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一章 聖獣への道のり編

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交尾を邪魔されて不機嫌そうなシロは
やっと抜けて終わった後ですら目付きが悪い
俺は流石に人の姿でいることが恥ずかしくなり、狼の姿へと変わり、おすわりしつつ、彼等の言葉を聞いていた

「 幼い子犬に手を出すなんて、獣に成り下がったな 」

「 御前には関係ねぇだろ。其にコイツはもう子犬じゃねぇ、俺の番だ 」

『( 馬と狼が喧嘩してる )』

目の前には川の水を飲みに来ただけの、ペガサスのレイヴンと毛を逆立てて怒っている俺より一回り大きな白狼の姿をしたシロがいる

怒ってる狼相手に、馬の彼がごく普通に言葉を返してるのを見ると違和感はあるが
サラッと" 番 "と言われ胸が高鳴り、尻尾を揺らせばレイヴンの顔が此方に向きドキッとし尻尾は中途半端な部分で止まる

「 番か。遊び程度だろ?飽きれば捨てる 」

『( すて、る……? )』

「 そんな事をする分けねぇだろ。コウガ、コイツの言葉に聞く耳を持つな! 」

レイヴンが嘘を言ってる様には見えない
現にシロが育てたと言う他のフェンリルを俺は見てない
タイミングが合わず会ってないのかもしれないが、其でも少しは話を聞いてもいいぐらいだろう

少しだけ落ち込んだ俺は、出来るだけ普段通りに言葉を変えそうとするも
下がった耳は隠しようがない

『 それでもいい。今だけ愛してくれてるなら、俺を番と認めてくれてるだけ十分だ 』

「 はぁ?今だけってなんだ、御前は俺が捨てると呆れると思ってやがるのか!? 」

『 っ!! 』

牙を向き此方へと向かってきたシロに、本能的に身体を下げ、丸めては震えてしまう
彼自身は怒ってるだけと思うが、聖獣のとしての階級に、少しでも魔力を向けられると尻込みするのは防ぎようがない

恋人相手に怯えてしまった俺を見て、シロの瞳は大きく開いた

「 そう幼い子を威嚇するな。只でさえ怖い顔をしてるに、怒ると尚更だ 」

「 チッ、誰のせいでこんなにイラついてんだと思ってんだ。話にならねぇ、コウガ、帰るぞ 」

『 !! 』

一瞬で本来の姿へと戻ったシロは、靡く鎖の音を揺らし、俺の身体を軽く咥えればそのまま空へと走っていく

あのまま、俺を放置して去るのかと思ったが
こうして咥えられて寝床に戻るのは少しだけ嬉しいと思う俺は、相当甘いのだろうな

『( でも、かなり不機嫌だな…… )』

目線を上げても、此方を見ようとはしないシロに不味いことでも言ったと言う自覚はある
だが、実際に前にフラれている俺は、いつフラれても可笑しくないことを学んでる為に
捨てられても大丈夫だと信じてる

『 いっ……! 』

洞窟に入り、部屋の大きさに合わせて小さくなったシロは咥えていた俺をベッドへと投げ捨てては
いつもの大きさで、横たわった俺の上へと被さって来た

『 ……し、ろ? 』

尾を丸めている俺に、彼はじっと見つめては
低く喉を震わせ唸り始めた事に身体は硬直する

「 グルルルッ…… 」

『 っ…… 』

何時でも咬まれて喰われていい覚悟で、ぎゅっと目を閉じれば吠えた声と共に鼻先へと感じる鈍い痛みに目をうっすらと開く

『( えっ? )』

獣の鼻と口を塞ぐように噛み付いてるシロに、何がしたいのか疑問になるも
徐々に咬まれた事で呼吸が出来なくなるのに気付く

『( っ!苦しいっ…… )』

耳を下げ息苦しさに震えれば、パカッと口は開き
其に合わせて鼻呼吸をし落ちつこうとすれば、首元の飾り毛へとシロは顔を埋めた来た

『( はぁっ……シロ? )』

何度も飾り毛と顔を擦り付けるシロは
唸る様子もない、怒ってないのかと俺からもそっと顔に頬を擦り寄せ、一度頬を舐めて見れば
視線の端で、彼の尾がゆっくりと左右に揺れるのが見えた

『( もしかして、怒ってない。と言いたいのか? )』

其とも謝りたいのかは分からないが、無言のままの見ていればなんだか俺の方が悪い事を言った気がしてならない

実際、言ったのだろう……ゴメンと呟いて頬を擦り寄せれば彼の不機嫌はまた向けられた

『 いっ、たぁ…… 』

咬まれた首にベッドへと押し付けられ、顎の力は使ってないにしろ、歯が毛を越えて皮膚に当たってるのは分かる

『 もう、なんだよ…… 』

咬まれたままムスッとし始めた俺に、シロは噛み付いた顎に力を込めた

『 ぐっ! 』

喉へと突き刺さる痛みと圧迫感に眉を寄せていれば、彼の脚は俺の腰を踏むように動き、そのまま下半身を曲げてきた

『( 咬まれたまま、というか獣の姿なんだが…… )』

何をしたいのか察して、動ける範囲で犬のように立ち上がり尻尾を横へと倒せば
うなじへと移動した歯は咬まれても平気な弛みのある肉部分を咬んでは、シロの腰は揺れ
後孔を探り当てペニスを埋めてきた

『 クゥン……  』

まさに獣の交尾が行われ、それは普段より長く長く
理性が壊れていくまでヤられた

気絶するように眠った時には、なんでこうなったのか忘れたぐらいに雄を感じていた
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