67 / 148
第2部1章 指と異端と癒し手と
062 レイヤー、盗人市場でぶらぶらする
しおりを挟む
「コスプレ」をした俺たちはとりあえず盗人市場と呼ばれる界隈をぶらつくことにした。
いきなり根堀葉掘り聞き込み調査をはじめてもしょうがない。だから、まずはそれっぽいところを観察しながらぶらついてみようというのが俺たちの方針だった。
盗人市場というのが表立ってアクセスできるところで一番うさんくさいところだという情報は宿のおばちゃんやアロさんに聞いてはいた。
数日うろついてわかったことだが、盗人市場は多少ガラの悪いヤツが多いだけで、盗品が売買されていたりすることはない。すくなくとも看板に堂々と「盗品あります」とか書いていたりはしない。当たり前といえば当たり前だ。
怪しげなにおいじたいはするが、歩いているだけではその臭いまではたどり着けない。
においといえば、良い匂いもしてくることがある。
その匂いは世界最古の職業と言われる女性が発している。
この界隈ではそこら中でおねえさんからおばあちゃんまで様々な年齢の方々がしなをつくって客を引いている。
胸元あらわな服装でこちらにウインクとかしてくるおねえさんを見ると、情けないことに視線が自然とそちらに向かってしまう。
「用心棒のチンピラ」役として最後尾を歩いていてよかったと思う。
こんな姿を見られたらミカに幻滅されてしまう。
俺たちは毎日どこかの酒場に立ち寄った。
「用心棒のチンピラ」がテーブルの周りで立っている横で「不良のボンボン」の一行は酒を飲み、寄ってきた奴にはおごってやる。無礼な態度で「坊っちゃん」や「お嬢様」にからんできたやつは「チンピラ」が立ちはだかる。そして、夜遅く帰る。
こんな日々が1週間ほど続いた。
いくら溶け込むといっても、このままじゃ埒が明かないと、相談していたある日、ようやく裏社会っぽい場面に遭遇した。
酒場の看板をかかげながらも扉が閉められている建物、その中から歓声と怒号が聞こえてきたのだ。
入り口に門番らしき体格の良い男が座っている。
チュウジが扉に近づこうとすると、男はすっと立ち上がる。
「用心棒のチンピラ」はマンガやテレビドラマを必死に思い出しながら、「坊っちゃん」を見下ろす門番に「ガンをとばす」。
「今日は定休日でして」
「楽しそうな声が聞こえるのが気になってな」
「貸し切りってことですよ。またの機会をお待ちしております」
大男は丁寧ながらも取り付く島もない。
〈暴れるか?〉
チュウジをちらっと見る。
手でこちらの動きを制する。俺はガンをとばしながらも大人しくしている。
タイミングが良いことにちょうど先日酒場でおごってやった男の一人が通りかかった。チンピラこと俺は暴れなくて済みそうでちょっとほっとする。
「坊っちゃん、この前はごちそうさまでした。今日は何をして遊ばれるので」
「この酒場から何か良い匂いと声がしてきてな。ボクがこういう賑やかなところを好きなのは知ってるだろう?」
チュウジが普段とはまったく異なる口調で答えている。
〈こいつ、普通に喋れるんだよな。てっきり生まれた時から「我は暗黒神の申し子なり」とか言ってたんだと思ってたわ〉
チュウジが一人称「我」以外を使うところをみる度に俺の頭には同じようなことが浮かび上がる。
通りがかった男に笑顔で返事をしたチュウジは後ろを振り返るとサゴさんにアゴをしゃくって合図を送る。
サゴさんはチュウジに一礼してから大男に近づくと、耳打ちしてその手に何かをつかませる。
「きたねぇところですが、坊ちゃまがご覧になりたいようでしたら」
2人の会話をきき、さらに金までつかまされた門番の大男の態度はころりと変わって扉を開けてくれる。
中は通常通りに営業している酒場だったが、ホールの真ん中に人の輪ができているところが普通とは異なる。
この人の輪が歓声と怒号の発生源であった。
中でボクシングみたいなことをやっているようだ。
倒れた側が立ち上がる前に思いっきり足払いをかけたり、お互いに蹴り合っていたりもしたので、キックボクシングあるいは総合格闘技とかいったほうが良いのかもしれない。
ただ、キックボクシングというには足技のキレはなく、総合格闘技というには洗練されていない。
一番正確な表現は……ケンカの見世物かもしれない。
サゴさんはカウンターに行き、飲み物を注文する。
俺はその間にご主人さま役のチュウジとミカのためにテーブルを確保する。
ワインを入れた小さな陶器の瓶とを手にしたサゴさんと人数分マイナス1の陶器のグラスを手にしたサチさんがやってくる。
マイナス1である用心棒のチンピラこと俺はテーブルの横で腕組みして立ったまま、人の輪を眺める。
俺たちはここに通い詰めた。
チュウジは何試合かごとに金を賭けていた。自分が賭けた相手が勝つと、テーブルに呼んで酒を振る舞った。また、酒に釣られた人間が寄ってくると、そいつが横柄な態度を取らない限り色々と話を聞いていた。
