本屋さんにソムリエがいる、ということ

水月書店にはソムリエがいる。
もちろんここは、変わった名前のフランス料理店ではないし、ワインを提供しているわけでもない。ソムリエの資格を持っている人が勤めているわけでもない。これは物の例えだ。ニックネームと言い換えてもいい。
あらゆる本に関する相談事を受け付ける本のソムリエ、「本庄翼」。
彼女にかかれば「この前発売した、表紙が緑色の本が欲しいんだけど、タイトル分かる?」系のおなじみの質問はもちろんのこと「最近のラノベでおすすめの本はある?」「一番売れている本が欲しい」的な注文や「息子に本を読ませたいんだけど、どんな本がいいと思う?」「こういうジャンルが読みたいんだけど、最初に読むならどれがおすすめ?」といった困った質問も容易く解決される。
これは、本屋さんでソムリエをする本庄翼と、彼女のもとに相談に来る、多種多様な相談客、そして――元相談客で、彼女を追いかけて水月書店で働きだした、何のとりえもない「僕」の物語だ。
24h.ポイント 0pt
0
小説 194,367 位 / 194,367件 キャラ文芸 4,912 位 / 4,912件

あなたにおすすめの小説

四天王寺ロダンの冒険

ヒナタウヲ
キャラ文芸
『奇なる姓に妙なる名』その人は『四天王寺ロダン』。  彼はのっぽ背にちじれ毛のアフロヘアを掻きまわしながら、小さな劇団の一員として、日々懸命に舞台芸を磨いている。しかし、そんな彼には不思議とどこからか『謎』めいた話がふわりふわりと浮かんで、彼自身ですら知らない内に『謎』へと走り出してしまう。人間の娑婆は現代劇よりもファナティックに溢れた劇場で、そこで生きる人々は現在進行形の素晴らしい演者達である。  そんな人々の人生を彩る劇中で四天王寺ロダンはどんな役割を演じるのだろうか? ――露と落ち 露と消えにし 我が身かな 浪速のことは 夢のまた夢、秀吉が辞世で詠んだ現代の難波で、四天王寺ロダンは走り出す。  本作は『嗤う田中』シリーズから、一人歩き始めた彼の活躍を集めた物語集です。 『四天王寺ロダンの挨拶』 @アルファポリス奨励賞受賞作品 https://www.alphapolis.co.jp/prize/result/682000184 @第11回ネット大賞一次通過作品 https://kimirano.jp/special/news/4687/ 『四天王寺ロダンの青春』 等 @第31回電撃大賞一次通過作品

怪盗ヴェールは同級生の美少年探偵の追跡を惑わす

八木愛里
キャラ文芸
 運動神経がちょっと良い高校生、秋山葵の裏の顔は、怪盗ヴェールだった。老若男女に化けられる特技を活かして、いとこの長島澪のサポートを受けて高価な絵を盗む。  IQ200の頭脳で探偵を自称する桐生健太は、宿敵の相手。怪盗ヴェールが現れるところに、必ず健太の姿がある。怪盗ヴェールは警察の罠を華麗にかわして、絵を盗む。

夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。

Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。 そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。 だが夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。 これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。 (1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)

【完結】夢追い人のシェアハウス ~あなたに捧げるチアソング~

じゅん
キャラ文芸
 国際ピアノコンクールの優勝候補・拓斗(19歳)は、頭に衝撃を受けてから指が思うように動かなくなり、絶望して部屋に引きこもっていた。  そこにかつての親友・雄一郎(19歳)が訪ねてきて、「夢がある者」しか住めないシェアハウスに連れて行く――。  拓斗はそのシェアハウスで漫画家、声優などを夢見る者たちに触れ合うことで、自分を見つめ直し、本来の夢を取り戻していく。  その過程で、拓斗を導いていた雄一郎の夢や葛藤も浮き彫りになり、拓斗は雄一郎のためにピアノのコンクールの入賞を目指すようになり……。  夢を追う者たちを連作短編形式で描きながら、拓斗が成長していく、友情の青春ヒューマンストーリー。  諦めず夢に向かって頑張っている人への応援歌です。

八奈結び商店街を歩いてみれば

世津路 章
キャラ文芸
こんな商店街に、帰りたい―― 平成ノスタルジー風味な、なにわ人情コメディ長編! ========= 大阪のどっかにある《八奈結び商店街》。 両親のいない兄妹、繁雄・和希はしょっちゅうケンカ。 二人と似た境遇の千十世・美也の兄妹と、幼なじみでしょっちゅうコケるなずな。 5人の少年少女を軸に織りなされる、騒々しくもあたたかく、時々切ない日常の物語。

幽子さんの謎解きレポート~しんいち君と霊感少女幽子さんの実話を元にした本格心霊ミステリー~

しんいち
キャラ文芸
オカルト好きの少年、「しんいち」は、小学生の時、彼が通う合気道の道場でお婆さんにつれられてきた不思議な少女と出会う。 のちに「幽子」と呼ばれる事になる少女との始めての出会いだった。 彼女には「霊感」と言われる、人の目には見えない物を感じ取る能力を秘めていた。しんいちはそんな彼女と友達になることを決意する。 そして高校生になった二人は、様々な怪奇でミステリアスな事件に関わっていくことになる。 事件を通じて出会う人々や経験は、彼らの成長を促し、友情を深めていく。 しかし、幽子にはしんいちにも秘密にしている一つの「想い」があった。 その想いとは一体何なのか?物語が進むにつれて、彼女の心の奥に秘められた真実が明らかになっていく。 友情と成長、そして幽子の隠された想いが交錯するミステリアスな物語。あなたも、しんいちと幽子の冒険に心を躍らせてみませんか?

御伽噺のその先へ

雪華
キャラ文芸
ほんの気まぐれと偶然だった。しかし、あるいは運命だったのかもしれない。 高校1年生の紗良のクラスには、他人に全く興味を示さない男子生徒がいた。 彼は美少年と呼ぶに相応しい容姿なのだが、言い寄る女子を片っ端から冷たく突き放し、「観賞用王子」と陰で囁かれている。 その王子が紗良に告げた。 「ねえ、俺と付き合ってよ」 言葉とは裏腹に彼の表情は険しい。 王子には、誰にも言えない秘密があった。

おぼろ月

春想亭 桜木春緒
歴史・時代
「いずれ誰かに、身体をそうされるなら、初めては、貴方が良い。…教えて。男の人のすることを」貧しい武家に生まれた月子は、志を持って働く父と、病の母と弟妹の暮らしのために、身体を売る決意をした。 日照雨の主人公 逸の姉 月子の物語。 (ムーンライトノベルズ投稿版 https://novel18.syosetu.com/n3625s/)