します。魔王に直接出向いて貰って、話をしたいのです。ただ…その為は、魔王をこの町に迎え入れなくてはならないのです。」
その声を聞いた途端に、冒険者達がどよめき出す。魔王を町の中にいれる。それは、飢えた猛獣を肉がどっさりと置かれた部屋の中に入れるようなものである。そのあまりの愚策に、冒険者のひとりが声を荒らげる。
「トモヤ!それはおかしいと思うぜ!もし魔王の野郎がそれで攻め込んできたら…!この町はおしまいだぞ!」
「…ああ。分かっている。だが…誠意には誠意を持って答えなくてはならない。魔王が本当に和解する気でいるなら…町の中まで迎え入れるべきだ。」
「っ…それはそうだが…」
「…私もそれ、賛成だな。」
一人の冒険者が名乗り出る。魔物に親を殺され、敵討ちのためにギルドへと参入した冒険者。ヘレナ=マリナ。彼女はトモヤの元へと行き、皆に語りかける。
「私も…魔王と話し合うべきだと思う。もし本当に和解できるなら…私はそうしたい。私は親を魔物に殺された。…今でも憎んでいる。でも…復讐よりも、その方が良いと思うの。」
冒険者達は騒然とした。誰よりも魔物を憎んでいたはずの彼女が、真っ先にトモヤの提案に乗ったのだから。
「…もし、和解する気が無いならその時は…」
「ああ。お前の考えている様に、思いっきりぶっ飛ばして良い。」
トモヤは自信ありげにそう言うと、再び皆の方を見て、話す。
「もし、不平不満があるのなら俺が聞く。俺と、仲間達と、皆で、対策を考える。…だから、今は俺の作戦に乗ってくれないか?魔王達と交渉して、この世界に真の平和をもたらしたいんだ。」
冒険者達は、それでも迷っていた。トモヤについて行けば、確かに真の平和をものにすることが出来るかもしれない。だが、魔王が決別してしまえば、それこそ希望の無い戦いを強いられる事になる。人生を賭した、一世一代の大博打だ。
「なんだかよくわかんねえけど…俺は乗るぜ。」
と、真っ先に言ったのは。とても懐かしい声。初めてこの世界で出会った、巨大なハゲ頭の敵。コザソクの兄貴分、コッザだ。シジナ獄で懲罰を受け、Fランク冒険者として、再びスタートを始めていた所だった。
「…お前、脱獄したのか?」
「ちげぇわ!きちんと罰は受けてきた。もう悪に堕ちる気はねぇよ。…トモヤとか言ったな。あん時の嬢ちゃんもそうだが…立派になったな。あん時ズタボロにされた奴に命じられるのは嫌だが…俺のこの命、町のために使えるなら本望よ。コザソク!お前もそうだろ!?」
「う、うっす!自分も、この町の為に頑張りたいっす!」
「つー事だ。まずは二人。宜しく頼むぜ。」
ハゲ頭の小悪党は、新調したハンドアックスを持って、二ニッと白い歯を見せて笑う。スフレもまた、彼の成長を見て、なんだか感慨深さを感じる。
「ど、どうするよ…」
「俺は行くぞ。」
「えっ!い、行くの…!?」
冒険者達は、少しずつ、その勇気を振り絞ってトモヤ達の元へと向かって行く。魔王は恐ろしいが。それよりも。この町が、ハルバトルソが大好きだから。冒険者達は、この町のために立ち上がった。
「…トモヤさん、全員、参加するみたいですよ。」
「だな。…ソニヤさん、このギルドメンバー全員で、魔王と対面しますよ。魔王に直接会いに来るように、伝えて貰えますか?」
「……わかりました。貴方達の勇気を信じて…手紙を送らせて頂きます!」
…これで、準備は整った。冒険者達と、魔王軍。彼等は和解の道を進むのか。それとも、互いに滅ぼし合う道を進むのか。
運命は、ふたつにひとつだ。
「それでね、スフレったら、私の身体をこんなふうに…」
「ぎゃー!それ無し!なしです!」
トレファはすっかり痴女キャラに落ち着いてしまったのか、最近は自ら痴態を晒したりそれをトモヤに話したりしている。ウンディーネの時の悪影響がこんな所に…とトモヤはものすごーく反省するのだった。
「ははは。…そう言えば、トモヤ宛に手紙が届いていたが…もう読み終えたか?」
「ん?いや。読んでないな。誰からだ?」
「差出人は不明だ。ただ、トモヤ宛と書かれているだけだ。」
イチゴはそう言うと、ポストに届いていた手紙を取り、トモヤへと差し出した。トモヤはそれを受け取って、一通り文を読み上げる。
『トモヤ殿。突然の御無礼、お詫び申し上げたい。私の名はデストラクト=イナラム。この度、貴殿にある事を頼み申したく、送らせて頂いた。どうか、話を聞いて頂けないだろうか。』
「…デストラクト=イラナム…?誰だそれ?」
「ええっ!?と、トモヤさん、知らないんですか!?イラナムはこの世界の魔物を統括する王、魔王の事ですよ!?」
「ええええええっ!?ま、魔王からの手紙!?」
その言葉に、ギルドにいたメンバー達もビクッと反応して、トモヤ達の方を見る。魔王からの直々のお願い。それは一体何なのであろうか。冒険者達は、恐ろしいような気になるようなで、次々にトモヤの元へと集まっていく。
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「そ、それで!何が書いてあったんですか!?」
