転生したら召喚獣になったらしい

獅月 クロ

文字の大きさ
上 下
200 / 263
二章 宝物捜索 編

10

しおりを挟む

よっぽどソレイユとの属性は相性が悪いらしく
本人は風邪とは認め無いが、鼻水を垂らしても直ぐに氷るがくしゃみをし顔色も良くない

明らかに風邪だと分かるほどに、褐色肌でもほんのり分かるほどに顔は赤くなっていた

俺が作ったそこそこ大きなかまくらの寝床
入り口を通れる程度の細さにして、中はちょっくら人間界から拝借してきたカボチャのランタンを置き、明るくしてる

人型のまま倒れたソレイユを、毛布の上に寝かせ彼にタオルを渡しすが直ぐに鼻水と共に氷る

氷点下を下回るだろう気温に、俺は平気なのだが、ソレイユは平気では無いようだ

『 人間界に戻ったら? 』

「 …召喚されるまでは此処にいる 」

『 俺、平気なのに…… 』

寒がってる人をこのまま置くわけにも行かないし、雪遊びしてたら平気だと思えてきた
だが、本人は頑として動こうとはしない

フェンリルから人の姿へと戻り、手を伸ばし頬へと触れようするも、その手は止まる

『( 俺の手が冷たかったらどうしよう…… )』

寒いのに尚更、冷たくしたらいけないだろ
触れない事に眉を下げれば、目を閉じていたソレイユは行き場を失った、手首を掴み頬へと当ててきた

『 ソレイユ…… 』

「 つめてぇな… 」

『 なら! 』

「 いい、今は気持ちいいと思うほどだ 」

頬は火傷しそうな程に熱くなっている
聖獣でも熱を出すんだなと思い、熱い頬に軽く触れてから指を握り締める

「 属性を気にするな……御前は俺の恋人であり番だろ? 」

『 っ……そう、だな… 』

俺の身体が溶けそうな程に熱い、其なのに触りたいと思うのは愛しい恋人だからだろう
絡めた指先にどちらもともなく力が入れば、彼の左手は伸ばされる

「 来い、キスしてぇ 」

『 ん…… 』

俺に触れたら寒いんじゃ無いのか
冷たくて死にそうだと思うんじゃ無いのか
其なのになんで触れてくれるんだろう?

わからないと、鼻先が痛む感覚を感じては額を重ねて後頭部が触れるまま唇を重ねる
熱い唇が柔らかく触れ、いつものように愛情いっぱいに感じられ涙は自然と溢れ落ちる

「 御前、涙が直ぐ氷るな…… 」

『 不気味だな 』

「 いや、綺麗だ。霰が降ってくるみたいにな 」

俺を綺麗と褒めてくれるのか、涙を流す度に小さなアラレが降るように涙は落ち
ソレイユの頬へと当たれば、彼は俺の目元に親指を当てもう一度口付けを重ねる

『 ん……はぁー…ンッ…… 』

直ぐに舌先は絡まり、冷たい俺の舌と熱い舌先にこっちまで熱が上がる気がするほど頭が真っ白になる
気持ちがいいと、何度も舌を擦り合わせ水音を聞いていれば彼の腕は俺の背筋から腰をなぞる

