ある王族のはなし

？？編

プロローグ

＊注意事項＊
他の話とテイストが少し異なります。
因果応報でない理不尽、殺人、虐待、女性との絡み、挿入無しの複数プレイもどき、マザーコンプレックス等。
エッセンス程度ですがあります。それでは、どうぞ。
↓











　こうしてレイを孕ませるのは何度目になるだろう。
 
　仰向けのレイにゆっくりと挿入しながらその美しい肉体を見下ろした。
　本来ならば薄っすらと筋肉がついてしなやかである腹は今、丸く膨らんでいる。俺の子どもが中にいるのだ。
　それは何度も見た光景だった。
 
　俺の遺伝子を持ったモノがレイの内部にいる事はひどく征服感を擽った。と、同時に嫉妬もした。
　かつての自分の居場所を占領されてる不快感。
 
　へそに舌を捻じ込みたっぷりと舐めまわす。
　へその緒を通じてこの想いが伝わるように。
 
　お前は所詮レイを繋ぎ止める為の道具だ。
　俺の邪魔をするなよ。
　レイを奪おうとしたら。
　前の奴らと同じく。
 
 
　殺すからな
 
 
　その時、ドンッと腹が波打った。

　「あ、蹴った」
 
　今まで大人しかったのに初めてだ、とレイは腹をさすり不思議そうにしている。
 
　生意気な。
　偶然だとは思えないタイミングだった。
　これからこの不愉快な物体がレイの子宮から生まれてくるのかと思うとひどく腹立たしい。産声をあげる前に殺してやろうか。

　いや駄目だ。
　レイとの子が必要なのだ。我慢しなければ。

　負担にならないよう緩やかに律動しながら、舌を絡ませ合う。

　「んぁ……っん、ぁ、っはぁ」

　くちゅり、と鳴る音さえ愛しい。

　ああ。好きだ。愛してる。


　「ずっと傍にいさせてくれ……俺だけを、ずっと」