イケメン仏様上司の夜はすごいんです 〜甘い同棲生活〜

番外編 2

6、夜のひととき 6

　胸の果実を舌で弄られる。転がされ、つつかれ、吸い上げられる。と同時に花芽を探り当てた指が、そこを執拗に擦り始めた。ミナを襲う刺激が強すぎて、体が痙攣し始める。

「……んんっ……ぅっ……ぁっ」
　
　体全身の細胞がざわついている。でもそれが、心地よい。注がれる快感に踊らされるように甘い声を響かせるミナ。さらにその快感を助長するかのように、裕紀の舌と指が攻め立ててくる。

　ああ、もう、だめっ……！！

　体の奥底から全身を貫くように快感が駆け抜け、ミナは高みへと昇った。

「……あぁっ！！」

　弾けるように体が弓形になる。

「はあっ……はあっ」

　頭が真っ白になって、荒い呼吸を整えるように、ただただ呼吸をするのみだ。ミナはぼんやりと天井を眺めていた。

　これが、イクってことなのかしら。

　気分が高揚していて、何もしてないのに達成感とあり得ないほどの快感を味わえる。まるで、一種のドラッグのようだ。

「気持ちよかった？」
「ええ……すごく……はぁっ……」

　ちゅ、と触れるように唇にキスされる。気持ちいい。もっとキスがしたい、そう思っても、ゆっくりと離れてしまった。寂しさを感じたが、他のことに一気に気を逸らされる。裕紀に下着を脱がされて、とろとろになった秘所を曝さらけ出されたのだ。

「凄く濡れてるね。……綺麗だよ、ミナ」
「あ……っ。見ないでよ……！」

　必死で隠そうとしても裕紀に手で退けられる。

「隠さなくていいから。……はぁ、早く食べてしまいたいけど、さすがに初めてだからね。ちょっと指でならすね」

　え、どこを。

　ミナが目で訴えるよりも先に、指が蜜裂を割って中へ入ってくる。

「んっ」

　裕紀の指は長い。その指がゆっくりと奥を探るように動く。膣の中で指が動いているのは不思議な感じがする。まるでお腹の中を、かき混ぜられているような。

　すると、指でミナの気持ちのいいところを探り当てられ、びくっと体が反応する。

「ここ、いいんでしょ？」
「え、あっ……んっ……っ」

　その刺激は言葉が出ないほどの快感。同じリズムでそこを刺激され続けて、腰が動く。意識的に振っているわけじゃないのに、揺れるのだ。

「あ……っ……ぅくっ……」

　足先から小刻みに震え始めて、体が震える。くちゅくちゅといやらしい音が響いて、より興奮が増す。もう、ミナは内側から湧き上がる快楽に抵抗できない。

「あぁっ……！！」

　再び快感の波に呑み込まれたミナは、全身で表現するかのように仰け反った。

「はあっ、はあっ……ユウキ……っ」
「ミナ」
　　
　裕紀はぎゅ、とミナの体を抱きしめた。ミナも彼を抱きしめ返す。

　裕紀がここにいる。私を抱きしめてくれている。それが、何よりも嬉しい。

　私は彼を求めていた。でも、自分が彼に求められているのかどうかはわからない。一時の想いだけで彼は人を抱かない、と思いたい。結局彼が、私のことをどう思っているのかわからないし、彼にとって私は一体何なのかもわからない。でも、私は、ただ流されてセックスをしているわけじゃない。

　彼の心が欲しい。ただ、それだけ。

　そんなことをぼんやり考えていると、裕紀に食べられるようにキスされる。それが気持ちがよくて、ごちゃごちゃしている考えなんて吹っ飛んでしまった。

　すると。

「んっ……！！」

　何か、大きな熱い塊が、中へ入り込んできた。

「あっ……っ」
「力、抜いて……」

　物凄い質量が、奥へ奥へ迫ってくる。じわじわとそこから快感が無尽蔵に生み出され始めて、きゅ、と膣が締まるのが自分でも分かった。ミナは耐えるようにぎゅっと裕紀を抱き締める。

「痛い？」
「……ちょっとだけ」

　裕紀の肉槍が入ったことが、嬉しい。ただ、ちくりと痛んだのは正直に言う。きっと処女幕が破れたのだろう。でも、嬉しいと思ってしまう。

「大丈夫？」
「大丈夫よ。むしろ、気持ちよすぎておかしくなりそうだわ」

　ふふっと笑うミナに、裕紀は深いため息をついた。

「はあ……。そんなこと言ったらだめでしょ。これでも相当我慢してるのに」
「え？　一体、何の我慢をしているの？」

　するとぐっと奥へ一気に突き進んできた。熱量が最奥に到達する。一瞬だけ奥を突かれたからか、ミナの体が跳ねた。

「あっ……」
「優しくしたい。でも、激しく奥を突いて、ミナをもっと乱れさせたい」

　少しだけ突かれただけでも、これほどまで震えてしまうのだ。もっと激しく突かれたら、どうなってしまうのだろう。不安はないわけではない。それでも、苦しそうに呟く裕紀を、少しでも解放してあげたい。

「……任せるわ」
「はは。……安心して。ちゃんと優しくするから」

　するとゆっくりと裕紀が動き出した。ゆっくりと奥へ響く振動が、たまらなく体を甘くする。裕紀の先ほどの言葉から、かなり力加減をしてくれているのだろう。

　気遣ってくれている、それだけでも凄く嬉しい。

「好き……」

　思わず呟いたミナに、裕紀が呻く。

「煽らないで。理性が飛ぶ」
「煽ってなんかないわ！　だって……ぅっ、私……っ、ずっとあなたが欲しいと思ってた……ぁっ。振り向いて欲しかったの……！　だって……んっ」

　本当のことだもの。

　口を塞がれて、言葉を呑み込まれた。突如、奥を力強く突き上げられる。先ほどよりも強い。びりびりと奥が甘く痺れて、突かれるごとに体がびくびく跳ね上がる。

「んっ……んっ……」

　今まで感じたことのない快感が、体全身を駆け巡り、早くも絶頂へと達しそうになる。唇が、少しだけ離れて、目が合う。切なそうに見つめる瞳に、胸がきゅっと苦しくなる。

「ユウキ……っ、好き……っ」
「はあっ……ミナ……ッ」

「あっ……だめっ……イクっ……」
「いいよ、イッて。俺も……一緒に」

　さらに腰の動きが速くなって、ミナの体を快感が駆け抜けた。