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第三幕:真田宗谷の場合
(3)A-Side
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「それにしても、ツバサンも大変だねえ」
帰り道、翼さんと分かれた後、僕は相葉さんと一緒に帰路についていた。
「大変って、ソムリエの仕事ですか?」
「もちもち。だってさー、一日に何十人もの相談を受けながら、今日みたいに気になることがあったら、あーやって考えこんじゃうわけじゃない? お給料に見合ってないよねー」
いくらもらっているのか、具体的な額は知らないけれど……。そもそも、翼さんは正社員なのだろうか、それともバイトなのだろうか。役職が特殊すぎて、雇用形態が気になるところだ。
「ま、ツバサンはあんまりお金には興味なさそうだけどねー。なんか別の目的でやってるんだろうなー」
「いろんな人に、本の魅力を知ってもらいたいって、テレビの取材の時言ってましたね」
「そーいえば、そーだったね」
けたけたと笑って、相葉さんは棒キャンディーを口にくわえた。タバコをやめて以来、栗が寂しくなったら口にツッコんでいるのだと聞いたのは、つい最近のことだった。
「相葉さんは、お金貯めてるんですよね」
タバコをやめた一番の理由は、貯金するためだと言っていたのを思い出し、僕は聞く。
「書店員、もうかります?」
「もうからないねー」
相葉さんは、水月書店のバイト以外にも、複数のバイトを掛け持ちしていた。
お金を稼ぐだけなら、日雇いの派遣バイトを入れまくるのが効率がいいそうだ。
だけど相葉さんは、水月書店でのバイトを最も多く入れている。
僕がシフトに入った時には大概、相葉さんの姿があるのだから相当だろう。
時間当たりのもうけは薄い。だけど、どんなバイトよりも一番時間を割いている。きっとその理由は――
「夢のため、ですか?」
「お、さては弥生さんからなんか聞いたなー」
「す、すみません。言いにくいことだったら、いいんですけど……ちょっと気になって」
「いいよ、別に隠してることじゃないし」
そう言って相葉さんは、へらっと目じりを下げて笑った。
「世界を回りたくてさ」
「自分探しの旅的なやつですか?」
「んにゃ。海外で知り合い作って、日本の小説を布教したいんだよ」
相葉さん曰く。
日本の小説は美しい。
きれいな装丁に、緻密な内容、紙だって上等で、手に持っただけで質の高さが伺い知れる。
国内だけにとどめておくのはもったいない、と。
「漫画はさー、割と出回ってるんだよねー。たぶん、絵がメインだからだと思うんだけど、有名どころだけじゃなくて、結構マイナーな作品なんかも、翻訳されてるの」
「小説は少ないんですか?」
「ま、翻訳にかかるコストが大きすぎるし、それに見合ったリターンがあるか分かんないからねー」
だから世界を回って、日本の本の良さを色んな人に布教したいのだと、相葉さんは続けた。
もしかしたら話した中に、日本語に詳しい人がいるかもしれない。
その人の友人が日本語に詳しくて、興味を持ってくれるかもしれない。
もしかしたら、今から翻訳作業に興味を持って、覚えてくれるかもしれない。
「そうやって、いろんな人と関わりながら、日本の小説を布教するのが俺の夢なんだー。だから書店で働いて色んな本に触れられるのは、すごく勉強になるんだよねー。最近はツバサンもいるし、余計にねー」
「それは――」
途方もない夢のように思えた。
ビジネスとして成立するのかも、それで成功するのかも、まったく先が見えないような目標。
どうしてそんな夢を抱いたのだろうか。
なんで、いくつものバイトをかけもちしてお金を貯めながら、折れずに進み続けられるのだろうか。
そう、僕が聞くと。
「だって誰もやってなくて面白そうだからー。それ以上に理由っていらないっしょ?」
と。相葉さんはいつもみたいに笑って答えた。
線路の引かれていない、荒れ果てたでこぼこ道を、着の身着のまま、素足で歩いている姿を想像した。
だけど相葉さんの表情はいつも晴れやかで、今日はどうしよっかなーなんて呟きながらも、足を止めることはない。
「相葉さんって、たまにクリティカルにかっこいいですよね……」
「だっからー。たまにはよけいでしょー」
弥生さんが言っていた通り、相葉さんは大きな夢をもって、こつこつ努力していた。
きっと他の書店員の人たちも、同じように。
それがひどく、うらやましかった。
家に帰ると、父さんがリビングでテレビを見ていた。
仄暗い廊下に差し込んだリビングの明かりはひどく他人行儀で、前を通り過ぎようとする足に粘着質な空気が絡みついている気がした。
「こんな時間まで、何をしていた」
予想通りの言葉が飛んできて、ぎりりと奥歯をかみしめる。
「別に……なんでもいいでしょ」
「またバイトか」
答えたところで、何が得られるでもない。無言で自分の部屋に向かう。
「水月書店、だったか。ずいぶんと綺麗な子が働いているようだな」
肺を殴られたみたいに、一瞬で呼吸が荒れた。思わず、リビングの方に視線を向ける。
「わざわざ調べたのかよ……!」
「馬鹿を言うな。たまたまテレビをつけたら特集をやっていただけだ」
父さんはテレビに顔を向けたまま、いつも通りたんたんと言葉を紡ぐ。
「女性目当てでバイトを始めたとは……情けないな。あれだけしっかり考えて、頭を使って行動しろと再三言ってきたのに、結局は本能の赴くままに、色欲に流されたか」
「勝手なこと言うなよ! そんなんじゃない!」
「じゃぁ、なぜ本屋でバイトした? 本なんてろくに読むこともなかったお前が、本屋で働く理由なんて、それくらいしか考えられないが」
「違うって言ってるだろ……勝手に決めつけるなよ」
「なら、説明してみろ。いつも言っているはずだ。考えて行動したならば、私も認めよう。ただし、それをきちんと順序立ててプレゼンしてみせろと」
「それは――」
なぜ、水月書店で働き始めたのか。
きっかけは単純だ。翼さんに本を紹介してもらったから。それ以外に大きな理由はない。
彼女のいるあの店で働きたいと、ただそう思ったから、行動した。
ならそれは結局……父さんの言っていることと、変わらないのではないか?
