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13話 独りの戦い
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俺はゴブリンを前にして冷や汗をかいていた。
独りというのはこんなにも不安になるものなのか。
今まで俺は独りで引き篭って生きていた俺が言うのもなんだが、やはり人は独りでは生きていけない生き物なのだろう。
だが、俺は俺自身の欲の為に1人で生きる事を選んだ。覚悟を決めなくては。
俺の事を警戒して、殺気を放ってくるゴブリンはもう今にも襲いかかってこようと鉈を構えている。
俺もナイフを構え、精神を落ち着かせる。
「はっ!!」
ゴブリン達よりも早く動き出した俺は先手を取った。
ゴブリン達は少し後ずさって鉈でガードをしようとするが、俺が素早く動いた為1歩及ばず右のゴブリンの首を落とすことに成功した。
だが、次の瞬間、俺の左肩に鋭い痛みがはしる。
「ぐあっ!」
いたいいたいいたいいたい!
何が起こったのか理解が追い付かない。
俺はパニックになりながらも、何とか左側にナイフを振った。
「ギャァッ!」
右手にはしる生々しい感触。これは肉を切った時の感覚だ。
その方向を見ると片腕が無くなってしまったゴブリンが居た。運良く腕を切り落とせたようだ。
しかも切り落とせたのは鉈を持っていた方の腕だったようで、鉈が地面に転がっている。
ゴブリンが鉈を拾おうと屈んだ所を狙い、俺はそのゴブリンの首を落とした。
「はぁ、はぁ、いてぇ!」
声を出しても何もよくならないのは分かっていたが、それでも声を出さずには居られなかった。
左肩を見てみると、20センチ程の大怪我をしていた。
アドレナリンが大量に出ているのか、そのレベルの怪我にしては痛くないが、それでも痛い。
このままでは出血したり、そこから細菌が入ったりしてやばい事になりそうだ。
とりあえず消毒とかをしなくては。
俺は家の中に入るがある事を思い出す。
「俺医療キットとか持ってねぇー!」
運動などをしていない俺は怪我をすることもないためそういった物は家にないのだ。
何か代用できるものはないかと部屋を見回す。
目に入ってきたのは壁一面に置いてある謎の箱達だ。
…………これで何とかならないかな?
かなり危険な賭けにはなるだろうが、それでも試せるものはこれくらいしかない。
俺はいつも通り箱を開け始めた。
何個開けたか分からないが、微妙に数えるのが億劫になり始めた頃、頭に声が鳴り響いた。
【スキル《再生LV1》を入手しました】
俺は賭けに勝てたようだ。
「よしよし、じゃあ治ってくれーーー!!」
俺は左肩を見る。
「う、うーん。ま、まぁ、そんなに早くは変化無いよね。」
俺は全く変化のない左肩をもう一度見る。
「あ、あの、もう結構痛くて辛うじて耐えてるみたいな状況なんですよ。」
アドレナリンの効果などとうに切れていて、途中からは本当に地獄だった。
血小板のお陰で血は固まったが、それでも痛いものは痛いのだ。
だから、もっとこうシュルシュルシュルーっと治ってくれることを期待したのだが…………。
「くそがぁっ! 痛っ!」
イラついて叫ぶが叫んだだけでも左肩はズキリと痛んだ。
しょうがない。もう1回箱を開け続けよう。
急いで箱を開けるということはかなりきつかった。
いつもならもっとルンルンで開けるが、今回はそうもいかない。
まず普通に痛い。そのせいで全然あかなかったらイライラしてくるのだ。
くっそ、こんな事になるくらいならマジで魅力スキルとか取らないで筋力とかそういうのをあげておくべきだった!
俺は悪態をつきながらも黙々と箱を開けた。
【スキル《耐久LV1》を入手しました】
このスキルはなんだ? と思った瞬間にそのスキルの効果を理解した。
痛みが少しだけ引いたのだ。
痛みが引いたと言うよりは、痛みに耐えられるようになったという感じだが、感覚的には痛みが引いたような感じだった。
どのくらい引いたかと言えばちょっとしか減っていないのだが、それでも精神的には余裕が出来た。
そして冷静になると箱を開けているうちに少しづつ腕の痛みが引いていっていることに気づいた。やはり再生の効果は出ているのだろう。
まぁ、全然痛いんだがな。それでも1番痛かった時の半分くらいまで痛みは引いた。
なので俺はまた箱を開け続けた。
早く痛みを無くしたい。その一心で箱を開け続けた。
精神的に余裕が出来たからか、箱を開けるきつさはかなり減った。
そうなると箱を開ける速度も上がったように感じた。
やっぱりイライラしながら何かをやると上手くいくわけないよね。
そうして俺は窓から朝日が差し込むまで箱を開け続けた。
再生はLV2になり、耐久はLV4にまで上がった。
その頃には痛みもかなり減ったし、心做しか傷口も少し小さくなったように見えた。
はぁ、一時はどうなるかと思った。
そう思うと一気に眠気が襲ってきた。
もういっか。
俺はベッドで箱を開けていたので、そのままベッドに倒れ込んだ。
次からは戦闘系のスキルを重点的に取ろうと肝に銘じ、眠りについた。
独りというのはこんなにも不安になるものなのか。
今まで俺は独りで引き篭って生きていた俺が言うのもなんだが、やはり人は独りでは生きていけない生き物なのだろう。
だが、俺は俺自身の欲の為に1人で生きる事を選んだ。覚悟を決めなくては。
俺の事を警戒して、殺気を放ってくるゴブリンはもう今にも襲いかかってこようと鉈を構えている。
俺もナイフを構え、精神を落ち着かせる。
「はっ!!」
ゴブリン達よりも早く動き出した俺は先手を取った。
ゴブリン達は少し後ずさって鉈でガードをしようとするが、俺が素早く動いた為1歩及ばず右のゴブリンの首を落とすことに成功した。
だが、次の瞬間、俺の左肩に鋭い痛みがはしる。
「ぐあっ!」
いたいいたいいたいいたい!
