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搬送
新品のはずが
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エレベーター内の照明も切れ、窓の外の光が差し込むものの薄暗くなる。里奈はおそるおそる、スカートと床の部分に手をはさんだ。手汗では説明できない、湿り気を感じた。ピンク色のスカートは彼女の生理現象によって滲んでしまったのだろう。幸いなことに量は少量であり、スカートの表面に手のひら大ほどのしみを残しただけですんでいた。床はショッピングセンターとはいえ、触るとざらざらしている部分もある。座り続けて汚してしまうデメリットもあったが、失禁した事実は彼から隠さなければならない。足もいためていたため足をさすり、その場で座る続け、彼にはスカートが滲んだかはわからないようにした。
しかし、彼女の下腹部の不快感は一段と耐え難いものになっていた。横座りになりながらもハンドバックで隠しながらスカートの前面を手で押さえていた。体は小刻みに震えている。彼が心配そうに声をかけるが、彼女は大丈夫だと彼から目をそらしながら言った。
停止してから五分ほどで、エレベーターが運転を再開する旨、アナウンスがあった。アナウンスから間もなく、エレベーターは運転を再開し、最寄り階にて停止扉を開いた。扉の向こう側には、彼は開いたとびから出ようとしたが、彼女は立ち上がることが出来なかった。彼は足を痛めたためだろうと思い、彼女の右肩を抱えて彼女を立ち上げようとした。その瞬間、彼女の脚元から水たまりが広がっていった。立ち上がろうとしたときに腹圧が上がってしまい、彼女の膀胱は耐えられなかった。彼女は最後の抵抗のためスカートを精一杯抑えたが、後の部分に加えてスカートの前の部分を濡らすだけの結果になった。明るいピンク色のスカートは前と後ろの部分が暗く変色し、ラメの輝きも失せていた。そして裾からは雫が滴っていた。この日のために新調したスカートは無残な姿をさらしていた。
彼女は彼の手を振りほどき、水たまりの上に力なくへたり込んだ。彼が係員を呼ぶと間もなく、救急隊員がたどり着き、彼女の下腹部を布団で包み搬送していった。
しかし、彼女の下腹部の不快感は一段と耐え難いものになっていた。横座りになりながらもハンドバックで隠しながらスカートの前面を手で押さえていた。体は小刻みに震えている。彼が心配そうに声をかけるが、彼女は大丈夫だと彼から目をそらしながら言った。
停止してから五分ほどで、エレベーターが運転を再開する旨、アナウンスがあった。アナウンスから間もなく、エレベーターは運転を再開し、最寄り階にて停止扉を開いた。扉の向こう側には、彼は開いたとびから出ようとしたが、彼女は立ち上がることが出来なかった。彼は足を痛めたためだろうと思い、彼女の右肩を抱えて彼女を立ち上げようとした。その瞬間、彼女の脚元から水たまりが広がっていった。立ち上がろうとしたときに腹圧が上がってしまい、彼女の膀胱は耐えられなかった。彼女は最後の抵抗のためスカートを精一杯抑えたが、後の部分に加えてスカートの前の部分を濡らすだけの結果になった。明るいピンク色のスカートは前と後ろの部分が暗く変色し、ラメの輝きも失せていた。そして裾からは雫が滴っていた。この日のために新調したスカートは無残な姿をさらしていた。
彼女は彼の手を振りほどき、水たまりの上に力なくへたり込んだ。彼が係員を呼ぶと間もなく、救急隊員がたどり着き、彼女の下腹部を布団で包み搬送していった。
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