違う、そうじゃない。
僕にはもっと、ちゃんとした理由があって、灰色の大学生活から、この息の詰まるような家の中から逃れるように、履歴書を握りしめて、水月書店の扉を叩いたんだ。
翼さんに出会うまでの、例えようのない空虚感と、彼女に本を紹介されてからの、清々しいまでの開放感を。だけど僕は、論理立てて、父さんを説得できるほどの力を持ち合わせてはいなかった。
そんなことでは、父さんは納得しないだろう。
それくらい、話さなくても分かる。話す前から、あの冷たい口調で否定される未来が見える。
だから僕の口からは、どんな論理も弁明も飛び出すことがなくて。
「はぁ……。お前は変わらんな。高校の頃から、ちっとも成長しちゃいない。無駄なことで高校三年間を棒に振ったあの頃から、何も」
父さんの言葉を背に受けて、僕は静かに部屋に戻った。
もたもたと服を着替えていると、ふと机の上に置かれた写真立てが目に入った。
中で笑っているのは三人の親子。
僕と、父さんと、母さんだ。
母さんが死んで四年が過ぎた。
父さんが変わって四年が経った。
僕が変わらないまま……四年が流れた。
「母さん……」
僕のつぶやきは、静かな部屋の中にぽとりと落ちて、誰にも拾われることはなかった。
帰り道、翼さんと分かれた後、僕は相葉さんと一緒に帰路についていた。
「大変って、ソムリエの仕事ですか?」
「もちもち。だってさー、一日に何十人もの相談を受けながら、今日みたいに気になることがあったら、あーやって考えこんじゃうわけじゃない? お給料に見合ってないよねー」
いくらもらっているのか、具体的な額は知らないけれど……。そもそも、翼さんは正社員なのだろうか、それともバイトなのだろうか。役職が特殊すぎて、雇用形態が気になるところだ。
「ま、ツバサンはあんまりお金には興味なさそうだけどねー。なんか別の目的でやってるんだろうなー」
「いろんな人に、本の魅力を知ってもらいたいって、テレビの取材の時言ってましたね」
「そーいえば、そーだったね」
けたけたと笑って、相葉さんは棒キャンディーを口にくわえた。タバコをやめて以来、栗が寂しくなったら口にツッコんでいるのだと聞いたのは、つい最近のことだった。
「相葉さんは、お金貯めてるんですよね」
タバコをやめた一番の理由は、貯金するためだと言っていたのを思い出し、僕は聞く。
「書店員、もうかります?」
「もうからないねー」
相葉さんは、水月書店のバイト以外にも、複数のバイトを掛け持ちしていた。
お金を稼ぐだけなら、日雇いの派遣バイトを入れまくるのが効率がいいそうだ。
だけど相葉さんは、水月書店でのバイトを最も多く入れている。
僕がシフトに入った時には大概、相葉さんの姿があるのだから相当だろう。
時間当たりのもうけは薄い。だけど、どんなバイトよりも一番時間を割いている。きっとその理由は――
「夢のため、ですか?」
「お、さては弥生さんからなんか聞いたなー」
「す、すみません。言いにくいことだったら、いいんですけど……ちょっと気になって」
「いいよ、別に隠してることじゃないし」
そう言って相葉さんは、へらっと目じりを下げて笑った。
「世界を回りたくてさ」
「自分探しの旅的なやつですか?」
「んにゃ。海外で知り合い作って、日本の小説を布教したいんだよ」
相葉さん曰く。
日本の小説は美しい。
きれいな装丁に、緻密な内容、紙だって上等で、手に持っただけで質の高さが伺い知れる。
国内だけにとどめておくのはもったいない、と。
「漫画はさー、割と出回ってるんだよねー。たぶん、絵がメインだからだと思うんだけど、有名どころだけじゃなくて、結構マイナーな作品なんかも、翻訳されてるの」
「小説は少ないんですか?」
「ま、翻訳にかかるコストが大きすぎるし、それに見合ったリターンがあるか分かんないからねー」
だから世界を回って、日本の本の良さを色んな人に布教したいのだと、相葉さんは続けた。
もしかしたら話した中に、日本語に詳しい人がいるかもしれない。
その人の友人が日本語に詳しくて、興味を持ってくれるかもしれない。
もしかしたら、今から翻訳作業に興味を持って、覚えてくれるかもしれない。