何が起こったのか理解が追い付かない。
俺はパニックになりながらも、何とか左側にナイフを振った。
「ギャァッ!」
右手にはしる生々しい感触。これは肉を切った時の感覚だ。
その方向を見ると片腕が無くなってしまったゴブリンが居た。運良く腕を切り落とせたようだ。
しかも切り落とせたのは鉈を持っていた方の腕だったようで、鉈が地面に転がっている。
ゴブリンが鉈を拾おうと屈んだ所を狙い、俺はそのゴブリンの首を落とした。
「はぁ、はぁ、いてぇ!」
声を出しても何もよくならないのは分かっていたが、それでも声を出さずには居られなかった。
左肩を見てみると、20センチ程の大怪我をしていた。
アドレナリンが大量に出ているのか、そのレベルの怪我にしては痛くないが、それでも痛い。
このままでは出血したり、そこから細菌が入ったりしてやばい事になりそうだ。
とりあえず消毒とかをしなくては。
俺は家の中に入るがある事を思い出す。
「俺医療キットとか持ってねぇー!」
運動などをしていない俺は怪我をすることもないためそういった物は家にないのだ。
何か代用できるものはないかと部屋を見回す。
目に入ってきたのは壁一面に置いてある謎の箱達だ。
…………これで何とかならないかな?
かなり危険な賭けにはなるだろうが、それでも試せるものはこれくらいしかない。
俺はいつも通り箱を開け始めた。
何個開けたか分からないが、微妙に数えるのが億劫になり始めた頃、頭に声が鳴り響いた。
【スキル《再生LV1》を入手しました】
俺は賭けに勝てたようだ。
「よしよし、じゃあ治ってくれーーー!!」
俺は左肩を見る。
「う、うーん。ま、まぁ、そんなに早くは変化無いよね。」
俺は全く変化のない左肩をもう一度見る。
「あ、あの、もう結構痛くて辛うじて耐えてるみたいな状況なんですよ。」
アドレナリンの効果などとうに切れていて、途中からは本当に地獄だった。
血小板のお陰で血は固まったが、それでも痛いものは痛いのだ。
だから、もっとこうシュルシュルシュルーっと治ってくれることを期待したのだが…………。
「くそがぁっ! 痛っ!」
イラついて叫ぶが叫んだだけでも左肩はズキリと痛んだ。
しょうがない。もう1回箱を開け続けよう。
急いで箱を開けるということはかなりきつかった。
いつもならもっとルンルンで開けるが、今回はそうもいかない。
まず普通に痛い。そのせいで全然あかなかったらイライラしてくるのだ。
くっそ、こんな事になるくらいならマジで魅力スキルとか取らないで筋力とかそういうのをあげておくべきだった!
俺は悪態をつきながらも黙々と箱を開けた。
【スキル《耐久LV1》を入手しました】
このスキルはなんだ? と思った瞬間にそのスキルの効果を理解した。
痛みが少しだけ引いたのだ。
痛みが引いたと言うよりは、痛みに耐えられるようになったという感じだが、感覚的には痛みが引いたような感じだった。
どのくらい引いたかと言えばちょっとしか減っていないのだが、それでも精神的には余裕が出来た。
そして冷静になると箱を開けているうちに少しづつ腕の痛みが引いていっていることに気づいた。やはり再生の効果は出ているのだろう。
まぁ、全然痛いんだがな。それでも1番痛かった時の半分くらいまで痛みは引いた。
なので俺はまた箱を開け続けた。
早く痛みを無くしたい。その一心で箱を開け続けた。
精神的に余裕が出来たからか、箱を開けるきつさはかなり減った。
そうなると箱を開ける速度も上がったように感じた。
やっぱりイライラしながら何かをやると上手くいくわけないよね。
そうして俺は窓から朝日が差し込むまで箱を開け続けた。
再生はLV2になり、耐久はLV4にまで上がった。
その頃には痛みもかなり減ったし、心做しか傷口も少し小さくなったように見えた。
はぁ、一時はどうなるかと思った。
そう思うと一気に眠気が襲ってきた。
もういっか。
俺はベッドで箱を開けていたので、そのままベッドに倒れ込んだ。
次からは戦闘系のスキルを重点的に取ろうと肝に銘じ、眠りについた。
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