ミカはチュウジの横でキャーキャー言ったり、歓声を上げたりしていた。
あんまり演技がうまいとは言えないが、観衆は酔っ払い中心だ。溶け込んでいる。
サチさんは落ち着いた服装の彼女は不良ボンボンの軽薄な彼女とその教育係という役どころである。チュウジが飲みすぎそうになっているところをなだめたり、ミカが酒を飲もうとするのを「お嬢様」と呼びかけてとめる。
俺は別の酒場でもやっていたように横に突っ立って、「ご主人さま」に無礼な口を聞いた酔っ払いを何人か放り出すことに専念した。普段だったら、自分に非があろうとなかろうと謝って相手をなだめるのだが、今は用心棒のチンピラ、ロールプレイ中である。申し訳ないが、膝蹴りしたり頭突したり、腹にパンチしたりしてつまみ出している。
放り出す度に門番役の大男に金を渡して、酔っ払いが再度乱入してきて大騒ぎになることがないように気をつけていた。
「坊っちゃん」の一行はそれなりにこのいかがわしい酒場になじんできた。
◆◆◆
「貴様、あれに出られるか?」
宿に戻ってきた夜、寝室でチュウジが俺に問いかけた。
あれというのは人の輪の中でおこなわれている殴り合いのことである。
「なんで、あんなもんに?」
「不良の子弟は多少悪目立ちしないといけないだろう。近づく者に酒をおごったり、からんだやつをつまみだしたりしているだけだと時間がかかる」
「言わんとすることはわからないでもないが、負けたら……」
「死には死ないし、負けて戻ってきたら足蹴にして冷酷な不良子弟を演出するのに使えるだろう」
「じゃあ勝ったら?」
「金貨でも顔に投げつけてやる」
「もらって良いのか?」
「良いわけなかろう。あとで返せ」
俺の配役はあまりにも不憫すぎる。
俺はサゴさんにすがりつくように目配せをする。
「まぁ、リスクとリターンを考えたら、悪い行動でもなさそうですね」
俺が殴られることはリスクとして考えると許容範囲らしい。
たしかに死ぬわけではないけど……。
「大丈夫ですよ、君ならば。結構、死線をくぐり抜けてきたでしょう」
サゴさんが俺の肩に手を置いてにっこりと微笑む。
この人は、人を安心させるのがうまいもんだ。
「シカタよりもミカ殿のほうが反対しそうだが……貴様も説得に参加するのだぞ」
翌朝、案の定、ミカには反対された。
当たり前といえば当たり前なのかもしれないが、人を治すのが仕事なサチさんも反対のようだ。
「たださ、もう調査開始から3週間過ぎて、タケイさんたちも俺たちも何もつかんでないしね……」
すでに依頼を受けてから調査期間の4分の3が過ぎている。
この3週間で新しい行方不明者こそ出ていないものの以前に行方不明になった者たちは帰ってきてはいない。
何も報告できることがないことを報告しにいくと、ルーマンさんは怒ったりしないものの眼を伏せてしまう。
「だから、ここでやれることをやっておきましょうということです」
「それでも怪我したら、どうするんですか? 調査の最中だし、こんな事件が起こってるときに人前では治せないんですよ」
「シカタなら大丈夫だ。案外こいつは図太いからな」
「でも……」
「だそうですぜ、お嬢様。坊っちゃんのお墨付きですぜ」
食い下がるミカを俺はチンピラ役の喋り方でなだめる。
「……わかった。だから、その喋り方やめて。あたし、普段のシカタくんのほうが良いよ」
「ええ、ええ、はやく君の横を歩けるようにがんばるってことだよ。あ、でも後ろから見るミカさんの姿もまた……」
(素敵だよ)と言葉を継ぐ前にほっぺたをみーっと引っ張られて口を封じられてしまう。
「では、参りましょうか。坊ちゃま、お嬢様」
サゴさんが促すと、俺たちはいつものように酒場へと向かった。
いきなり根堀葉掘り聞き込み調査をはじめてもしょうがない。だから、まずはそれっぽいところを観察しながらぶらついてみようというのが俺たちの方針だった。
盗人市場というのが表立ってアクセスできるところで一番うさんくさいところだという情報は宿のおばちゃんやアロさんに聞いてはいた。
数日うろついてわかったことだが、盗人市場は多少ガラの悪いヤツが多いだけで、盗品が売買されていたりすることはない。すくなくとも看板に堂々と「盗品あります」とか書いていたりはしない。当たり前といえば当たり前だ。
怪しげなにおいじたいはするが、歩いているだけではその臭いまではたどり着けない。
においといえば、良い匂いもしてくることがある。
その匂いは世界最古の職業と言われる女性が発している。
この界隈ではそこら中でおねえさんからおばあちゃんまで様々な年齢の方々がしなをつくって客を引いている。
胸元あらわな服装でこちらにウインクとかしてくるおねえさんを見ると、情けないことに視線が自然とそちらに向かってしまう。
「用心棒のチンピラ」役として最後尾を歩いていてよかったと思う。
こんな姿を見られたらミカに幻滅されてしまう。