「そうやって、いろんな人と関わりながら、日本の小説を布教するのが俺の夢なんだー。だから書店で働いて色んな本に触れられるのは、すごく勉強になるんだよねー。最近はツバサンもいるし、余計にねー」
「それは――」
途方もない夢のように思えた。
ビジネスとして成立するのかも、それで成功するのかも、まったく先が見えないような目標。
どうしてそんな夢を抱いたのだろうか。
なんで、いくつものバイトをかけもちしてお金を貯めながら、折れずに進み続けられるのだろうか。
そう、僕が聞くと。
「だって誰もやってなくて面白そうだからー。それ以上に理由っていらないっしょ?」
と。相葉さんはいつもみたいに笑って答えた。
線路の引かれていない、荒れ果てたでこぼこ道を、着の身着のまま、素足で歩いている姿を想像した。
だけど相葉さんの表情はいつも晴れやかで、今日はどうしよっかなーなんて呟きながらも、足を止めることはない。
「相葉さんって、たまにクリティカルにかっこいいですよね……」
「だっからー。たまにはよけいでしょー」
弥生さんが言っていた通り、相葉さんは大きな夢をもって、こつこつ努力していた。
きっと他の書店員の人たちも、同じように。
それがひどく、うらやましかった。
家に帰ると、父さんがリビングでテレビを見ていた。
仄暗い廊下に差し込んだリビングの明かりはひどく他人行儀で、前を通り過ぎようとする足に粘着質な空気が絡みついている気がした。
「こんな時間まで、何をしていた」
予想通りの言葉が飛んできて、ぎりりと奥歯をかみしめる。
「別に……なんでもいいでしょ」
「またバイトか」
答えたところで、何が得られるでもない。無言で自分の部屋に向かう。
「水月書店、だったか。ずいぶんと綺麗な子が働いているようだな」
肺を殴られたみたいに、一瞬で呼吸が荒れた。思わず、リビングの方に視線を向ける。
「わざわざ調べたのかよ……!」
「馬鹿を言うな。たまたまテレビをつけたら特集をやっていただけだ」
父さんはテレビに顔を向けたまま、いつも通りたんたんと言葉を紡ぐ。
「女性目当てでバイトを始めたとは……情けないな。あれだけしっかり考えて、頭を使って行動しろと再三言ってきたのに、結局は本能の赴くままに、色欲に流されたか」
「勝手なこと言うなよ! そんなんじゃない!」
「じゃぁ、なぜ本屋でバイトした? 本なんてろくに読むこともなかったお前が、本屋で働く理由なんて、それくらいしか考えられないが」
「違うって言ってるだろ……勝手に決めつけるなよ」
「なら、説明してみろ。いつも言っているはずだ。考えて行動したならば、私も認めよう。ただし、それをきちんと順序立ててプレゼンしてみせろと」
「それは――」
なぜ、水月書店で働き始めたのか。
きっかけは単純だ。翼さんに本を紹介してもらったから。それ以外に大きな理由はない。
彼女のいるあの店で働きたいと、ただそう思ったから、行動した。
ならそれは結局……父さんの言っていることと、変わらないのではないか?
違う、そうじゃない。
僕にはもっと、ちゃんとした理由があって、灰色の大学生活から、この息の詰まるような家の中から逃れるように、履歴書を握りしめて、水月書店の扉を叩いたんだ。
翼さんに出会うまでの、例えようのない空虚感と、彼女に本を紹介されてからの、清々しいまでの開放感を。だけど僕は、論理立てて、父さんを説得できるほどの力を持ち合わせてはいなかった。
そんなことでは、父さんは納得しないだろう。
それくらい、話さなくても分かる。話す前から、あの冷たい口調で否定される未来が見える。
だから僕の口からは、どんな論理も弁明も飛び出すことがなくて。
「はぁ……。お前は変わらんな。高校の頃から、ちっとも成長しちゃいない。無駄なことで高校三年間を棒に振ったあの頃から、何も」
父さんの言葉を背に受けて、僕は静かに部屋に戻った。
もたもたと服を着替えていると、ふと机の上に置かれた写真立てが目に入った。
中で笑っているのは三人の親子。
僕と、父さんと、母さんだ。
母さんが死んで四年が過ぎた。
父さんが変わって四年が経った。
僕が変わらないまま……四年が流れた。
「母さん……」
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