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第六章
54 取り敢えず丸く収まる
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墓地へやってきたギャロップ組一同。
組員たちがせっせと墓地を堀り返している。組員の声がした。
「組長、棺桶が見えてきました。」
棺桶の土を取り払って、いよいよ、蓋をこれから開けようとした時、蓋に触っていた組員がビクついた。
「く、組長・・・」
組長が少し苛立って声を荒げた。
「どうした。早く開けろ!」
「な、中に誰かいます」
「はあ?お前、何言ってるんだ?」
全員が耳を澄ませた。
カリカリカリカリカリカリ・・・・・
棺の中から、誰かが引っ掻いてる音がした。
棺桶の上に乗っていた2人の組員が、慌てて上がってきた。
食いいるように、上から棺桶を見る組長たち。
カリカリと言う音が止まった。
次の瞬間、バンっと言う音と共に、棺桶の蓋が高く舞い上がって、蓋は組長たちの後ろの方に落ちた。
棺桶の中に、ハルとアリサが立っていた。
ザービスは勝ち誇ったように、オベールを見た。
「やっぱり生きていやがった。組長、俺が言った通りでしょう?あいつら死んだふりをしていたんですよ」
そう言うとザービスは下へ降りて行った。
「おい、やめろ行くな。ザービス!」
組長の声も虚しく、ザービスは棺桶の上に降り立った。
「おい、お前らこっちへ来い!お仕置きしてやるぞ」
ザービスが2人のゾンビにいきり立つ。
オベールはザービスに呼びかけた。
「ザービス !早く上がって来い!そいつらはゾンビだぞ!」
「何 ?ゾンビ?」
「気をつけろ!噛まれるとお前もゾンビになるぞ!」
「へ?」
やっと事の重大さに気づいたザービスは、慌てて駆け上がってきた。
オベールがザービスに手を差し出して、その手をサービスがつかんだ。
オベールがザービスを引き上げて言った。
「これはバロンの罠だ。お前にわざと見せたんだよ。ハルとアリサを連れ出すふりをしたんだ。きっとあの二人をゾンビにして棺桶に戻したんだ!」
「どうしてそんなことを!」
「バロンの目的は、組長と俺とサービスの命だ!」
オベールが顔を少し引きつらせながら次の言葉を言った。
「お前が頭がいいことを、バロンが知っていたんだよ!」
「え?」
「お前なら、必ずこの墓地を暴くだろうと知っていたんだ」
その時、男のゾンビがサービスに襲いかかったが、オベールが持っていた短剣で首を突き刺した。その瞬間、ゾンビは消えていなくなった。
それを見たザービスは
「オベール、お前、俺を助けてくれたのか」
気づくと女のゾンビが組長を襲っていた。 オベールはすぐに、組長の前に立ち、女ゾンビの首をはねた 。
ゾンビは煙のように消えてなくなった。
組長とサービスがオベールのそばに来た。
「すまなかったな、お前を疑ったりして」
と、組長が謝った。
ザービスもオベールに謝る。
「オベール、すまなかった。お前を疑うなんて、俺はどうかしていたんだ。許してくれ」
オベールは、にっこりと笑って2人に話しかけた。
「組長もザービスも、謝るのはやめてください。 俺は組長とザービスの命が無事だったことが、一番嬉しいんです」
そして最も大事なことを言った。
「もう、バロン・ターナーに関わるのはやめにしておきましょうよ。組長、ザービス」
「そうだな。そうしよう」
組長がそう言うとザービスも頷いた。
オベールが組長とザービスに明るい声で話しかける。
「組長、ザービス。今夜は朝まで一緒に飲みましょうよ。バロン・ターナーの事なんて忘れて。ね?」
組員たちがせっせと墓地を堀り返している。組員の声がした。
「組長、棺桶が見えてきました。」
棺桶の土を取り払って、いよいよ、蓋をこれから開けようとした時、蓋に触っていた組員がビクついた。
「く、組長・・・」
組長が少し苛立って声を荒げた。
「どうした。早く開けろ!」
「な、中に誰かいます」
「はあ?お前、何言ってるんだ?」
全員が耳を澄ませた。
カリカリカリカリカリカリ・・・・・
棺の中から、誰かが引っ掻いてる音がした。
棺桶の上に乗っていた2人の組員が、慌てて上がってきた。
食いいるように、上から棺桶を見る組長たち。
カリカリと言う音が止まった。
次の瞬間、バンっと言う音と共に、棺桶の蓋が高く舞い上がって、蓋は組長たちの後ろの方に落ちた。
棺桶の中に、ハルとアリサが立っていた。
ザービスは勝ち誇ったように、オベールを見た。
「やっぱり生きていやがった。組長、俺が言った通りでしょう?あいつら死んだふりをしていたんですよ」
そう言うとザービスは下へ降りて行った。
「おい、やめろ行くな。ザービス!」
組長の声も虚しく、ザービスは棺桶の上に降り立った。
「おい、お前らこっちへ来い!お仕置きしてやるぞ」
ザービスが2人のゾンビにいきり立つ。
オベールはザービスに呼びかけた。
「ザービス !早く上がって来い!そいつらはゾンビだぞ!」
「何 ?ゾンビ?」
「気をつけろ!噛まれるとお前もゾンビになるぞ!」
「へ?」
やっと事の重大さに気づいたザービスは、慌てて駆け上がってきた。
オベールがザービスに手を差し出して、その手をサービスがつかんだ。
オベールがザービスを引き上げて言った。
「これはバロンの罠だ。お前にわざと見せたんだよ。ハルとアリサを連れ出すふりをしたんだ。きっとあの二人をゾンビにして棺桶に戻したんだ!」
「どうしてそんなことを!」
「バロンの目的は、組長と俺とサービスの命だ!」
オベールが顔を少し引きつらせながら次の言葉を言った。
「お前が頭がいいことを、バロンが知っていたんだよ!」
「え?」
「お前なら、必ずこの墓地を暴くだろうと知っていたんだ」
その時、男のゾンビがサービスに襲いかかったが、オベールが持っていた短剣で首を突き刺した。その瞬間、ゾンビは消えていなくなった。
それを見たザービスは
「オベール、お前、俺を助けてくれたのか」
気づくと女のゾンビが組長を襲っていた。 オベールはすぐに、組長の前に立ち、女ゾンビの首をはねた 。
ゾンビは煙のように消えてなくなった。
組長とサービスがオベールのそばに来た。
「すまなかったな、お前を疑ったりして」
と、組長が謝った。
ザービスもオベールに謝る。
「オベール、すまなかった。お前を疑うなんて、俺はどうかしていたんだ。許してくれ」
オベールは、にっこりと笑って2人に話しかけた。
「組長もザービスも、謝るのはやめてください。 俺は組長とザービスの命が無事だったことが、一番嬉しいんです」
そして最も大事なことを言った。
「もう、バロン・ターナーに関わるのはやめにしておきましょうよ。組長、ザービス」
「そうだな。そうしよう」
組長がそう言うとザービスも頷いた。
オベールが組長とザービスに明るい声で話しかける。
「組長、ザービス。今夜は朝まで一緒に飲みましょうよ。バロン・ターナーの事なんて忘れて。ね?」
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