俺たちは毎日どこかの酒場に立ち寄った。
「用心棒のチンピラ」がテーブルの周りで立っている横で「不良のボンボン」の一行は酒を飲み、寄ってきた奴にはおごってやる。無礼な態度で「坊っちゃん」や「お嬢様」にからんできたやつは「チンピラ」が立ちはだかる。そして、夜遅く帰る。
こんな日々が1週間ほど続いた。
いくら溶け込むといっても、このままじゃ埒が明かないと、相談していたある日、ようやく裏社会っぽい場面に遭遇した。
酒場の看板をかかげながらも扉が閉められている建物、その中から歓声と怒号が聞こえてきたのだ。
入り口に門番らしき体格の良い男が座っている。
チュウジが扉に近づこうとすると、男はすっと立ち上がる。
「用心棒のチンピラ」はマンガやテレビドラマを必死に思い出しながら、「坊っちゃん」を見下ろす門番に「ガンをとばす」。
「今日は定休日でして」
「楽しそうな声が聞こえるのが気になってな」
「貸し切りってことですよ。またの機会をお待ちしております」
大男は丁寧ながらも取り付く島もない。
〈暴れるか?〉
チュウジをちらっと見る。
手でこちらの動きを制する。俺はガンをとばしながらも大人しくしている。
タイミングが良いことにちょうど先日酒場でおごってやった男の一人が通りかかった。チンピラこと俺は暴れなくて済みそうでちょっとほっとする。
「坊っちゃん、この前はごちそうさまでした。今日は何をして遊ばれるので」
「この酒場から何か良い匂いと声がしてきてな。ボクがこういう賑やかなところを好きなのは知ってるだろう?」
チュウジが普段とはまったく異なる口調で答えている。
〈こいつ、普通に喋れるんだよな。てっきり生まれた時から「我は暗黒神の申し子なり」とか言ってたんだと思ってたわ〉
チュウジが一人称「我」以外を使うところをみる度に俺の頭には同じようなことが浮かび上がる。
通りがかった男に笑顔で返事をしたチュウジは後ろを振り返るとサゴさんにアゴをしゃくって合図を送る。
サゴさんはチュウジに一礼してから大男に近づくと、耳打ちしてその手に何かをつかませる。
「きたねぇところですが、坊ちゃまがご覧になりたいようでしたら」
2人の会話をきき、さらに金までつかまされた門番の大男の態度はころりと変わって扉を開けてくれる。
中は通常通りに営業している酒場だったが、ホールの真ん中に人の輪ができているところが普通とは異なる。
この人の輪が歓声と怒号の発生源であった。
中でボクシングみたいなことをやっているようだ。
倒れた側が立ち上がる前に思いっきり足払いをかけたり、お互いに蹴り合っていたりもしたので、キックボクシングあるいは総合格闘技とかいったほうが良いのかもしれない。
ただ、キックボクシングというには足技のキレはなく、総合格闘技というには洗練されていない。
一番正確な表現は……ケンカの見世物かもしれない。
サゴさんはカウンターに行き、飲み物を注文する。
俺はその間にご主人さま役のチュウジとミカのためにテーブルを確保する。
ワインを入れた小さな陶器の瓶とを手にしたサゴさんと人数分マイナス1の陶器のグラスを手にしたサチさんがやってくる。
マイナス1である用心棒のチンピラこと俺はテーブルの横で腕組みして立ったまま、人の輪を眺める。
俺たちはここに通い詰めた。
チュウジは何試合かごとに金を賭けていた。自分が賭けた相手が勝つと、テーブルに呼んで酒を振る舞った。また、酒に釣られた人間が寄ってくると、そいつが横柄な態度を取らない限り色々と話を聞いていた。
ミカはチュウジの横でキャーキャー言ったり、歓声を上げたりしていた。
あんまり演技がうまいとは言えないが、観衆は酔っ払い中心だ。溶け込んでいる。
サチさんは落ち着いた服装の彼女は不良ボンボンの軽薄な彼女とその教育係という役どころである。チュウジが飲みすぎそうになっているところをなだめたり、ミカが酒を飲もうとするのを「お嬢様」と呼びかけてとめる。
俺は別の酒場でもやっていたように横に突っ立って、「ご主人さま」に無礼な口を聞いた酔っ払いを何人か放り出すことに専念した。普段だったら、自分に非があろうとなかろうと謝って相手をなだめるのだが、今は用心棒のチンピラ、ロールプレイ中である。申し訳ないが、膝蹴りしたり頭突したり、腹にパンチしたりしてつまみ出している。
放り出す度に門番役の大男に金を渡して、酔っ払いが再度乱入してきて大騒ぎになることがないように気をつけていた。
「坊っちゃん」の一行はそれなりにこのいかがわしい酒場になじんできた。
◆◆◆
「貴様、あれに出られるか?」
宿に戻ってきた夜、寝室でチュウジが俺に問いかけた。
あれというのは人の輪の中でおこなわれている殴り合いのことである。
「なんで、あんなもんに?」
「不良の子弟は多少悪目立ちしないといけないだろう。近づく者に酒をおごったり、からんだやつをつまみだしたりしているだけだと時間がかかる」