『 はぁー……ソレイユ…… 』

「 シロでいい。ほら、脱げ……コウガ 」

『 ン、分かった 』

服を解除し、裸へとなれば今まで無かったはずなのに、俺の胸元には額と同じ結晶の痣が出来てあった

シロの上に被さったまま、なぞられる痣を見てから眉は下がる

『 あ、シロ……伝えなきゃいけない事がある 』

「 なんだ? 」

目線を向け髪に触れながら疑問符が浮かぶように僅かに傾げた彼に、俺は最初にライフが言ってた言葉を思い出す 

『 俺、ライフに言われてたけど。可愛いげ無い見た目に成長するらしいから……多分きっと、嫌いになるかも…… 』

「 可愛いげ無い見た目?ふはっ、なら" 可愛い "ではなく" 綺麗 "とかの単語が似合う聖獣になるってことだ 」

『 えっ、そうなのか?てっきり…… 』

もっと化け物みたいな容姿になるのかと思ってたから、驚けば彼は優しく言葉を続けた

「 俺も可愛いげ無い外見らしいが、可愛くはないだろ? 」

『 確かに……格好いい、って思う 』

「 そう言うことだ。ライフの言葉に意味はねぇよ 」

可愛いげないのぉ、って言われてたからてっきりそうかと思っていた
シロも可愛いげ無い容姿にされてたのかと思うと、格好いいという単語が似合うから納得する

なるほど、と頷いていれば彼の手は腰へと触れ、指をクイッと呼ぶような動作で動かした

「 動くの怠いから、そのまま下半身向けろ。御前は俺のしゃぶれよ 」

『 あっ……分かった!見たことはある 』 

見た?と傾げて眉を寄せるシロだが、俺が直ぐに被さった体勢から上下の位置を変えて、彼の顔の前に下半身向け、変わりに俺がズボンを探りモノを取り出せば、先にシロから腰へと腕を巻き亀頭へと舌先を触れた

『 はっ、ンッ…… 』

普段とは違う体位で舐められることに興奮を覚え、腰を僅かに下げて深く咥えて貰えるようにすれば、俺もまた軽く勃起してるシロの陰茎を優しく掴み亀頭へと舌を当て舐めていく

「( 咥内は……まぁまぁ熱いな…気持ちがいい )」

俺の舌は冷たくないだろうか、大丈夫だろうかと考えながら何度も深く咥えて頭を揺らせば、徐々に陰茎は硬さを持つのが分かり、嬉しくて二本の尾は揺れる

「( 尻尾邪魔、つーか……俺に舐められてるより。しゃぶるのに気を取られてるから……俺が先にバテそうだ…… )」

片手で尻尾を束ねて掴まれ、太股に押し当てたまま下から吸ったり舐める彼のフェラに時より腰は、嬉しげに揺れ動く

『 ンッ……はぁっ、ん…きもちっ、ん…… 』

「 はぁー……悪くねぇな……っ…ふ、ンッ… 」

シロもちゃんと感じてくれてる事が分かりながら、互いに感度を高めていく
身体は腰から中央へと熱が溜まるのが分かるほどに、理性は揺らぐ

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

気づいたら周りの皆が僕を溺愛していた

しののめ
BL
クーレル侯爵家に末っ子として生まれたノエル・クーレルがなんだかんだあって、兄×2や学園の友達etc…に溺愛される??? 家庭環境複雑だけれど、皆に愛されながら毎日を必死に生きる、ノエルの物語です。 R表現の際には※をつけさせて頂きます。当分は無い予定です。 現在文章の大工事中です。複数表現を改める、大きくシーンの描写を改める箇所があると思います。当時は時間が取れず以降の投稿が出来ませんでしたが、現在まで多くの方に閲覧頂いている為、改稿が終わり次第完結までの展開を書き進めようと思っております。閲覧ありがとうございます。 (第1章の改稿が完了しました。2024/11/17) (第2章の改稿が完了しました。2024/12/18)

兄たちが弟を可愛がりすぎです

クロユキ
BL
俺が風邪で寝ていた目が覚めたら異世界!? メイド、王子って、俺も王子!? おっと、俺の自己紹介忘れてた!俺の、名前は坂田春人高校二年、別世界にウィル王子の身体に入っていたんだ!兄王子に振り回されて、俺大丈夫か?! 涙脆く可愛い系に弱い春人の兄王子達に振り回され護衛騎士に迫って慌てていっもハラハラドキドキたまにはバカな事を言ったりとしている主人公春人の話を楽しんでくれたら嬉しいです。 1日の話しが長い物語です。 誤字脱字には気をつけてはいますが、余り気にしないよ~と言う方がいましたら嬉しいです。

アルファな俺が最推しを救う話〜どうして俺が受けなんだ?!〜

車不
BL
5歳の誕生日に階段から落ちて頭を打った主人公は、自身がオメガバースの世界を舞台にしたBLゲームに転生したことに気づく。「よりにもよってレオンハルトに転生なんて…悪役じゃねぇか!!待てよ、もしかしたらゲームで死んだ最推しの異母兄を助けられるかもしれない…」これは第二の性により人々の人生や生活が左右される世界に疑問を持った主人公が、最推しの死を阻止するために奮闘する物語である。

義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!

ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。 「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」 なんだか義兄の様子がおかしいのですが…? このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ! ファンタジーラブコメBLです。 平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります♡ 【登場人物】 攻→ヴィルヘルム 完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが… 受→レイナード 和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。

社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈

めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。 しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈ 記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。 しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。 異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆! 推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!

幼い精霊を預けられたので、俺と主様が育ての父母になった件

雪玉 円記
BL
ハイマー辺境領主のグルシエス家に仕える、ディラン・サヘンドラ。 主である辺境伯グルシエス家三男、クリストファーと共に王立学園を卒業し、ハイマー領へと戻る。 その数日後、魔獣討伐のために騎士団と共に出撃したところ、幼い見た目の言葉を話せない子供を拾う。 リアンと名付けたその子供は、クリストファーの思惑でディランと彼を父母と認識してしまった。 個性豊かなグルシエス家、仕える面々、不思議な生き物たちに囲まれ、リアンはのびのびと暮らす。 ある日、世界的宗教であるマナ・ユリエ教の教団騎士であるエイギルがリアンを訪ねてきた。 リアンは次代の世界樹の精霊である。そのため、次のシンボルとして教団に居を移してほしい、と告げるエイギル。 だがリアンはそれを拒否する。リアンが嫌なら、と二人も支持する。 その判断が教皇アーシスの怒髪天をついてしまった。 数週間後、教団騎士団がハイマー辺境領邸を襲撃した。 ディランはリアンとクリストファーを守るため、リアンを迎えにきたエイギルと対峙する。 だが実力の差は大きく、ディランは斬り伏せられ、死の淵を彷徨う。 次に目が覚めた時、ディランはユグドラシルの元にいた。 ユグドラシルが用意したアフタヌーンティーを前に、意識が途絶えたあとのこと、自分とクリストファーの状態、リアンの決断、そして、何故自分とクリストファーがリアンの養親に選ばれたのかを聞かされる。 ユグドラシルに送り出され、意識が戻ったのは襲撃から数日後だった。 後日、リアンが拾ってきた不思議な生き物たちが実は四大元素の精霊たちであると知らされる。 彼らとグルシエス家中の協力を得て、ディランとクリストファーは鍛錬に励む。 一ヶ月後、ディランとクリスは四大精霊を伴い、教団本部がある隣国にいた。 ユグドラシルとリアンの意思を叶えるために。 そして、自分達を圧倒的戦闘力でねじ伏せたエイギルへのリベンジを果たすために──……。 ※一部に流血を含む戦闘シーン、R-15程度のイチャイチャが含まれます。 ※現在、改稿したものを順次投稿中です。  詳しくは最新の近況ボードをご覧ください。

嫁側男子になんかなりたくない! 絶対に女性のお嫁さんを貰ってみせる!!

棚から現ナマ
BL
リュールが転生した世界は女性が少なく男性同士の結婚が当たりまえ。そのうえ全ての人間には魔力があり、魔力量が少ないと嫁側男子にされてしまう。10歳の誕生日に魔力検査をすると魔力量はレベル3。滅茶苦茶少ない! このままでは嫁側男子にされてしまう。家出してでも嫁側男子になんかなりたくない。それなのにリュールは公爵家の息子だから第2王子のお茶会に婚約者候補として呼ばれてしまう……どうする俺! 魔力量が少ないけど女性と結婚したいと頑張るリュールと、リュールが好きすぎて自分の婚約者にどうしてもしたい第1王子と第2王子のお話。頑張って長編予定。他にも投稿しています。

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?

名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。 そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________ ※ ・非王道気味 ・固定カプ予定は無い ・悲しい過去🐜のたまにシリアス ・話の流れが遅い

処理中です...