話を聞き付けたギルドマスター、ソニヤも彼の元へと向かう。4人は手紙を読み終えて、なんとも言えない表情で、冒険者達と共に考え込んでいた。
「それが…」
手紙の内容は簡単だった。魔王軍は、これから人間界への進出を止めて魔界で大人しく暮らす事にしたらしい。なので、これからはいたずらに魔物の命を奪う事をやめて欲しい、との事だった。既に他のギルドは魔王軍の力を恐れて屈服し、その条件を飲んでいるらしいが、テュールラグナロクはまだ降伏を認めていないらしいので、一番強力な軍師であるトモヤに向けて、手紙をあてたらしい。
「…なるほど…納得です…確かに、それなら条件を飲むより他に最善の策は無いでしょう。皆さんも、それで納得して頂けますか…?」
「……」
「…うーむ…」
冒険者達は、直ぐには「はい」とは言えなかった。確かに、上の者達はそれで良いかもしれない。大金を稼ぎ、残った資産だけで暮らして行けるだろう。だが、冒険者達も個々は人間。様々な思想を持っている者達だ。例えば、この仕事で生計を立てているもの。戦闘しか取り柄のない人間から、魔物退治を取り上げればどうなるか。当然その人物は路頭に迷う。例えば、親族を魔物に殺された者。復讐のためにこの仕事に着いたのに、それを果たせずして生きていくことが、どれ程辛い事か。下の者は、下の者なりに同意には苦悩するものである。
「…罠の可能性もあります。だからこそ、提案があるのですが、宜しいですか?」
「…どうぞ。トモヤさん、貴方は我がギルドの軍師ですから。」
「ありがとうございます。…魔王の誠意を試します。魔王に直接出向いて貰って、話をしたいのです。ただ…その為は、魔王をこの町に迎え入れなくてはならないのです。」
その声を聞いた途端に、冒険者達がどよめき出す。魔王を町の中にいれる。それは、飢えた猛獣を肉がどっさりと置かれた部屋の中に入れるようなものである。そのあまりの愚策に、冒険者のひとりが声を荒らげる。
「トモヤ!それはおかしいと思うぜ!もし魔王の野郎がそれで攻め込んできたら…!この町はおしまいだぞ!」
「…ああ。分かっている。だが…誠意には誠意を持って答えなくてはならない。魔王が本当に和解する気でいるなら…町の中まで迎え入れるべきだ。」
「っ…それはそうだが…」
「…私もそれ、賛成だな。」
一人の冒険者が名乗り出る。魔物に親を殺され、敵討ちのためにギルドへと参入した冒険者。ヘレナ=マリナ。彼女はトモヤの元へと行き、皆に語りかける。
「私も…魔王と話し合うべきだと思う。もし本当に和解できるなら…私はそうしたい。私は親を魔物に殺された。…今でも憎んでいる。でも…復讐よりも、その方が良いと思うの。」
冒険者達は騒然とした。誰よりも魔物を憎んでいたはずの彼女が、真っ先にトモヤの提案に乗ったのだから。
「…もし、和解する気が無いならその時は…」
「ああ。お前の考えている様に、思いっきりぶっ飛ばして良い。」
トモヤは自信ありげにそう言うと、再び皆の方を見て、話す。
「もし、不平不満があるのなら俺が聞く。俺と、仲間達と、皆で、対策を考える。…だから、今は俺の作戦に乗ってくれないか?魔王達と交渉して、この世界に真の平和をもたらしたいんだ。」
冒険者達は、それでも迷っていた。トモヤについて行けば、確かに真の平和をものにすることが出来るかもしれない。だが、魔王が決別してしまえば、それこそ希望の無い戦いを強いられる事になる。人生を賭した、一世一代の大博打だ。
「なんだかよくわかんねえけど…俺は乗るぜ。」
と、真っ先に言ったのは。とても懐かしい声。初めてこの世界で出会った、巨大なハゲ頭の敵。コザソクの兄貴分、コッザだ。シジナ獄で懲罰を受け、Fランク冒険者として、再びスタートを始めていた所だった。
「…お前、脱獄したのか?」
「ちげぇわ!きちんと罰は受けてきた。もう悪に堕ちる気はねぇよ。…トモヤとか言ったな。あん時の嬢ちゃんもそうだが…立派になったな。あん時ズタボロにされた奴に命じられるのは嫌だが…俺のこの命、町のために使えるなら本望よ。コザソク!お前もそうだろ!?」
「う、うっす!自分も、この町の為に頑張りたいっす!」
「つー事だ。まずは二人。宜しく頼むぜ。」
ハゲ頭の小悪党は、新調したハンドアックスを持って、二ニッと白い歯を見せて笑う。スフレもまた、彼の成長を見て、なんだか感慨深さを感じる。
「ど、どうするよ…」
「俺は行くぞ。」
「えっ!い、行くの…!?」
冒険者達は、少しずつ、その勇気を振り絞ってトモヤ達の元へと向かって行く。魔王は恐ろしいが。それよりも。この町が、ハルバトルソが大好きだから。冒険者達は、この町のために立ち上がった。
「…トモヤさん、全員、参加するみたいですよ。」
「だな。…ソニヤさん、このギルドメンバー全員で、魔王と対面しますよ。魔王に直接会いに来るように、伝えて貰えますか?」
「……わかりました。貴方達の勇気を信じて…手紙を送らせて頂きます!」
…これで、準備は整った。冒険者達と、魔王軍。彼等は和解の道を進むのか。それとも、互いに滅ぼし合う道を進むのか。
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