「言わんとすることはわからないでもないが、負けたら……」
「死には死ないし、負けて戻ってきたら足蹴にして冷酷な不良子弟を演出するのに使えるだろう」
「じゃあ勝ったら?」
「金貨でも顔に投げつけてやる」
「もらって良いのか?」
「良いわけなかろう。あとで返せ」
俺の配役はあまりにも不憫すぎる。
俺はサゴさんにすがりつくように目配せをする。
「まぁ、リスクとリターンを考えたら、悪い行動でもなさそうですね」
俺が殴られることはリスクとして考えると許容範囲らしい。
たしかに死ぬわけではないけど……。
「大丈夫ですよ、君ならば。結構、死線をくぐり抜けてきたでしょう」
サゴさんが俺の肩に手を置いてにっこりと微笑む。
この人は、人を安心させるのがうまいもんだ。
「シカタよりもミカ殿のほうが反対しそうだが……貴様も説得に参加するのだぞ」
翌朝、案の定、ミカには反対された。
当たり前といえば当たり前なのかもしれないが、人を治すのが仕事なサチさんも反対のようだ。
「たださ、もう調査開始から3週間過ぎて、タケイさんたちも俺たちも何もつかんでないしね……」
すでに依頼を受けてから調査期間の4分の3が過ぎている。
この3週間で新しい行方不明者こそ出ていないものの以前に行方不明になった者たちは帰ってきてはいない。
何も報告できることがないことを報告しにいくと、ルーマンさんは怒ったりしないものの眼を伏せてしまう。
「だから、ここでやれることをやっておきましょうということです」
「それでも怪我したら、どうするんですか? 調査の最中だし、こんな事件が起こってるときに人前では治せないんですよ」
「シカタなら大丈夫だ。案外こいつは図太いからな」
「でも……」
「だそうですぜ、お嬢様。坊っちゃんのお墨付きですぜ」
食い下がるミカを俺はチンピラ役の喋り方でなだめる。
「……わかった。だから、その喋り方やめて。あたし、普段のシカタくんのほうが良いよ」
「ええ、ええ、はやく君の横を歩けるようにがんばるってことだよ。あ、でも後ろから見るミカさんの姿もまた……」
(素敵だよ)と言葉を継ぐ前にほっぺたをみーっと引っ張られて口を封じられてしまう。
「では、参りましょうか。坊ちゃま、お嬢様」
サゴさんが促すと、俺たちはいつものように酒場へと向かった。
0
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
如月さんは なびかない。~片想い中のクラスで一番の美少女から、急に何故か告白された件~
八木崎(やぎさき)
恋愛
「ねぇ……私と、付き合って」
ある日、クラスで一番可愛い女子生徒である如月心奏に唐突に告白をされ、彼女と付き合う事になった同じクラスの平凡な高校生男子、立花蓮。
蓮は初めて出来た彼女の存在に浮かれる―――なんて事は無く、心奏から思いも寄らない頼み事をされて、それを受ける事になるのであった。
これは不器用で未熟な2人が成長をしていく物語である。彼ら彼女らの歩む物語を是非ともご覧ください。
一緒にいたい、でも近づきたくない―――臆病で内向的な少年と、偏屈で変わり者な少女との恋愛模様を描く、そんな青春物語です。

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~
一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。
しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。
流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。
その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。
右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。
この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。
数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。
元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。
根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね?
そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。
色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。
……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる