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第1部1章 はじめてづくし
025 ゴブリン掃討戦その2
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俺たちに向かって5匹のゴブリンがやってくる。想定よりもちょっと多い。
剣と盾で武装したゴブリンA、棍棒を持ったゴブリンBとC、小さな弓を持っているゴブリンD、最後にナイフを二本持ったゴブリンE。
ゴブリンDが矢を放つ。
「あぶないっ!」
俺の方に飛んできた矢をミカさんが盾をかかげて防いでくれる。
ゴブリンAは盾を剣でがんがんと叩いて何かを叫んでいる。味方を鼓舞しているのか、それともこちらを威嚇しているのか。いや、たぶん両方だろう。
ゴブリンAの叫びに呼応してゴブリンBとC、Eが突っ込んでくる。
ゴブリンDは矢をつがえて、また俺を射ってきた。
兜の横を矢がかすめる。
キュッと心臓が縮まる気がする。
怖ぇ……。
ゴブリンは人間の子ども程度の背丈しかない。乱戦になると、こちらは飛び道具を使いづらい(まぁ、そもそも誰も持っていない)が、背丈の低いゴブリン側からすると上の方を狙っておけば誤射の可能性は低いのだろう。で、パーティーで一番背が高い俺は絶好の的……なのか?
怖い。こんなもの射たれ続けたらそのうち防具のないところに命中するに違いない。防具があるところだって、革の鎧では矢は貫通するのではないか?
そもそも尖ったものが顔に向かってくるというのは、こちらの世界に来る前の最後の嫌な記憶を思い起こさせる。そのせいもあってか怖くてたまらない。さっきから、俺の頭の中では「怖い」という単語が大人気ヘビーローテーション中だ。
それでも、精一杯の勇気を振り絞って俺は指示を出す。
「ミカさん、チュウジ! 弓を頼む。射たせるな!」
ミカさんとチュウジがゴブリンDのところに走る。剣と盾で武装したリーダー格のゴブリンAが射手を守ろうと2人の前に立ちはだかる。
俺とサゴさんはゴブリンB、C、Eを引き付けることになった。
ゴブリンBの棍棒の一撃を手斧で弾き飛ばす。この態勢からならゴブリンCを蹴り飛ばせるはずだ。
〈恐れるな。自分を捨てろ〉
イメージの通りにゴブリンCに前蹴りをいれる。
蹴り飛ばした相手はサゴさんがフォークで追撃してくれる。こいつの相手はサゴさんにまかせる。
華麗に受け止めるというわけにはいかなかったが、少なくとも最初の突進は防いだんだ。俺たちのやり方はうまく機能しているはずだ。
再び棍棒を振り下ろしてきたゴブリンBの一撃を斧の柄で受け止めると、そのままゴブリンBに膝蹴りを食らわす。
身長差のおかげで膝蹴りは容易にゴブリンBのアゴに入る。
同時に斧をぐるんと振り回してゴブリンEを牽制する。
膝から崩れ落ちるゴブリンBの脳天に斧の柄を垂直に落とし、追撃をくらわす。
ゴブリンBは昔テレビで見た五体投地の礼拝のような姿で倒れ込んだ。
すかさず背中に斧を振り下ろして打ち砕く。
足で背中を踏みつけながら、緑色の背中に深々と刺さった斧を引き抜く。
雄叫びが自然と腹から出てくる。
俺の前に残るのはナイフを二本振り回すゴブリンE。
俺の雄叫びに応じるかのように「ギャァァァァァー」と大きく叫ぶ。
やつの右手のナイフの一撃を斧で弾く。
左手のナイフは身を引いて避ける。
そのまま、小手をはめた腕で相手の顔を殴りつける。
バンザイの姿勢でバランスを崩したゴブリンEの胴体に脇の下あたりに斧を叩き込む。
ゴリッという手応え、ゴブリンEが悲鳴をあげる。
いける!
しかし……トドメを刺そうとした時に太ももがかーっと熱くなって俺の右膝はすとんと落ちた。
何が起こったんだ?
太ももに目をやる。
うわ、俺の太もも矢がささってるじゃん。
これ、痛くなるよね、やだなこわいな。
でも、まだゴブリンEは目の前だ。
「おおおぉー」
俺はもう一度叫ぶ。
目の前のゴブリンEに頭突きを食らわして、組み伏せる。
ナイフで刺されないように相手の腕を足で押しつぶす。
斧の柄で相手の首を押さえこむ。
空いている手で相手の顔を何度も殴りつける。
暴れて抵抗するゴブリンEが少し静かになってきたところでナイフを抜いて、やつの顔を滅多刺しにする。
痙攣するゴブリンEをさらに刺す。
ごめんな。でも、もう動くなよ、お前。頼むから、もう動かないでくれ。
ようやく動かなくなったゴブリンEをそのままにして、俺はのろのろと立ち上がる。
一度、膝が落ちたがなんとか立ち上がることが出来た。
まだ戦いは続いている。
右の太腿は無茶苦茶に熱くて歩きにくいが、まだ動ける。
近くにいるサゴさんはまだ戦っている。
サゴさんの加勢くらいならできる。ここでもう1匹倒せれば、あとは一気にたたみかけられる。
そう考えたときに今度は脇腹が熱くなった。
見ると矢が鎧を貫通していた。体にもろに刺さっているというわけではない。多分、かすめているだけだ。それなのに体がものすごく熱くなる。熱さに耐えられず身をよじると、ヒュンという音がして背中も熱くなる。背中の方はもろに刺さったっぽい。もう体中が熱くてたまらない。
矢の放たれた側を見ると、チュウジが三の矢をつごうとしていたゴブリンDの足をからめとったところだった。
鎖分銅に足を取られて転ぶゴブリンDに駆け寄ったチュウジは小さな弓をふみつぶして壊す。
飛び退いてから起き上がったゴブリンDは矢筒に残った矢を握りしめると、それを振り回している。
とりあえずこれ以上撃たれる心配はなくなったみたいだが、俺はどこまで動けるのだろうか。
気力を振り絞り、足を引きずりながら、サゴさんと戦っているゴブリンCの背後に回り、雄叫びをあげる。
ゴブリンCがこちらを向いたときにサゴさんのフォークがゴブリンCの太ももを突き刺す。
倒れ込んで這って逃げようとするゴブリンCの背中にサゴさんのフォークが、頭に俺の斧が叩き込まれた。
残り2匹。
「じっとしていてください。あとは私たちでなんとかします」
サゴさんは俺にそう言い残すと、ミカさん・チュウジVSゴブリンA・Dのところに走る。
〈大丈夫です〉
そう答えたつもりだったが、声は出ていなかったようだ。
大丈夫、俺はまだやれる。
ほら左足を出せ、次は右足だ。
でも、足は前に出てくれない。膝をついてしまう。
アドレナリンが出てるから熱いだけで済んでるけど、これ後でものすごく痛むんだろうな。
少しだけ、ほんの少しだけ休ませてもらおう。
俺はそのまま倒れ込む。
寝ながら特等席で観戦とは俺も偉く(?)なったものだ。
サゴさんは有言実行であとは3人で何とかしてくれた。
弓を失い、矢を振り回していたゴブリンDをチュウジと二人がかりで倒すと、ミカさんと対峙しているゴブリンAを3人で囲んだ。
リーダーだけあって、かなりの手練らしく、ミカさんの強烈な一撃を盾で受け流したかと思うとすかさず打ち込んでくる。
こんな感じでミカさんを押し込んでいたゴブリンAだったがさすがに3人は相手にできないようだった。
後ろから足元を狙ったサゴさんのフォークを華麗に飛んでかわすも、降りてきたところに鎖分銅で足を絡め取られてバランスを崩して倒れた。
剣を持った右手はミカさんに強打されて、もはや剣を握ることもできそうにない。
チュウジがカッコつけた技名を叫ぶこともなく、発動させたのかもしれない。
馬乗りになったチュウジを振り払おうとするゴブリンAの腕の動きが少しずつ弱々しくなっているようだ。
「よくも!よくも!よくも!オレが手間取ったせいでシカタが撃たれた。畜生っ!」
チュウジはそのままナイフでゴブリンAを滅多刺しにした。
あいつ、キャラ崩れてんじゃん。
あとで絶対ネタにしてやる。アドレナリン切れで襲ってきた猛烈な痛みに耐えかねて、ふーふーと荒い息を吐きながらも、俺はしょうもないことを考えた。
ネタにしてやるためにも絶対死なない。
剣と盾で武装したゴブリンA、棍棒を持ったゴブリンBとC、小さな弓を持っているゴブリンD、最後にナイフを二本持ったゴブリンE。
ゴブリンDが矢を放つ。
「あぶないっ!」
俺の方に飛んできた矢をミカさんが盾をかかげて防いでくれる。
ゴブリンAは盾を剣でがんがんと叩いて何かを叫んでいる。味方を鼓舞しているのか、それともこちらを威嚇しているのか。いや、たぶん両方だろう。
ゴブリンAの叫びに呼応してゴブリンBとC、Eが突っ込んでくる。
ゴブリンDは矢をつがえて、また俺を射ってきた。
兜の横を矢がかすめる。
キュッと心臓が縮まる気がする。
怖ぇ……。
ゴブリンは人間の子ども程度の背丈しかない。乱戦になると、こちらは飛び道具を使いづらい(まぁ、そもそも誰も持っていない)が、背丈の低いゴブリン側からすると上の方を狙っておけば誤射の可能性は低いのだろう。で、パーティーで一番背が高い俺は絶好の的……なのか?
怖い。こんなもの射たれ続けたらそのうち防具のないところに命中するに違いない。防具があるところだって、革の鎧では矢は貫通するのではないか?
そもそも尖ったものが顔に向かってくるというのは、こちらの世界に来る前の最後の嫌な記憶を思い起こさせる。そのせいもあってか怖くてたまらない。さっきから、俺の頭の中では「怖い」という単語が大人気ヘビーローテーション中だ。
それでも、精一杯の勇気を振り絞って俺は指示を出す。
「ミカさん、チュウジ! 弓を頼む。射たせるな!」
ミカさんとチュウジがゴブリンDのところに走る。剣と盾で武装したリーダー格のゴブリンAが射手を守ろうと2人の前に立ちはだかる。
俺とサゴさんはゴブリンB、C、Eを引き付けることになった。
ゴブリンBの棍棒の一撃を手斧で弾き飛ばす。この態勢からならゴブリンCを蹴り飛ばせるはずだ。
〈恐れるな。自分を捨てろ〉
イメージの通りにゴブリンCに前蹴りをいれる。
蹴り飛ばした相手はサゴさんがフォークで追撃してくれる。こいつの相手はサゴさんにまかせる。
華麗に受け止めるというわけにはいかなかったが、少なくとも最初の突進は防いだんだ。俺たちのやり方はうまく機能しているはずだ。
再び棍棒を振り下ろしてきたゴブリンBの一撃を斧の柄で受け止めると、そのままゴブリンBに膝蹴りを食らわす。
身長差のおかげで膝蹴りは容易にゴブリンBのアゴに入る。
同時に斧をぐるんと振り回してゴブリンEを牽制する。
膝から崩れ落ちるゴブリンBの脳天に斧の柄を垂直に落とし、追撃をくらわす。
ゴブリンBは昔テレビで見た五体投地の礼拝のような姿で倒れ込んだ。
すかさず背中に斧を振り下ろして打ち砕く。
足で背中を踏みつけながら、緑色の背中に深々と刺さった斧を引き抜く。
雄叫びが自然と腹から出てくる。
俺の前に残るのはナイフを二本振り回すゴブリンE。
俺の雄叫びに応じるかのように「ギャァァァァァー」と大きく叫ぶ。
やつの右手のナイフの一撃を斧で弾く。
左手のナイフは身を引いて避ける。
そのまま、小手をはめた腕で相手の顔を殴りつける。
バンザイの姿勢でバランスを崩したゴブリンEの胴体に脇の下あたりに斧を叩き込む。
ゴリッという手応え、ゴブリンEが悲鳴をあげる。
いける!
しかし……トドメを刺そうとした時に太ももがかーっと熱くなって俺の右膝はすとんと落ちた。
何が起こったんだ?
太ももに目をやる。
うわ、俺の太もも矢がささってるじゃん。
これ、痛くなるよね、やだなこわいな。
でも、まだゴブリンEは目の前だ。
「おおおぉー」
俺はもう一度叫ぶ。
目の前のゴブリンEに頭突きを食らわして、組み伏せる。
ナイフで刺されないように相手の腕を足で押しつぶす。
斧の柄で相手の首を押さえこむ。
空いている手で相手の顔を何度も殴りつける。
暴れて抵抗するゴブリンEが少し静かになってきたところでナイフを抜いて、やつの顔を滅多刺しにする。
痙攣するゴブリンEをさらに刺す。
ごめんな。でも、もう動くなよ、お前。頼むから、もう動かないでくれ。
ようやく動かなくなったゴブリンEをそのままにして、俺はのろのろと立ち上がる。
一度、膝が落ちたがなんとか立ち上がることが出来た。
まだ戦いは続いている。
右の太腿は無茶苦茶に熱くて歩きにくいが、まだ動ける。
近くにいるサゴさんはまだ戦っている。
サゴさんの加勢くらいならできる。ここでもう1匹倒せれば、あとは一気にたたみかけられる。
そう考えたときに今度は脇腹が熱くなった。
見ると矢が鎧を貫通していた。体にもろに刺さっているというわけではない。多分、かすめているだけだ。それなのに体がものすごく熱くなる。熱さに耐えられず身をよじると、ヒュンという音がして背中も熱くなる。背中の方はもろに刺さったっぽい。もう体中が熱くてたまらない。
矢の放たれた側を見ると、チュウジが三の矢をつごうとしていたゴブリンDの足をからめとったところだった。
鎖分銅に足を取られて転ぶゴブリンDに駆け寄ったチュウジは小さな弓をふみつぶして壊す。
飛び退いてから起き上がったゴブリンDは矢筒に残った矢を握りしめると、それを振り回している。
とりあえずこれ以上撃たれる心配はなくなったみたいだが、俺はどこまで動けるのだろうか。
気力を振り絞り、足を引きずりながら、サゴさんと戦っているゴブリンCの背後に回り、雄叫びをあげる。
ゴブリンCがこちらを向いたときにサゴさんのフォークがゴブリンCの太ももを突き刺す。
倒れ込んで這って逃げようとするゴブリンCの背中にサゴさんのフォークが、頭に俺の斧が叩き込まれた。
残り2匹。
「じっとしていてください。あとは私たちでなんとかします」
サゴさんは俺にそう言い残すと、ミカさん・チュウジVSゴブリンA・Dのところに走る。
〈大丈夫です〉
そう答えたつもりだったが、声は出ていなかったようだ。
大丈夫、俺はまだやれる。
ほら左足を出せ、次は右足だ。
でも、足は前に出てくれない。膝をついてしまう。
アドレナリンが出てるから熱いだけで済んでるけど、これ後でものすごく痛むんだろうな。
少しだけ、ほんの少しだけ休ませてもらおう。
俺はそのまま倒れ込む。
寝ながら特等席で観戦とは俺も偉く(?)なったものだ。
サゴさんは有言実行であとは3人で何とかしてくれた。
弓を失い、矢を振り回していたゴブリンDをチュウジと二人がかりで倒すと、ミカさんと対峙しているゴブリンAを3人で囲んだ。
リーダーだけあって、かなりの手練らしく、ミカさんの強烈な一撃を盾で受け流したかと思うとすかさず打ち込んでくる。
こんな感じでミカさんを押し込んでいたゴブリンAだったがさすがに3人は相手にできないようだった。
後ろから足元を狙ったサゴさんのフォークを華麗に飛んでかわすも、降りてきたところに鎖分銅で足を絡め取られてバランスを崩して倒れた。
剣を持った右手はミカさんに強打されて、もはや剣を握ることもできそうにない。
チュウジがカッコつけた技名を叫ぶこともなく、発動させたのかもしれない。
馬乗りになったチュウジを振り払おうとするゴブリンAの腕の動きが少しずつ弱々しくなっているようだ。
「よくも!よくも!よくも!オレが手間取ったせいでシカタが撃たれた。畜生っ!」
チュウジはそのままナイフでゴブリンAを滅多刺しにした。
あいつ、キャラ崩れてんじゃん。
あとで絶対ネタにしてやる。アドレナリン切れで襲ってきた猛烈な痛みに耐えかねて、ふーふーと荒い息を吐きながらも、俺はしょうもないことを考えた。
ネタにしてやるためにも絶対死なない。
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